2007年12月23日
トルーマン・カポーティ 『あるクリスマス』
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

クリスマスが近づくと、毎年、本屋さんに並ぶのがトルーマン・カポーティの「あるクリスマス」。翻訳は村上春樹さん、装丁には山本容子さんの銅版画。そのままクリスマスのプレゼントとして贈りたくなる1冊です。そして表紙を開くと、そこに綴られているのは6歳の少年バディーが経験した「あるクリスマス」。アラバマの親戚の家で厄介になりながら従姉妹のスック、犬のクイーニーと暮す彼は、クリスマス・イヴに遠く離れたニュー・オリンズに行くことになるのです。そこで待っているのは別れて暮すお父さん。バディーはその年、一生忘れられないクリスマスの思い出を心に刻むのです。

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