2009年05月10日
レベッカ・ブラウン
『家庭の医学』
 (朝日文庫)

1956年に生まれ、シアトルを拠点に活動を続けているレベッカ・ブラウン。彼女の作品を日本に広めたのは翻訳家の柴田元幸さんです。「家庭の医学」をはじめ、「結婚の悦び」「私たちがやったこと」など数多く翻訳されています。その柴田元幸さんによると、レベッカ・ブラウンは「介護文学のすぐれた書き手である」とか。「家庭の医学」の他、エイズ患者を助けるホームケア・ワーカーを語り手とする「体の贈り物」も代表作のひとつです。「介護という社会問題を救うことも文学の役割なのでは」と小川洋子さん。人の心や時代が求めるからこそ、あらたな文学の形やジャンルが生まれていくのかもしれません。

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