KIRIN BEER "Good Luck" LIVE

KIRIN BEER“Good Luck”LIVE
今回お迎えしたのは、柴田淳さん。

真っ白のシャツに、ネイビーのロングスカート。
足元はピンクベージュに彩られ、
春を先取りしたスタイル。

前回ご出演頂いたときは、
カバーアルバムのリリースのタイミングだったので
カバー曲をたっぷり歌って下さいましたが、
今回は、柴田淳さんのスタンダードな曲から、
自分自身でも歌うのが難しいという曲まで
ピアノの澤近泰輔さんとライブパーティを届けて下さいました。
澤近さんは、柴田淳さんがインディーズの頃から一緒なのだとか。

ラジオで全国のリスナーさんに向けて歌うことを
「無限大のお客さんの前で歌う」と、
なんとも柴田淳さんらしい表現でスタートした
ライブ・パート１。

その無限大のお客さん誰もがきっと
一声目に吸い込まれたことでしょう。
大人の女性、ミステリアスな女性の表情を感じるその声！

“冷めたスープ”

大人の恋愛模様が描かれた切ない歌は、
背筋にひんやりしたものを感じてしまう。
続けて２００３年にリリースされた“隣りの部屋”
このマイナー調のメロディと柴田淳さんの声の相性！
美しく伸びやかな声の中で紡がれる秘めた相手への想いに
同性ながらもドキッとしました。

そして、ここで“月光浴”を。
聴けば聴くほど柴田淳さんの歌声は
稀有なものだと感じます。

ピアノに力が込められると共に、
柴田さんの声にもグッと力強さが。

この歌詞を、この声で歌う。
奥底に潜む未練の闇が、月の輝きをさらに眩しくさせるよう。


ライブ・パート２。

歌い継がれる生きた名曲のカバー。
チューリップの“青春の影”

思わず身体の動きが止まってしまう。
まばたきすることさえ、もったいないと感じてしまうほど、
この高音の美しさはなんとも！
先日、夜空に浮かんでいた満月の光を思い出すような神秘の声。

たっぷりの間をとって、アカペラで冒頭を。
“道”

どうしてこんなにも胸をしめつけるのでしょう。
それと同時に、あたたかく包み込んでくれるような魅力。
本当に不思議。

湖の上にうっすら張られた氷、
あるいは、うすはりグラスのような・・・
パリンと割れてしまいそうなのだけど、
思わず触れたくなってしまうほど惹かれるものが。

ライブ・パート３。

ドラマの主題歌にもなっていた“車窓”
ニューアルバム「バビルサの牙」にも収録されています。

さらになめからな声で。
後ろ髪ひかれながらも、明日へと進んでいく・・・
柴田淳さんの曲の中では、明るく前向きなメッセージが。

そして、最後は“夢”
夢というより、儚い。
羽衣が風に舞うようなビブラートのきいた声がたまりません。
まるで空を自由に泳ぐ人魚姫。

そして、この夢のようなヒトトキが覚めてしまうのを
どうにか引き止めたくなってしまう。

冬の夜は、そのヒヤリとした感触はもちろん、
怖さも感じてしまうのだけど、
見上げた空に煌々と輝く月の美しさはひと際で、
その月明かりに癒されることもある。

柴田淳さんの歌声、歌もまさに。
幻想的なライブパーティでした。

柴田淳さん、本当にありがとうございました！