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角田光代『対岸の彼女』 （文春文庫） |
角田光代さんと小川洋子さん。お二人には共通点も多く、同じ早稲田大学第一文学部の卒業。さらに作家デビューも小川さんが1988年、角田さんが1990年と2年違い。お二人とも海燕新人文学賞を受賞されて作家としての活動をスタートしています。海燕から出発したことについて「同じふるさとを持つ作家のよう」と小川洋子さんもおっしゃるほど同じ時代に活躍するお二人ですが、しかし生み出す小説の世界はまるで違う空気感を持っています。さらに音楽の趣味も違うとか。「対岸の彼女」を読むと、そんな発見もできるはずです。角田光代さんと小川洋子さんと同じ時代に生きる私たち。お二人の新刊本をいち早く手にすることができるのも読者として幸せなことなのでは。