LIVE REPORT

放送日時:2014年6月7日[土]
ゲスト:小野リサ

Information

ブラジル・サンパウロ生まれ。10歳までの幼少時代をブラジルで過ごし、15歳からギターを弾きながら歌い始める。1989年デビュー。ナチュラルな歌声、リズミカルなギター、チャーミングな笑顔で瞬く間にボサノヴァを日本中に広める。ボサノヴァの神様アントニオ・カルロス・ジョビンや、ジャズ・サンバの巨匠、ジョアン・ドナート等の著名なアーティストとの共演や、ニューヨークやブラジル、アジアなどで海外公演を行い、成功を収める。20万枚を超えるヒット作を含むCDは日本ゴールドディスク大賞(ジャズ部門)を4度受賞。2013年にはブラジル政府よりリオ・ブランコ国家勲章を授与される等、ボサノヴァの第一人者としてその地位を不動のものとしている。

ニューアルバム『BRASIL』
ニューアルバム『BRASIL』
¥3,240円(税込)


■LIVE
『小野リサ “BRASIL” with special guest マリオ・アジネー』
6月24日(火)~27日(金)Blue Note TOKYO
1部【開場17:30 開演19:00】2部【開場20:45 開演21:30】

※その他、詳しい情報はオフィシャルページをご確認ください。

「小野リサ OFFICIAL WEBSITE」
http://onolisa.com/

小野リサ 写真

LIVEレポート

九州から順に進んで、2日前に梅雨入りした関東。
東京では3日間ずっと雨が降り続いている中、
KIRIN BEER“Good Luck”Liveにお迎えしたのは、小野リサさんです。

梅雨時期を笑顔にしてくれるのは、紫陽花と小野リサさん。
自己紹介のお声を聞いた瞬間から、
爽やかな風がふわっっと頬をなでるようでした。
喋る声も、まさにボサノヴァです。

25年のキャリアの中で、毎年アルバムを作り続け、
色々な歌を歌ってきた小野リサさん。
久々にブラジルの音楽の作品を作ったということで、
先月リリースされたアルバムのタイトルは、ストレートに「BRASIL」
カラフルで気持ちの良い作品です。

今回のライブパーティは、そんなブラジルのボサノヴァをはじめ、
色んな国の歌を届けて下さいました。


ライブ・パート1
優しいお声で曲紹介を。
“Un homme et une femme”男と女。フランスからスタートです。

繊細でなめらかなお声。
出来たてのコットンキャンディのようにふんわりしていて、スイートで。
きっと雲の上に乗ってみたらこんな感じなんだろうなと感じる
200%の心地良さ。
ピアノのフェビアン・レザ・パネさんと
パーカッションのボブソン・アマラルさん、
そして、小野リサさんの奏でる幸せな音に全身をそのまま預けました。

続いて、ピアノのゆったりとしたイントロ。
「もしや?」と思わせる聴き馴染みのあるメロディ。
でも、凄くメロー。
“Volare(ヴォラーレ)”イタリアへ!
あんなに情熱的なイメージのVolareが、こんなキュートな表情に変わるんだと驚き!
ふんわりスカートで、ゆったり踊る女性の姿が浮かぶような
小野リサさんバージョン♪
ファンの皆さんからの手拍子も加わって、
和やかな空気がより膨らんでいきます。

次はどこへと誘ってくれるのかワクワク。
“Samba de verao”ブラジルへ。
サマーサンバ。
上質な軽やかさは、透明度の高いアクアブルーの海が目の前に見えるよう。

小野リサさんが、口角をふんわり上げて
微笑みながら歌う表情はまさにミューズです。


ライブ・パート2。
新しいアルバム「Brazil」から2曲続けて。
“Eu quero um samba”喜びのサンバ。
パーカッションのサンバのリズム。
既にスタジオ内の梅雨は開けて、
雲間から眩しい陽の光がスーッと射し込むようです。
エンジェルラダーボイス!
そして、どうしてこんなに小野リサさんの声は涼しいんでしょう。
身体に浸透しやすい声。

アルバムの中でも、最も可愛い魅力を放つ
“Tim Dom Dom”
大人達が陽気に遊んでいるような雰囲気。
どんなに明るく弾む歌も、決して暑苦しくならない。

そして、“Aguas de marco”3月の雨。
ボブゾン・アマラルさんと追いかけ合うように歌う姿に、笑顔。
学生の頃から、家で、カフェで、美容院で、もちろん、ラジオからも
色んなところで、小野リサさんの歌声に浸ってきましたが、
この揺るぎないお声の魅力。
目の前で堪能させて頂いている喜びに溢れました。


ライブ・パート3。
ボサノヴァと言えば・・・の“Garota de ipanema”
ここは、海が目の前に広がる真っ白なリゾートホテルのラウンジです。
キラキラ輝く海、サラサラの砂浜、鮮やかなパラソル。
まるで、身も心もマッサージをされているようにときほぐされました。

どの曲もそうですが、途中の間奏の空間がなんとも贅沢。
上質な演奏が生み出すこの空気感!

続けて“黄昏のビギン”
1959年にリリースされた水原弘さんの名曲。
小野リサさんが、このカバー曲を出された時は、
全曲日本語詞というカバーアルバムで、
それまであまり日本語で歌うイメージがなかったので、とても印象的でした。

これまでは、世界中を旅していましたが、ここで日本に帰ってきたような心地。
じんわり沁み込んできます。

最後は、“いのちの歌” 心の琴線に触れる曲。
今、身近にいる大切な人。
遠くに住んでいる大切な人。
もう2度と会えない場所へと行ってしまった大切な人。
その姿が浮かんで、涙が自然と溢れてきました。
そして、会場にもハンカチで瞼を押さえる方達の姿が。

何か辛いことがあったときに、空を見て輝く星に救われたり、
新緑を香らせる風にふと気づかせてもらったり、
道端に咲いている野花に笑顔をもらたりすることがありますが、
そんな星や風、花達がメッセージを届けてくれているような
ぬくもりがあって、どこか神秘的な歌。

梅雨はネガティブなイメージを持たれがちだったり、
大雨警報があったりと心配なこともありますが、
植物がさらに成長し、日本の大地に豊かな水が注がれる大事な時期。
地球の上に住まわせてもらっている私たち人間は、
感謝の心を胸に、共に心地良く生きることに気持ちを持っていかないとなと
小野リサさんの歌声を聴いて改めて感じました。

世界中へ、そして、心の中へと旅をさせてくれたような
かけがえのないライブパーティ、
この清涼感は、本当に唯一無二の宝物です。
小野リサさん本当にありがとうございました。
ライブの様子

ライブの様子

Set List

  • 1.Un homme et une femme
  • 2.Nel blu dipinto di blu
  • 3.Samba de verao
  • 4.Eu quero um samba
  • 5.Tim dom dom
  • 6.Aguas de marco
  • 7.Garota de ipanema
  • 8.黄昏のビギン
  • 9.いのちの歌
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