2011年04月10日
『和泉式部日記』
 (角川ソフィア文庫 ビギナーズクラシックス)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

平安時代の女流歌人・和泉式部。彼女は、為尊親王という皇族と恋人関係にありました。しかし残念ながら、為尊親王は病のため26歳という若さで亡くなり、和泉式部は悲しみに暮れていました。「和泉式部日記」は、恋人を失って1年近くたった頃からはじまる物語。その書き出しには、「夢よりもはかなき世の中を嘆きわびつつ明かし暮らすほどに・・」という切なく美しい文章が綴られています。しかしその後、和泉式部のもとに、為尊親王のお付きだった少年がやってきます。二人が恋人同士だった時、手紙を運んだり伝言を取りついだメッセンジャー。さて彼はどんな用事で和泉式部に会いに来たのでしょうか?

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