手紙
屋久島おおぞら高等学校

SOLアニメ担当のカヲル先生です。
この世界には「アニメ担当」って職業があるんです。ステキでしょ。
その名の通り、僕は日本の誇る文化、マンガやアニメが大好き。
まあ、アニメって言ってもいろんなジャンルがあるんだけど、
カヲル先生が特に好きなのは、萌え萌えなヤツ・・・ではなく「正義の味方

BLEACHの黒崎一護とか
D.Gray-manのアレン・ウォーカーとか
エウレカセブンのレントンとか

もちろん敵として描かれているヤツラにも彼らなりの信念があったりするんだけど、まあそれは置いといて、とにかく主人公が正義の味方として敵を倒す。
この1番オーソドックスな展開が大好き!

でも、そんな正義の味方が登場する作品を見ていていつも思う。
仮に、自分にそんな力があったら、ちゃんと正義の味方でいられるんだろうか?

正義の味方って、つらいよね。

自分が正義であるという信念が強ければ強いほど、
敵と戦い続け、傷つき、そしてボロボロになっていく。
しかも大抵の場合は、知られざるところで正義の味方は敵と戦っているから
世の中の人たちは、褒めてくれるわけでもない。平和で当たり前。

「俺ってこんなに頑張ってるのに・・・もっと俺を見てくれ!!」
きっと僕が正義の味方になったら、戦う度にそう思っちゃうだろうなぁ。
大好きな人とデート中でも、寝てなくても、クリスマスでも、カゼひいてても、
悪いヤツラがくれば、戦闘に向かわないといけない。
僕は自分を犠牲にしてまで、何かのために戦えるんだろうか?
それをやり遂げてしまう正義の味方って、一体どんな気分なんだろう?

そう思っていたら、ふと考えた事があった。
僕はもしかしたら悪いヤツラが来ても逃げ出すかもしれない。
でも、決して逃げ出さない事があった。

大好きな人とデートの約束があっても、寝てなくても、クリスマスでも、
カゼひいてても、一目散に向かっていく場所。
それをたったの1度も、つらいと思ったことはない。
何故だか分からないけど、しなくちゃいけない気がしてならない。

キミに未来の鍵を届けるためだったら、全然平気。

そっか。
正義の味方って、こーいう気分なのか。

誰かに歌を届けたくて、寝る間を惜しんで曲を作っている人、
家族のために、必死になって働いているお父さんやお母さん、
一生懸命に人を愛している恋人達、
何かを必死にやってる人は、みんな正義の味方と一緒なんだ。

「私には何もないから」・・・(綾波レイのセリフより抜粋)
今これを読んで、そう思ってる人もいるかもね。

でも、何もないって事は何にでもなれるって事なんだよ。

しかも、キミは正義の味方に変身した僕たちと
全く同じ武器をすでに持っているんだよ。

僕たちは全員生まれた時に、左胸の辺りにその武器を埋め込まれる。
信じられないなら、手を当てて確かめてみればいいよ。
動いてる音がするから。
これさえあれば、キミはいつでも正義の味方に変身出来る。
キミが思えば、何にでもなることが出来るし、自分をどんな風に変身させる事も出来る。

あとは、キミが何に対して正義の味方になるのか選ぶだけ。

ゆっくりでいいと思うよ。
もしかしたら、今のキミはその武器を護るために
鍵をかけてガチガチに固めてしまってるかもしれない。
でも、確かにその武器はキミの左胸にある!
キミがこれだ!と決めた瞬間、その武器は、ちゃんと光り出す。

だから、何もないと思っているキミは、
その武器が止まらないように、まずは生きていて欲しい。

SCHOOL OF LOCK! アニメ担当 カヲル先生 より

屋久島おおぞら高等学校

ps. じゃあ・・・続いての風船レターは、
最近急激にアニメ担当になりつつある 演劇部顧問のやんも先生!!
よろしく!
やんも先生は何の正義の味方だろう?
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