心の本棚にある、たくさんの名作の中から、今週はこちらをご紹介します。
宮沢賢治の代表作「銀河鉄道の夜」。主人公のジョバンニが、星まつりの夜、親友のカムパネルラとともに、銀河鉄道で旅をするというお話。しかしそれは夢の中のこと。その後、目覚めたジョバンニは、カムパネルラの悲しい事実を知るのです。
あらためて「銀座鉄道の夜」を読んでみると、音楽的要素がとても多いことに気がつきます。オーケストラベル(金管を叩いて音を出すチューブベルのこと)やジロフォン(キロフォンという木琴)などの楽器が登場したり、賛美歌の合唱が流れてきたり。特に印象的なのはドボルザークの「新世界交響楽」。走っていく銀河鉄道の音をこの曲にたとえています。
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