2012年01月01日

『古事記』
 (角川ソフィア文庫 ビギナーズクラシックス)

心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

2012年最初に取り上げたのは、日本最古の書と言われる「古事記」です。太安万侶という人物が和銅5年、元明天皇の命により書き記したもの。今年は編纂されて1300年目にあたります。「古事記」は学校で必ず習うものですが、実際に読んでみたことがある方は少ないのでは。というのも専門家でも読むのが難しいとされているからです。今回は古典を読む時に強い味方になってくれる角川ソフィア文庫ビギナーズ・クラシックスの助けを借りて味わってみましたが、まず驚いたのは原文がすべて漢字で書かれてあること。1300年前はまだ仮名文字がなく、書き言葉としての日本語が確立していない時代だったからです。

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