2009年06月14日
太宰治『人間失格』 (写真は集英社文庫)
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

メロディアス・ライブラリーで取り上げた本も100冊を越えて今回で101冊。その記念として選んだ作品は、太宰治の「人間失格」です。今年は太宰治の生誕100年。生まれた6月19日を前にあらためて読んでみました。ある男の転落していく人生を描いた作品ですが、太宰治の人生を反映しているので自伝的小説と言われています。この作品を昭和23年の3月から5月に執筆している太宰。しかしそのひと月後の6月13日、自ら命を絶ってしまうのです。そして遺体が発見されたのは6月19日。その日は太宰の39歳の誕生日でもあったのです。

...続きを読む