2007年7月29日
内田百閒『阿房列車』

それも美しい風景をただ楽しむような普通の旅ではありません。とにかく汽車そのものが大好きだったという内田百閒。用事がないのに、さらにお金もないのに、人に借金までして、一等車に乗って旅に出るというこだわり。本のページを開くと、私たちも百閒先生と一緒に日本列島を南へ北へ。さらにこの随筆が書かれた戦後まもない時代へと時間旅行も楽しめます。

ちなみに小川洋子さんと内田百閒は同じ岡山出身。さらに生まれ育ったのが隣町。そのこともあって小川洋子さんにとって百閒先生は特別な存在だそうです。小川洋子さんの心の本棚には、今も内田百閒の作品が数多く並んでいるとか。今後も、機会を見つけてご紹介できたらと思っています。お楽しみに。

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