2010年11月07日
石井好子 『巴里の空の下
オムレツのにおいは流れる』

 (暮しの手帖社)

「巴里の空の下オムレツのにおいは流れる」を読むと、石井好子さんがどんな方だったかも伝わってきます。一生懸命、働いたあとの食事を愛し、おもてなしの心も大切にされていた方。小川洋子さんは「人間に対する愛情の深さ」も感じるそうです。残念ながら今年の7月17日、87歳で亡くなられた石井好子さん。生前、インタビューでこんなふうに話されていました。「この世に生まれたかぎり、肉体は滅んでも何かがどこかに残ると思うの。一生懸命、仕事をして、苦しんだ、愛した。それがどこかの何かに残っていく・・・。」石井さんは亡くなられても、その豊かな心は、歌声とエッセイの中に永遠に生き続けるのではないでしょうか?

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