4月27日  掲示板逆電 I

いつも書き込みありがとう〜!
みんな毎日いろいろあるよなあ、ちゃんと読んでるよ。

新学期が始まってもうすぐ1ヶ月だけど、新しい環境はどんな感じだい?
今夜の生放送授業は、みんなとゆっくり話したいと思ってます。君のことを教えて! 最近あったことや相談したいこと、悩んでいること、誰にも言えないこと・・・

学校掲示板に書き込んでくれてもいいし、他の人に見られたくなかったらメールでも大丈夫!! ひとりで抱え込まなくていいよ、何でも話していこう!

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ここはいつもの、見慣れた生放送教室。
今日もとーやま校長の黒板から、SCHOOL OF LOCK! は始まりますぞ〜

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昨日は、東京タワーの大展望台から3時間の特別授業をお届けしましたが・・・東京タワーの上から愛を叫んだり、理事長である、やまだひさし先生にも会えたとーやま校長&やしろ教頭!

とーやま校長「山田さんに初めてお会いできてね、凄く緊張しましたよ〜〜〜!! 今夜は、生放送教室に戻って来ました!!」

やしろ教頭「えぇ、マザーシップに戻ってきましたよ〜! マザーシップというのは、我々の母艦である半蔵門 "TOKYO-FM"のことでございますね。」

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沢山のお祝いのお花が届いておりますぞ〜!
キーステーションであるTOKYO FM、41年目に突入して今夜も開校です!

管制塔 / Galileo Galilei

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本日の授業は、我が校の1番スタンダードな授業。
掲示板逆電をやっていきたいと思います!!

この学校の教室は、みんながいつも書き込みをしてくれている学校掲示板。楽しかった事も、辛かった事も、何気ない事も、何でも話せる場所がこの掲示板です! 最初に電話をしたのはこちらの生徒。

RN せな子 千葉県 13歳

中学一年生の夏頃からいじめられて、学校に行けなくなってしまったというRN せな子。今は半年ほど、学校には行っていないんだとか。

せな子「中学に入ってから、結構友達ができたんですよ。それでおしゃべりの時に私の好きな人の話になって。でも、その好きな人には彼女がいたんです。でも、私もその人のことを横取りしようとか思ってなくて、ただ好きだったんですけど・・・」

とーやま校長「うんうん。」

せな子「いつの間にか友達と、その彼女が仲良くなってたんですね。それで・・・その辺から無視されるようになってきて。「せなは男好きだ」とか悪口も言われて。夏くらいになって、いじめがどんどん大きくなってきたんです。私はちょっとづつ休みがちになって・・・今はまったく学校に行ってない状態です。」

とーやま校長「今も、連絡を取り合ってる友達はいる?」

せな子「います・・・その友達は、私を心配してくれてるんですけど、いじめの発端の子たちと仲がよくて・・・どうしても本音が言えないんです・・・」

やしろ教頭「女の嫉妬か・・・めんどくさいね。別に好きになっていいじゃんね!」

せな子「でも、女の子の嫉妬は本当にすごいんで・・・」

やしろ教頭「最悪、彼女さんが「あの子アタシの彼が好きみたいなんだよね、ムカツク!」って思ってても、それはいいかもしれない。でもさ! 周りのヤツらはまったく関係ないじゃん!!」

せな子「そうですね、でも、私は邪魔なのかなって。」

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今は学校に行かず、毎日家で過ごしているRN せな子。
いじめにあっている事は、先生にも両親にも言ってないんだとか。

せな子「親にも言いたくないんです・・・心配かけたくないし。なんて言えばいいかわかんない。」

とーやま校長「そっか・・・せな子は強い子だなって思う。でも俺は、別に言ってもいいと思うよ?だって頼れる近い人じゃん。それに、自分の子供だもん。困るってことは無いと思うけどね。」

せな子「・・・そうですか・・・・・・」

やしろ教頭「まぁ、今の素直な気持ちを手紙に書いてもいいですし。 "いじめ" っていう言葉を使わないで、 "今" の教室には行けないっていう気持ちを書いて、「それが静まるまで非難したくて、家にいるんだ」って、そういう言葉で伝えてもいいんじゃないかな?」

