2009年01月11日
ゲーテ『若きウェルテルの悩み』
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

「成人の日」を前に選んだ1冊「若きウェルテルの悩み」。ドイツの作家ゲーテが1774年に発表した小説です。物語の主人公ウェルテルはロッテという美しい女性に心を奪われてしまいます。しかし彼女には婚約者が。叶わぬ恋に悩み、苦悩の果てに自殺するウェルテル。ゲーテ自身の絶望的な恋愛体験をもとに書かれた作品です。主人公が死を選ぶこの小説が、若者への1冊に何故なるのか。「この本を読むことで、ウェルテルの悩みを共有して、自分の悩みをウェルテルに託すことができるのでは」と小川洋子さん。事実、作家ゲーテ自身もこの小説を書くことで自分の悩みを乗り越え、死を選ばず、82歳まで長生きをしています。

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