2010年07月11日
モーパッサン『首飾り』 (ちくま文庫)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

4年目を迎えたアニバーサリー月刊としてリクエスト特集をお届けしている7月の「メロディアス・ライブラリー」。今週は、19世紀の終わりに活躍したフランスの作家モーパッサンの短編小説「首飾り」を取り上げました。物語の主人公は、上流社会にあこがれる役人の妻マチルド。彼女は夜会に出るため、友人からダイアモンドの首飾りを借りることにします。しかし夜会から戻ってみると、その首飾りがないことに気づきます。青ざめるマチルドとその夫ロワゼル。そのあと二人はどうなっていくのでしょうか?「読むだけでマチルドの体温まで伝わってくる。」と小川洋子さん。短い物語の中に生身の人間が生きている名作です。

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