せな子「はい・・・!」

やしろ教頭「両親に心配かけたくないって言っても、半年間学校に言ってなかったら絶対心配してるから。安心させる意味でも、素直な気持ちを伝えた方がいいんじゃないかな。」

せな子「・・・わかりました、じゃぁ手紙を書いてみます! 学校は楽しいし、本当は行きたいんで・・・!」

とーやま校長「そうだね、学校は楽しいもんな!」

やしろ教頭「あと、仲良しの子とは、本音で言っていいと思うよ。本音を言って、それでも心配してくれたり、相談聞いてくれたりすれば、それは本当の友達じゃん? 正直、本音を言えない友達なんていらないんじゃないの?」

せな子「そう・・・ですね・・・!」

とーやま校長「そうだよ、せな子は悪い事してないんだからさ。全ては1日でも早く学校に行くためだから。」

せな子「はい、ありがとうございます! 2人の話を聞いて、やっぱり、周りの人に伝えてみようかなって気持ちになってきました。」

やしろ教頭「うん、イイ子すぎるッ!!」

とーやま校長「頑張れー! でも無理するなよ。俺たちに、いつでも何でも言ってくれ!」

せな子「・・・はい!」

せな子が素直な気持ちを伝える事で、少しでも変化が訪れることを祈ってるよ。また何かあったら、掲示板でもメールでもいいから報告待ってます!

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やしろ教頭「僕思うんですけど、多分 "人" って、本能の中で人を傷つけるプログラムもあるんですよね。
僕だってそういうのに支配された時期もありました。でもね、これを聞いて少しでも心当たりがあるヤツは・・・今をきっかけに止めてもいいし。」

とーやま校長「うん・・・浅はかですもん、そんなの。楽しいのかな? 言っとくけど、何も楽しくないからな!よっぽど楽しい事まだまだあるぞ!」

やしろ教頭「うん。さっきせな子は、両親にも先生にも言えないことを、僕らに話してくれたじゃないですか。でも、どこかで押し殺して話してくれてるんだと思うんですよ。」

とーやま校長「まぁ、俺らが答え持ってるかって言われたら、違うんだけど・・・」

やしろ教頭「そう!でも、俺が本当にしんどかった時って、言葉が欲しい事もあるけど、そばにいてくれるだけでいいんですよね。だから・・・頼って欲しいですよね」

とーやま校長「確かに。何でもいいよみんな! 何でも聞かせてくれ!」

まだまだ、掲示板逆電いきますよ!

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次に電話をした生徒は、こんな事情を抱えていました。

RN 父が定年です 群馬県 16歳 (以下、RN 定年ちゃん)
3月31日に父が自殺しました。私が最後に父に言った言葉は「父親面しないで」でした。父は調理師で休みの日はいつもおいしい料理をたくさん作ってくれました。
誰の家の料理よりも父の作ってくれた料理が1番おいしかったです。本当はいつでも何をしていてもどこにいても父の事ばかり考えています。
私の頭の中には「後悔」しかない。いつかこの悲しみが晴れる日は来るんですか?


とーやま校長「定年ちゃんは・・・それから1ヶ月もたってないんだね。」

定年ちゃん「そうですね・・・」

やしろ教頭「言える範囲でいいから、お父さんがなぜそういう選択をしたのか教えてくれるかい?」

定年ちゃん「・・・父は調理師だったんですけど、定年を迎えてから自分のお店を持つようになったんです。でも、経営が難しかったみたいで・・・むしゃくしゃしてお母さんに八つ当たりしたり、なかなか家に帰って来なくなったり。お母さんは耐えられなくなって、2月に離婚したんです。それでお父さんは1人になってしまって・・・」

定年ちゃん「それでお父さんは1人になってしまって・・・・・・・・・」

やしろ教頭「そうか・・・。お父さんがお店を始めてから、定年ちゃんとの関係はどうだったの?」

定年ちゃん「たまに電話とかしてきたけど、あたし、お父さんとしゃべりたくなくて。何度が電話に出た時も、怒りが込み上げて「父親面しないで!」って言ってしまって・・・。それからずっと着信拒否してて、最後の言葉がそれです・・・。今は後悔しかありません。」

とーやま校長「後悔・・・。」

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定年ちゃん「ここまで育ててくれてたのに、お父さんを一人にしてしまった。いっぱい与えてもらってたのに、何もしてやれなかった後悔です・・・」

