心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
児童文学の名作として世界中で親しまれているバーネットの「秘密の花園」。主人公はインドで両親を亡くしたメアリという少女です。体格は貧相、表情は不機嫌。親の愛情を知らず、人間らしい感情を持たないまま育ったメアリ。しかしイギリスのヨークシャーで暮らす叔父さんに引き取られたことで、彼女は少しずつ変わっていきます。この物語のテーマは、人との出会いや植物を育てることによる心の再生。それはまさに大人が読んでこそ伝わる物語なのかもしれません。子供の頃から「秘密の花園」が好きだったという小川洋子さんも、今回あらためて読んで、この作品の哲学や自然観を強く感じたそうです。
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