2010年06月13日
芥川龍之介
『トロッコ』
 (ちくま文庫ほか)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

鉄道の敷設工事で使われているトロッコにあこがれ、一度は乗ってみたいと思う少年・良平。ある日、その夢が叶い夢中になっているうちに、家から遠く離れてしまいます。急に不安になる良平。多くの人が読んだことのある芥川龍之介の「トロッコ」です。この短編小説を原作にした映画「トロッコ」も公開。監督である川口浩史さんも、教科書で読んだ「トロッコ」が鮮烈で、映画を作りたいと思われたそうです。それほどまでに、人の心に残る小説「トロッコ」の魅力はどこにあるのでしょうか?誰が読んでも主人公・良平に共感できる作品。子供の頃、一度は経験したことのある想いがこの小説には描かれています。

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