2007年10月14日
松尾芭蕉 『おくのほそ道』
心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。

江戸時代の俳人、松尾芭蕉が残した旅の記録「おくのほそ道」。放送日の2日前が、芭蕉の亡くなった「芭蕉忌」にちなんで選んでみました。元禄2年の春、江戸の深川を出発した芭蕉と弟子の曾良。その後、北へ進んで日光を通り宮城県の松島へ。そこから日本海側に出て岐阜の大垣までの160日。その旅の日記が俳句とともに綴られています。しかし、その記録はかなりフィクション性が高いとか。同行した弟子の曾良が「随行日記」を残していますが、それと読み比べた時、芭蕉の「おくのほそ道」が、実は創作の部分を含んでいることがわかりました。しかしそのフィクション性に「おくのほそ道」の魅力があふれていると小川洋子さん。

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