気持ちの整理がつかず、1人になるとお父さんの事を考えて、悲しくなるというRN 父が定年です。

とーやま校長「うん・・・・ごめんな、何か・・・何ていう言葉をかけていいのかわからなくてさ・・・・・ごめん。」

定年ちゃん「あ、いえ・・・」

やしろ教頭「定年ちゃんは、お父さんとの事で何が一番覚えてる?」

定年ちゃん「んーやっぱり、週に一度休みがあって、作ってくれた夕ご飯とか。すっごくおいしいんです!」

やしろ教頭「もちろん調理師だから、そうだよね!」

とーやま校長「これからもずっと、お父さんの事忘れないだろうしさ。その気持ちが沢山あればいいと思う。通じてると思うな。お父さんは今どこにいるかわからないけど、定年ちゃんの想いは通じてると思うな。」

定年ちゃん「ありがとうございます、本当に・・・」

やしろ教頭「俺は定年ちゃんのお父さんの事は何も知らないけど、僕らは同じ男として、通じ合えるところがあってね。多分お父さんは・・・定年ちゃんに絶対に幸せになって欲しいと思ってる。決して自分の死を背負って欲しいなんて、みじんも思ってない。だから・・・後悔はなるべくしないで。」

定年ちゃん「・・・・・・・・・・・」

やしろ教頭「うん、今は誰の前だって泣いていいと思う。だって、急に家族とか大事な人がいなくなるなんて、誰だって考ええないし。・・・ビックリしたでしょ?」

定年ちゃん「はい・・・・・・・」

やしろ教頭「だから、泣いていいよ。でも、一生泣いてたらダメだと思う。
定年ちゃんが「いつかこの悲しみが晴れる日は来るんですか?」て書いてるけど、僕なりに言えば、悲しみ自体がなくなる事は無いと思ってる。
でも確実に言えることは・・・悲しみも喜びも全部共存していくものだと思う。だから悲しみは持っていていいと思う。だけどその分、ちょっとづつ涙の量を減らして・・・大切な人をもっともっと作っていかないと。」

とーやま校長「そうだな・・・・・・」

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やしろ教頭「仮に、お父さんが来年死んだとしても。自分が20歳になるまで生きてて欲しかったって思うだろうし、 22歳の時に死んでしまっても、もっともっと先まで生きて欲しかったって、思うよ。 だから、 "人が死ぬ" って事は後悔と悲しみからは逃れられなくって・・・「別れこそ人生だ」って言うけど、表を返せば「出会いこそが人生だ」なんだもん。」

定年ちゃん「・・・・・・・・・・・」

やしろ教頭「だから、定年ちゃんはお父さんを好きであればあるほど、お父さんの娘に生まれた事を、幸せだ、ラッキーだって思えばいいと思う。いくらだって泣いていい、ただ、 "大きな幸せの中で起きた不幸" だってことに、気づいて欲しいな。」

とーやま校長「一緒に頑張っていこう!」

定年ちゃん「・・・はい!」



授業が終わるギリギリまで、校長と教頭は話をしました。大好きなお父さんを、1人で亡くしてしまった悲しみは、計り知れない。

ゆっくりでいいから、涙の量を減らしていけるように。
ゆっくりでいいから、大切な人が増えていきますように。

校長と教頭は、いつでもここにいます。


今夜のFAXイラスト
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RN すいた

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RN 緋壱はろ

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RN プレアデス星団

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RN さーや 北海道

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RN カルタリア 北海道


本日の逆電リスナー!!
RN せな子 千葉県 13歳
RN 父が定年です 群馬県 16歳

ON AIR LIST
22:05 管制塔 / Galileo Galilei
22:24 Together again / MiChi
22:46 雨水色 / Cocco
23:09 雨上がりの希望 / ASIAN KUNG-FU GENERATION
23:19 迷子犬と雨のビート / ASIAN KUNG-FU GENERATION
23:24 新世紀のラブソング / ASIAN KUNG-FU GENERATION
23:48 ラブソング / サンボマスター

言葉が出ませんでした、
ごめんなさい。

校長のと−やま
校長

教頭
甘え合うのじゃなくて一緒にいよう。
多分ぼくたちはすでに大きな幸せの中にいるよ。

教頭のやしろ

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