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東日本大震災から、1年。 その間も1日も途切れることなく、わが校の "教室" である学校掲示板には、被災地から、そして被災地以外から、生徒の声が届いていました。 困難な状況の中、わが校にアクセスしてくれた東北のキミ。 そして、東北の仲間に向けて、全国からエールを贈り続けてくれたキミ。本当に、ありがとう。 あれから、1年。 "今、キミは、何を考えていますか?" 今夜は、キミが想う "今" の気持ちを教えてほしい。 具体的な復興の様子。今の不安。これからのこと。なかなか言葉になりづらい感情。みんなに向けたメッセージを待っています。 |
東日本大震災が起こって、昨日で1年。 昨年の3月11日は、金曜日でした。 とーやま校長「SCHOOL OF LOCK! の授業も中止になり、僕らが声を届ける事ができたのは、3日後の3月14日だったね。被災地のラジオ局でSCHOOL OF LOCK!が流れるようになったのは、もっと後になってしまったけど…。その後も、被災地の生徒達と電話を繋いだり、個人的に東北の生徒達に会いに行ったりして…」 やしろ教頭「会いに行けてよかったな。僕らは伝えるのが仕事なので…色んな人の話を聴きたくて、会って話もしてくれてね」 とーやま校長「俺でもいいなら、言って話したいなって思ってたからね」 やしろ教頭「そうですね。ちょっとでもラクになってくれたり、一瞬でも笑ってくれたらいいなと」 とーやま校長「大したことはしてないんだけど、それでもみんな喜んでくれたな…」 被災地に住んでいなくても、不安の日々を過ごしてた生徒も沢山いたはず。 とーやま校長「あの時、声を届けたみんな! どうだ? 元気にやってるか?」 今夜のSCHOOL OF LOCK! は、震災から1年経って、今キミが思っていることや、今のキミの状況を教えて下さい。 |
とーやま校長「俺たちは、同じ日本人ですよ。同じ日本人は沢山いるから、1人1人が色んなことを考えて行動すれば、明るいほうへ行けるはずだし、行かないと行けない」 やしろ教頭「 "1つになっていこう" という結束が、まだ1年なのに風化している気がする…。震災が起きてから、僕にとって "生徒" だったリスナーが "子供" になったんですよ。たぶん、昔より人に優しくなれたんですよ。そうやって何か変化したものを、被災地のかたへお礼として返せたらと思います」 とーやま校長「今こうして俺と教頭がここで喋ってるのを、どこかの誰かが聴いて、何か変わってるかもしれないし、そういうのが繋がってると思う。誰かの気持ちの変化になって、それがまたいい変化になって、その連鎖が起きれば…」 やしろ教頭「それプラス、またさらに行動を取っていきたいですね」 |
先週3月7日(水)に電話した、宮城県のRN 鯰次郎。 本当は卒業式に出たいけれど、「不登校を続けていた自分が卒業式に出てもいいのか?」と悩んでいた生徒を、みんなは覚えているかな? 最後は「卒業式、絶対に行きます」と言ってくれたんだけど…こんな書き込みがありました。
とーやま校長「よくやった!! マジで嬉しい…!」 やしろ教頭「よかった! たぶん何か変わったよ」 とーやま校長「うん! 卒業式は、1時間くらいかな…? そのぐらいの時間で、とんでもないものを手に入れたよ!」 やしろ教頭「高校に行ったら、すごく楽しく過ごしたい!って言ってたけど…」 とーやま校長「すごく楽しく過ごせるよ!! ここを乗り越えるってすごいよ!卒業式で見たものを大事にして、これからの人生も過ごしていってほしい」 とーやま校長 & やしろ教頭「卒業、おめでとう!!!!!!」 |
