2008年6月29日 | |||
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「家守綺譚」と並んで、梨木香歩さんの代表作のひとつが「西の魔女が死んだ」。主人公は「まい」という少女です。感受性が強く、登校拒否になってしまう「まい」。そこで「西の魔女」と呼ばれる祖母のもとで暮らし、心を取り戻していくというお話です。この小説でも「人は死んだらどうなるの」、こんな言葉が出てきます。常に「死」を意識させられる梨木香歩さんの文学。しかし「死」を意識するのと同時に、生きてゆく勇気も与えてくれる作品です。「自分の作品はいつも読み手が‘生きる’ということに寄与するものであってほしい」と語る梨木さん。その想いは「家守綺譚」でも「西の魔女が死んだ」でも強く感じることができるはず。 |