2008年4月6日
バーネット 『秘密の花園』

「秘密の花園」は、作家バーネット自身の物語でもあると言われています。1873年に結婚、二人の息子をもうけたバーネット。1886年には「小公子」を発表してベストセラーに。しかしその後、不幸が訪れます。1890年、長男が結核のため16歳で亡くなり、さらに8年後には離婚。精神的に疲れた彼女は、イギリスのケント州に広がるのどかな田園で大きな屋敷を借りて暮し始めます。そこで執筆活動のかたわら、庭造りを楽しみ、そこから生まれたのが「秘密の花園」だったのです。自然の中で暮らすこと、そして植物を育てること。その時間が人の心を再生し、そして歴史に残る名作を生み出すきっかけにもなったのです。

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