2010年05月02日
山本兼一
『利休にたずねよ』
 (PHP出版)

「利休にたずねよ」で直木賞を受賞された作家の山本兼一さんは、この小説の舞台にもなった京都出身。さらに利休のお墓のある大徳寺のそばで育ち、ここが遊び場でもあったそうです。「まさに山本兼一さんは利休のことを書くべくして書いた作家」と小川洋子さん。作家が題材を選ぶのではなく、小説の題材が作家を選んだとも言える作品です。2008年に直木賞を受賞された時、山本兼一さんはこんな言葉を綴られています。「日本の深層に旅するつもりで、歴史小説を書いている。」私たち読者も「利休にたずねよ」を読んで日本探しの旅に出るのもいいもの。そこから見えてくるのは、どんな日本、どんな日本人の姿なのでしょうか?

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