2011年01月02日
今昔物語集
(角川ソフィア文庫ビギナーズクラシックス)

編集した確かな年代も、誰が作ったのかも、その目的もわかりません。さらに公表されて研究者の目にとまったのは江戸時代の半ばである「今昔物語集」。しかし800年の時を超えて生き続けているのは、ひとつひとつの説話に面白さと力強さがあるからなのではないでしょうか?「今昔物語集」の魅力に早くから気づいていた人物のひとりが芥川龍之介。「羅生門」や「鼻」「藪の中」は、「今昔物語集」をもとに作り上げられた名作です。古典は難しいと感じて、なかなか読む機会がない方は、まず「羅生門」のもととなった説話から読み始めるのもいいのでは。新しい年2011年を古典イヤーにして文学遺産との出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか?

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