4/9 SHIBUYA CLUB QUATTRO

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パンパンの会場、午後7時をちょっと過ぎた頃。薄暗闇の中でBUMP OF CHICKENの『天体観測』が流れて、どこからともなく合唱が始まって終わった、確かそのあと。
会場が真っ暗になった。誰でも分かる始まりの合図。歓声が起こる。そして、チャイムが鳴った。聴き慣れた、いつものあのギターの。この音の意味を知っているって意味だけにおいては、会場のほぼ全員が同じ存在。…あー、もう泣いちゃってるじゃんかよ、って横に立っていた制服女子の涙を横目、ステージにはやしろ教頭が登場。さらに大きな歓声。安心できるいつもの声。一人でずっと隅っこに立ってオドオドしていたアイツも、やしろ教頭が出てきたら、知ってる友達がやっと一人見つかったみたいな顔をした。いいね、いいね。
「この中で、10代の人?」 会場の9割が手を挙げる。そりゃそうだ。そのための夜なんだ、今日は。教頭はしばらく笑かし、沸かせ、そして。
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「…さあ、アーティストの皆さんの最高のパフォーマンスを観るため、ちょっとここで、今日出るバンドの人たちにプレッシャーを与えときましょう!! …いいですか? 今から一つ一つバンド名を言っていくので…控え室に届くでかい声、お願いします!!!」

「まずは…andymori!!!!」

「…Gallileo Gallilei!!!!」

「そして…世界の終わり!!!!」

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今教頭が口に出したバンドが今から全部目の前に現れるなんて信じられないって声。あー、よく分からないけど生きててよかったなー。ちょっと大げさなことを考える瞬間。前に立ってた女子からは「もう死んでもいい!!!!」ってかなり早とちった言葉。でも、そうだよな。

「じゃあ早速、1番目に出てくるバンドを紹介しましょう…!!!」

この時点で、会場のみんなには当日のバンドの出演順は知らされていない。正直、もう順番なんてどうでもいいよって思っていたに違いないけれど、それでもドキドキは溢れる。

「まず登場するのは…」




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