やしろ教頭「ありがとう!」 とーやま校長「そうだよな…。色々気にしなくていいことも気にしないといけなくなってしまったし…。でもわーこは、ちゃんと前を向いて、俺たちにも力をくれてる。ありがとう!」 やしろ教頭「頑張っぺ!」 ★RN 蒐 宮城県 18歳 女 昨日で震災から1年が経ちましたが、ネットの「黙祷なう」の書き込み、歩みを止めて手を合わせる人…こんなに多くの方々が東北を想い、愛してくれているなんて宮城に生まれ育った私にとって嬉しいことはありません。 亡くなった方々の供養にもなったでしょう。 しかし1年が経ったとはいえ、何も変化していないんです。 瓦礫も全体の6%しか処理できていません。 荒廃した大地に残っているのは家の基礎ぐらい…政治家に直接声が届くのならば、ガツンと言ってやりたいことが山ほどあります。 やしろ教頭「6%…」 とーやま校長「まだ全然だな…。詳しいことは全然わからないから、無責任なことを言っちゃうかもしれないけど、同じ日本なんだし、みんなで分け合ったらいいんじゃないかな…って思っちゃうんだよな。色々な問題はあるだろうけど…」 やしろ教頭「安全かどうかとか、本当のことをちゃんと言われてない気がするから…受け入れる側の人も、子供がいるかたからしたら "自分の体はいいけど、自分の子供が住んでたり通ったりしていることを考えたら無理だ" と思う人もいる。すごく難しいとも思いますね」 |
とーやま校長「よしろう(♀)とは、教頭先生は直接会ってるんだよね?」 やしろ教頭「あった! 5月かな…? 避難所で会ったんだよね?」 よしろう(♀)「はい!」 やしろ教頭「4ヵ所目の避難所だっけ? "仮設住宅が当たった" って言ってたよね。近くで犬が超吠えてたから、どうしたんだろうって思ったら、よしろう(♀)が飼ってた犬が、3匹ともバラバラになっちゃってたんだけど、その日に3匹揃ったんだよね!それで、3匹ともずっと興奮してて!」 とーやま校長「すごいタイミングだな!!」 今は、東松島市の仮設住宅にいるという、RN よしろう(♀)。 RN よしろう(♀)が住んでいた、東松島市 野蒜地区は、被害が大きかったにも関わらず、あまり報道されていないとのこと。 やしろ教頭「仮設住宅はどうだ?」 よしろう(♀)「不便です。交通の便も不便だし、すぐ隣の声が聴こえてきたり、外の音も聴こえてきたりします。防寒工事を後からしたんですけど、直接壁に釘を打ちつけられるので、その音も響き渡って、何もできないような状態ですね。学校の通学もすごく不便になって…」 やしろ教頭「その不便さが、ずっと続いてたんだな…」 とーやま校長「書き込み、ありがとう。あんまり東松島のことを知ることができなかった生徒も結構いるかもしれないから、伝えてくれたのはすごくありがたいことだよ」 RN よしろう(♀)は、今年の春に高校を卒業して、大学も合格したんだって!本当におめでとう!! そして明日、さらにもう1つの大学を受験! とーやま校長「受験の前日なのにゴメンな…(汗) 勉強はできてるか?」 よしろう(♀)「仮設ではあんまり集中できないので、学校でやったりしてます」 やしろ教頭「でも1つ受かったんだ! おめでとう!よしろう(♀)には得してほしいんだよ。だから、受かった大学にカッコイイ男の子とかいたらいいな。それで、付き合えたらいいな!」 よしろう(♀)「はい!」 |
とーやま校長「それでいいよ。いっぱい考えたり悩んだりしたんだろうな。遅いことはないから、これから考えたことをやってくれたらいいと思う」
とーやま校長「被災地でできることも、俺らの知らないようなことが沢山ある。少しでも "何かしたい" と思ったことがある人は、ぜひ参加してほしいな」 やしろ教頭「校長先生は、SCHOOL OF LOCK! があるので東京から離れられないですけど、僕は4月から体が空くので、今 仙台に住んでいる親友のところに遊びに行ってみようかな。被災地のかたの話し相手だけでもできるかもしれないし、男2人ですから重い物も持てますし…。行ったら、掲示板にも書き込もうかな(笑)」 |
続いては、去年の3月28日(月)に電話を繋いだ、この生徒。 RN ナナミン 福島県 15歳 女 保育士になるため、その勉強ができる高校に行くはずだった、RN ナナミン。 震災があった後、千葉にいる祖母の家に避難をしていたんだけど、「千葉の高校に通うことになるかもしれないです。そうなると、保育士の夢を叶えるのは難しいと思います…」と悩んでいました。 とーやま校長「久しぶり!」 ナナミン「久しぶりです」 とーやま校長「もう1年くらい前じゃんか?あのときはどうしようか迷ってるって話してたけど、あれからどうした…?」 