2007年12月23日 | |||
|
|||
カポーティは、「あるクリスマス」の他にもう一冊「クリスマスの思い出」という作品も残しています。そのどちらも自伝的なお話。「クリスマスの思い出」が幸せなクリスマスに対して「あるクリスマス」はどこか切ない物語になっています。彼がこの小説を発表したのは1982年のこと。実はその前の年、小説の中にも登場するお父さんが実際に亡くなっているのです。それをきっかけに、はじめて父親のことを書いたカポーティ。しかし残念ながら、彼本人も「あるクリスマス」を発表した2年後、心臓発作で急死。少年時代から心の葛藤を抱え続けたその59歳の生涯を閉じました。 |