2009年03月22日
チェーホフ『桜の園』

1903年に書きあげられた「桜の園」の戯曲は、その翌年の1月17日、チェーホフ44歳の誕生日にモスクワ芸術座で上演され大成功に終わりました。100年以上も前のロシアの人たちが、どんな気持ちでこの舞台を見て、どんなふうに楽しんだのか。そんなことを想像しながら読むのも戯曲の楽しみ方のひとつです。さらに「桜の園」の大成功をチェーホフ自身は、どう感じたのかも興味深いところ。ちなみに「桜の園」の初上演の時、チェーホフは長く患っていた結核のため、劇場の舞台に立つことも出来なかったほど衰弱していたとか。そしてその5カ月後に亡くなってしまいます。今も上演され読み継がれている戯曲「桜の園」は、チェーホフの人生最後の作品でもあるのです。

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