ナナミン「千葉に親戚が多いので、いっぱい会議をして、千葉の親戚の人たちがみんな "協力するよ" って言ってくれたので、親戚の家に居させてもらって、千葉の高校に通うことになりました」 とーやま校長「そうか。千葉の高校はどうだ?」 ナナミン「人数が多いです…! 40人くらいのクラスが5クラスあるんですけど、今まで20人以上のクラスを体験したことがなかったので、ビックリしました」 とーやま校長「じゃあ、学校は楽しく行けてるのか?」 ナナミン「軽音部に入ってから、気の合う友達ができて、楽しいです」 やしろ教頭「おぉ! 何を鳴らしてんの?」 ナナミン「ベースを鳴らしてます!」 とーやま校長「そうなんだ! ライブとかもやってるの?」 ナナミン「結構やってます。校内でも、外でもやってます」 やしろ教頭「いいじゃんか!」 とーやま校長「彼氏はできたのか?」 ナナミン「好きな人はいます(照)」 やしろ教頭「出会ったな!! 絶対得してほしいから、その人と付き合ってほしいな…!!」 ナナミン「バレンタインに、プレゼントを渡しました…!」 とーやま校長 & やしろ教頭「おっ!!」 ナナミン「あたふたしちゃって、 "これからいっぱいメールとかできたらいいな" って言って渡したんですけど…あんまり進展はないです(汗)」 やしろ教頭「そうか…! これから頑張ろうね!」 ナナミン「はい!」 |
RN ナナミンは、保育士を目指していたけれど、金銭面のことも考えて、進学を辞めようか…とも考えていたとのこと。 ナナミン「でも、 "金銭面は心配しなくていいよ" って言ってもらったり、入学した高校も3年生から保育の授業が取れるって聞いたので、まだ諦めてません!」 とーやま校長「おっ! よかったね!」 やしろ教頭「授業が取れる学校だったんだ! 順調だな!」 とーやま校長「福島の学校で一緒だった友達とは会えたりしてる?」 ナナミン「ずっと仲良かった3人の女子がいるんですけど、お正月に帰った時にやっと3人揃って再会できました!」 やしろ教頭「元気だったか?」 ナナミン「元気でした!」 やしろ教頭「何よりだね」 とーやま校長「よかったよ。言い方が難しいけど…絶対に今いろんなことがいい方向に進んでると思う。それは、ナナミンがいろんなことを頑張って耐えた結果だよ。だから、ナナミンが今歩いてる道を、俺も教頭先生も応援するから!」 ナナミン「ありがとうございます…!」 やしろ教頭「嫌なことや納得のいかないことがまだまだ続くかもしれないけど、楽しいことは沢山あるはずだから、楽しんでいこうね。得しようね」 ナナミン「はい!」 最後に…震災から1年経って、RN ナナミンが感じたことを伝えてもらいます。 ナナミン「昨日で1年だったじゃないですか。それで、実際に東北で体験した自分たちと周りとでは "震災の重みが違う" ということを昨日感じてしまって…。そういうところは、同じ日本に住んでるんだから、絶対に風化はさせてほしくないなって思いました」 とーやま校長「うん。ありがとう。今のナナミンの言葉、忘れない。何回も言ってるけど、俺が今できることは、今ナナミンが言ってくれたことを伝えていくことだから」 やしろ教頭「聴いてくれてるみんなが言ってくれれば、それを伝えていけるからね」 とーやま校長「うん。ちゃんと伝えていく」 ナナミン「お願いします」 |
生徒から、まだまだ沢山のメッセージが届いています。 ★RN あおは 東京都 19歳 女 昨日、3月11日をみなさんはどのように過ごしたのでしょうか? 私は、地元に帰ろうか考えたり、テレビの震災特番を見ようか、誰かに会いに行こうか、たくさん考えました。 しかし、どれもしていません。地元に帰るのは、リアルが強すぎて怖いからできない。テレビの放送は、突きつけられる情報が多すぎて見ることがつらい。誰かに会うにしても、誰に会えばいいのか。私は上京してから、地元のことを、あまり人に話していません。だから、会いたいという言葉が言えなかった。私が安心したいだけでは連絡できなかった。 結局、どうすごしたかというと、Ustreamを見ながら笑いながら過ごしました。それでよかったと思っています。「忘れる」「忘れない」の問題じゃないから、私にとっては。特別なことをしたいわけでは無かったから。無事にその日が終わればそれでよかったから、そうしました。