2020年が幕開けました。
クルマを運転する皆さん、オートバイに乗る皆さん、
新しい1年も交通安全を心がけて無事故の1年を送りましょう。

歩行者の立場にある皆さん。
交通事故は多くのケースで歩行者の規則違反が絡んでいます。
「歩行者は交通弱者で注意するのはクルマやバイク」という考えNG。
自分の安全は自分で守ることを常に考えましょう。





2019年が終わり、各都道府県で、
1年間の交通事故データがまとめられています。

東京都内での2019年の交通事故死亡者は速報値で累計133人。
減少傾向は続いて前年2018年から10人の減少です。
減っているという点では、評価できます。
しかし、1年で133人もの命が失われているのです。

「自分は死亡事故なんて起こさない」。

「自分は交通事故に遭って命を落とすことなんてない」。

根拠のない自信を持つことは今すぐやめましょう。
きっと多くの事故当事者も事故の直前まではそう思っていたでしょう。
起きてしまったら取り返しがつかないのです。

東京都内の交通事故の死亡者を年齢層別に見ると、
「少なくとも54人」が65歳以上の高齢者。
クルマ、オートバイ、自転車に乗っている時は、
高齢者の行動に特に気をつけるようにしましょう。
高齢者が身近にいる方は日常生活で注意を促すようにして下さい。





さて、2019年は12月に施行された改正道路交通法で
スマートホン使用など「ながら運転」の罰則が強化されました。
そして、これからは「あおり運転」についても厳罰化される見通しです。
12月6日、警察庁が自民党の交通安全対策特別委員会で明らかにしました。

これまでは・・・

前方のクルマに激しく接近、挑発 

不必要な急ブレーキ 
       
左側から追い越す 
       
極めて接近する幅寄せ 



といった運転をした場合、違反点数は「2」、
罰則は「3ヶ月以下の懲役、または「5万円以下の罰金」でした。


後方車が急ブレーキ、急ハンドルで避けなくてはならないような進路変更 


これは違反点数「1」または「5万円以下の罰金」でした。

これを、かなり厳しくすることが考えられているようです。
検討されているポイントを挙げると

◼︎  道路交通法を改正して「あおり運転」を法律上で定義

◼︎  1度の違反で違反点数「15」以上、免許取り消しとする

◼︎「あおり運転」で免許取り消しとなった場合、1年以上、再取得できないように設定

◼︎  罰則は「2、3年以下の懲役」または「30万円以下の罰金」を軸に検討

◼︎  摘発する対象は「通行の妨害」をすることを目的として
 「交通の危険を生じさせる恐れ」を引き起こした場合などにする



かなりの厳罰化となりますが、
最近、報道される「あおり運転」は、かなり悪質。
こうした法整備は、社会が求めるところでしょう。





そして、去年11月に内閣府と厚生労働省が、
保育園や幼稚園など、保育施設園児の安全を確保するための
「キッズ・ゾーン」設定の推進について都道府県などに通知を出しました。
滋賀県大津市で起こった信号待ちの保育園児が巻き込まれて亡くなった事故など、
子どもが被害者となる交通事故が相次いでいるためです。

キッズ・ゾーンとして設定されるのは、
保育施設を中心に原則500メートルの範囲。

設定されたあとは保育施設を管轄する市町村などの担当部署が、
都道府県警察や道路管理者と協力し、
ドライバーへの注意喚起や意識啓発を行います。

想定されているのは「ガードの設置」や「路面の塗装による注意喚起」など。
それぞれの道路環境に即した施策が求められます。

小さな子供たちは自分の身を守りきれません。
社会全体で守っていく意識が必要です。
有効なキッズ・ゾーンが全国に設置されていくといいですね





2020年。
より交通事故の少ない社会にしていきましょう。
それは社会を構成する一人一人の義務です。


年末・年始に不慣れなクルマの運転をする方もいるでしょう。
運転に慣れている方も、ちょっと浮かれた気分になる時節。
注意が疎かになるかもしれません。

2019年最後の「なるほど!交通安全」は、
雪がある、あるいは凍結しているところもある冬の道路で
特に危険なポイントをお伝えしました。





交差点付近 

1つめは『交差点付近』。
特に停止線の前後は「ブレーキをかける」「発進する」という
クルマ作動が頻繁に行われているところ。
圧縮された雪が滑りやすくなっている可能性があります。
停止線よりも手前でゆっくりと止まるようにしましょう。
      
