2010年05月16日
伊丹十三 『女たちよ!』 (新潮文庫)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「お葬式」や「マルサの女」など映画監督として数々の作品を残された伊丹十三さん。実はエッセイストとしても独自の視点で、料理や生き方について綴られています。今週、取り上げた「女たちよ!」もそのひとつ。昭和43年に刊行されたエッセイ集です。ページをめくると最初に書かれているのがこんな印象的な言葉「別れた妻 そうして まだ見ぬ妻たちへ」。調べてみるとこの本が出版された2年前、伊丹十三さんは最初の奥様と離婚されています。そしてもちろん「まだ見ぬ妻」というのは宮本信子さんのことなのではないでしょうか?実はこの本が出版された1年後に伊丹さんと宮本さんは結婚されているのです。

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