2011年06月26日
灰谷健次郎『太陽の子』 (角川文庫)

実は、1967年に灰谷さんのお兄様が二人の子供を残し自ら命をたっているのです。そのことが大きなきっかけとなって生まれた小説「太陽の子」。さらにその後お母様も亡くなり、また灰谷さんは小学校の先生をされていましたが、仕事の悩みを抱えていたこともあり、すべてを捨てて放浪の旅に出たそうです。その時、訪ねた場所のひとつが沖縄でした。「太陽の子」を読むと、沖縄の文化や歴史を知ることもできます。言葉や食べ物、そして戦争の事。第二次世界大戦で激しい地上戦となった沖縄では沢山の犠牲者が出たのです。6月23日は、その沖縄戦が終結した日。現在は「沖縄慰霊の日」になっています。「太陽の子」を読んで、沖縄での戦争をあらためて感じてみることも大切です。

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