2010年01月24日
尾崎放哉全句集 (ちくま文庫)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

五七五という音数や季語に縛られず自由に詠む俳句を自由律俳句と言います。その代表的存在が尾崎放哉。「咳をしても一人」という俳句をはじめ、大正時代に数多くの自由律俳句を残した俳人です。今週取り上げた1冊は、尾崎放哉が残した俳句はもちろん、随筆、書簡なども網羅した「尾崎放哉全句集」。まずは読む側も、自由な気持ちで尾崎放哉の俳句を楽しんでみたいと思います。番組では小川洋子さん、藤丸由華さんがそれぞれお気に入りの俳句を紹介。小川さんが選んだひとつは「蛇が殺されて居る炎天をまたいで通る」。藤丸さんは「何か求むる心海へ放つ」。お二人の個性が表れているセレクションです。

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