また、交差する道路を走ってきたクルマが滑って止まり切れないこともあります。
止まっている状態から発進する時は、信号が青になってもすぐ発信せず、
しっかりと安全確認をしてから動き出すようにしましょう。


カーブ

路面の雪や凍結でスリップする可能性を頭においておきましょう。
カーブに入る時はいつもよりスピードを落とす。ハンドルは急に切らない、
カーブから出る時もアクセルを強く踏みすぎないようにします。


坂道

登り坂では出来るだけ途中で止まらずに一気に登りきります。
いちど停止した時は発進を慎重に。アクセルをゆっくりと踏んでいきます。

下り坂では、ハンドル操作とブレーキ操作を慎重に行いましょう。
少しのハンドル操作や少しのブレーキで横滑りする恐れがあります。
エンジンブレーキも上手に活用して下さい。






トンネルの出入口

特に外に雪があって視界が眩しい時は、
トンネルに入るといつも以上に暗く感じます。
反対にトンネルから出るといつも以上に目がくらみます。
日中のトンネルの入り口付近は凍結した雪が溶けているかもしれません。
トンネルを出た時に濡れているタイヤがスリップすることもあります。
路面状況に注意を払い、同時に視界の変化に慌てないようにして下さい。






橋の上 

最後は『橋の上』。
遮るものがない橋の上は冷たい風で特に凍りやすい。
しっかりとスピードを落として注意して渡りましょう。


今回は、冬の道路で特に注意すべきポイントをお伝えしました。
『交差点付近』『カーブ』『坂道』『トンネルの出入り口』『橋の上』。
      
心がけることはスピードを出しすぎない。
「急発進」「急ブレーキ」「急ハンドル」など“急”を避ける。

そして、年末・年始。お酒を飲む機会が多いことでしょう。
「自分は大丈夫」と飲酒運転をすることは絶対ないようにして下さい。
去年、平成30年の警察庁による統計を見ると、
飲酒運転による交通死亡事故は、飲酒なしの約8.3倍です。






視覚障害者は目で見て判断が出来ない、あるいは難しいため、
健常者よりも交通事故の危険にさらされる可能性があります。

東京 豊島区では、そんな視覚障害者の交通安全に力を入れ始めました。
今週は、その取り組みを探りました。





豊島区役所 土木管理課の増子嘉英さんによると
きっかけは区内で起こった去年12月の交通事故でした。

重く受けとめた豊島区と池袋・目白・巣鴨の3警察署が
視覚障害者を対象にする交通安全教室の合同開催を決めたのです。
直近の1月、そして9月に、交通安全教室は行われました。

内容は平成30年の交通事故発生状況や
交通事故の防止、反射材の効用についての講義。
反射材については参加した視覚障害者の方の持ち物に
シールやキーホルダーを取り付けたそうです。
また、最新式の音響式信号機について
警視庁と区内の警察署の警察官が説明しました。





多くの健常者は交通安全の基礎的なことを
忘れていたり、そもそも知らなかったりするもの。
視覚障害者もそれは変わらないはず。
より危険が多い視覚障害者向けの交通安全教室は、
命を守るための有意義な時間になるはずです。
  
増子さんによると豊島区は視覚障害者の交通安全啓発を
継続的なものにしていきたいと考えています。    
障害福祉課が行なっている
助成金を使った歩行時間延長信号機用の小型送信機
「シグナルエイド」の給付を継続してやっていく予定。
さらに区内のバリアフリー化を進めていく意向です。

主にクルマを運転するドライバーにお願いしたい
視覚障害者への配慮をうかがったところ
歩行を妨げる車の違法駐車や自転車の放置をしない。
点字ブロックの上に物を置かない。
道路利用者の中にはさまざまな障害を持つ人もいる。
そのことを常に念頭に置いて運転してほしいとのことでした。

視覚障害者の方にとって障害物を避け、
本来進むべきところを外れてしまうことは大きな危険が伴います。
違法駐車、自転車の放置、絶対にやめましょう。

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