2011年01月09日
リルケ 『若き詩人への手紙・
若き女性への手紙』
 (新潮文庫)

1875年、チェコのプラハで生まれた詩人リルケ。彼は、オーストリアの軍人だった父親によって陸軍士官学校に入学させられます。しかしその場所の空気に耐え切れず、16歳の時に商業学校に入りなおし、その頃から詩を書き始めるようになりました。若き日のリルケも詩を作ることに悩み、人生の道を探し続けていたのでしょう。そんな時、大きな存在だったのが文豪トルストイ。24歳の頃、ロシアを旅してトルストイに会い、物を書くことで生活していくことを決心したそうです。偉大な詩人にも、心の支えとなる存在や言葉との出会いがあるものです。だからこそリルケ自身も、手紙を通して若者たちが進むべき道を伝え続けたのではないでしょうか?

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