2009年01月25日
北杜夫『夜と霧の隅で』

ナチス政権下のドイツを舞台にした「夜と霧の隅で」。しかしこの時代のドイツを日本人の作家が書くのはとても難しいこと。作家であり、さらに人間の心を扱う精神科のお医者様である北杜夫さんだからこそ表現できたのではないでしょうか?ちょうど去年の今頃、オーストリアの心理学者ヴィクトール・E・フランクルの「夜と霧」を取り上げました。フランクルは、ユダヤ人で、第二次世界大戦中、ナチスによって強制収容所に送られ、その体験を綴ったのが「夜と霧」です。あさってのアウシュヴィッツ解放の日には、北杜夫さんの「夜と霧の隅で」とあわせて、フランクルの「夜と霧」のページも再び開いてみたいものです。

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