たくさん笑って、音楽を聴いて過ごしました。幸せでした。涙なんて出なくて、ひねくれてるな〜なんて思ったりして。 テレビなど、メディアでは私の地元の名前がたくさん出ます。ふるさとが「被災地」として伝えられているのが、私はつらい。確かにそうではあるけれど、その前に、私にとっては「ふるさと」なんです。楽しい思い出も悲しかった思い出も、全部そこで実際にあったことだから。津波と一緒に流れたわけじゃないから、ふるさとなんです。物理的に、私の家が無くたって、ふるさと。どんな姿になっても、大好きな場所です。 こんなに大好きでも、口にはできなかった1年でした。 私は伝えられるようになりたいです。私のふるさとはすてきなところなんだよ、と。 そして、私がふるさとのためにできることは、なんでしょうか? 誰かが動いている姿を見ても、動くためにはまず知らなくちゃならなくて、私はまだ、それができない。 あの日から、怖いものがたくさん増えたけれど、大好きな場所のためになれる、自分でありたいと思います。 とーやま校長「俺たちは、忘れちゃいけないことだと思ってる。今日も明日も。でも、そうじゃない人もいるよね」 やしろ教頭「僕らはSCHOOL OF LOCK!で、被災地もそうでない全国の子も含めて、10代の生徒に喋ってる。情報番組ではないしね。だから例えば、沖縄に住んでる子が震災のことをいつまでも覚えてるか と言ったら、難しいと思う。でも、SCHOOL OF LOCK!は1つの学校だから、 "同じ学校の仲間たちが、今も苦しんでる" ということ。3月11日ということではなく。忘れる忘れないというよりは、被災地以外の生徒たちが、 "同じ学校の友達は、今でも苦しい想いが続いてるんだ" って認識しておくことが大事だと思う。被災地の生徒たちにとっては、忘れる忘れないの問題じゃないでしょうしね」 とーやま校長「口ではそう言ってても、実際にはもっとやってほしいことがあると思う。だから俺は、もちろん絶対に忘れない。でも、それよりも今の段階としては、やれることが絶対にあるから、自分の出来る範囲でやっていく。みんなも思うことがあれば、やったほうがいいだろうし、体を動かしたほうがいいと思う」 やしろ教頭「自分の親が死んだときに、 "3年で少し悲しみが減る" って言われたんです。そんなわけがあるかと思ってて、実際に悲しみは減らなかったけど、受け入れ出すんですよね。ご家族が亡くなった子も沢山いて、まだ1年かと思ってる子も沢山いると思うけど…どんどん甘えて、悲しい気持ちを伝えてくれていいからね。たぶん僕らの仕事は、そういうことなんだろうなと思うんです。その子たちの心を、少しでもラクにすることですよ」 とーやま校長「うん。絶対にそうだ」 少しでもいい。 遠慮は一切しなくていいから、少しずつ吐き出していってほしい。 いつでも待っています。 |
本日の逆電リスナー ★RN よしろう(♀) 宮城県 18歳 女 ★RN ナナミン 福島県 15歳 女 |
22:05 HOPE (All Cast ver.) / MAJOR MUSIC feat.KREVA,後藤正文,Che'Nelle,Mummy-D,宇多丸 他 22:25 キミが… / 北乃きい 22:48 茜色の夕日 / フジファブリック 23:09 海岸通り / ASIAN KUNG-FU GENERATION 23:17 踵で愛を打ち鳴らせ / ASIAN KUNG-FU GENERATION 23:23 ひかり / ASIAN KUNG-FU GENERATION 23:41 歩み / GReeeeN 23:51 Smile / BUMP OF CHICKEN |
本日のFAX RN ファンタジーみぃ 大阪府 RN AliceXDoll RN 茉音♪ 埼玉県 RN 琴美(・∀・)/ 静岡県 RN コナ RN コナ RN さだお 三重県 14歳 RN えみか RN なかり 愛知県 RN 田島さん RN ろすとちきん(仮) RN アキライ RN アキライ RN 琴美(・∀・)/ 静岡県 RN バナログズフィス |
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