2009年04月05日
森鴎外『舞姫』

「舞姫」は森鴎外のデビュー作として、明治23年、雑誌「国民之友」に発表されました。作家になる以前は陸軍軍医であり、22歳から26歳頃までは「舞姫」の主人公・太田豊太郎と同じようにドイツに留学していた鴎外。そして「舞姫」の物語そのままに鴎外にもドイツに恋人がいて同棲もしていたそうです。その女性の名前がエリーゼ。彼女は帰国した鴎外を追って日本まで来たというエピソードも残しています。そういえば鴎外の本名は森林太郎。ますます「舞姫」の豊太郎とそのイメージが重なってきます。小説とそれを書いた作家自身は違うものではありますが、「舞姫」から若き日の森鴎外が垣間見えるかもしれません。

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