7月31日。明日からは8月。
全国一斉休校の影響で、登校が続いていた学校も、そろそろ夏休み。
お盆休みも近づいて、クルマで遠出をすることも、あるでしょう。
今週と来週は夏のロングドライブの注意点をお伝えします。
お話を伺ったのはモータージャーナリスト 菰田潔さんです。
前編の今週は、まずは出発前の準備。


1)洗車とタイヤチェック

菰田さんが、まず薦めたのが洗車。
綺麗な車は事故が少ないというデータがあるからです。
汚い車だと多少擦っても何とも思わないという傾向にあります。
そこで、事故から遠ざかるという意味において、
まず綺麗に車をしましょうというわけです。
窓ガラスの外側も内側も綺麗にしておくと、
視界も良く見えるようになって安全性が高まります。

また、タイヤは使うほどにですけど空気圧が低くなります。
洗車のついでに空気圧のチェックもしておきましょう。
そして、タイヤの溝がきちんとあるかどうか?
タイヤに傷がないか? チェックして下さい。




2)天気と地図の確認

最近の日本では突然の豪雨もよく降ります。
そういう悪環境下での運転は事故の可能性が高まります。
天気を調べて、悪天候は避けるようにしましょう。

また、目的地までの行程をナビ頼りにするのはやめましょうl
事前にナビを設定して、目的地や中継地の街の名前は把握します。
そして、進行方向が常に画面の上になる「ヘディングアップ」表示だと
違う目的地に進んでいたとしても間違っていることに気づきにくい。
目的地を設定した上で地図や地図アプリで確認をしたほうがいいです。





3)凍った水と固いせんべい

長距離ドライブは、途中で眠くなってしまうこともあります。
そんな時のためにペットボトルの水を半分にして凍らせたものと
堅いせんべいと持って行きましょうと菰田さん。

凍らせたペットボトルは、水を足してドリンクホルダーの中に入れておく。
眠くなった時に手でそれを握るだけでも冷たいので覚醒作用があります。
もちろん飲んでも冷たいので眠気が冷めます。
もっと眠くなったら堅いせんべいを齧るとガリッという刺激で脳が覚醒します。








4)走行計画を立てる

混んでいなければ高速道路の平均スピードは時速80km。
それwをベースにして2時間ごとに休憩をとる場所を決めておきましょう。
2時間走るとドライバーの集中力は途切れてきます。
同じ姿勢で運転しているとエコノミークラス症候群にもなります。
15分ほど休憩し、車から出て体も動かしましょう。





来週は「夏のロングドライブ 後編」。
出発してからの注意点についてお伝えします。


例年なら、学校は夏休みに入っている時期。
でも、今年はコロナ対策で休校があったため、夏休みが短縮。
まだ1学期が終わっていない学校も多いでしょう。

それでも、もうすぐやってくる夏休み。
昨日からは連休も始まっています。
子供たちに交通安全を心がけてほしい!ということで
今週は『夏休みに交通事故に遭わないために』をお届けしました。





JAF東京支部 事業課 交通環境係 高木 孝さんによると
夏休みに子どもの事故が増えているというデータはないそうです。
でも、平常時と比べて外に出る機会が増えるので
道路を横断する機会も多くなります。
友達と過ごしたり、家族と遊びに出かけることもあるので
いつも以上に交通事故には気をつける必要があります。





例えば、夏休みに起こりがちな事故としては、
家族で親戚の家に出かけた子どもが道路の反対側に親戚の家があるので
ようやく着いたと思い、渋滞車両の間を通って駆け足で横断する。
そこで、車と衝突したというケースがあります。

安全確認をしなくてはいけないということは、
子ども知識として知っていると思いますが、
こうした場面では、はしゃいで衝動的に行動してしまうというのが子ども。
何か意識が集中すると他のことが目に入らなくなる傾向もあります。
そのあたり、お父さんやお母さんから、伝えておくようにしましょう。





夏休みは道路を横断する機会が増えるわけですが、
逆に言うと保護者の方が手本を見せるいい機会。
高木さんは、実際に外を歩いての、
家庭内の交通安全教育を薦めています。
お父さんお母さんが手本を見せて子どもに教えてあげると、
子どもが自分ごととして考えるきっかけになります。

横断歩道の信号が青になっていても
クルマが信号を無視して暴走してくるかもしれない
青信号でもきちんと安全を確認する。

道路を渡る時は「右を見て、左を見て、もう一度右を見て」
危険がないことを確かめること。

歩道で信号が赤から青に変わるのを待っている時でも
車道近く、歩道スレスレに立っているのは危険です。
大型車が左に曲がる時 内輪差に巻き込まれるかもしれない。
交差点で衝突したクルマが突っ込んでくるかもしれない。
車道から離れた位置に立って待つ。
そんなことを現場で説明しながら教えてください





「うちの子どもが事故に遭うわけはない」という考えは禁物です。
正しい行動をとっていても危険な運転をする
ドライバーがいることも伝える必要があります。

そして、ハンドルを握る善良なドライバーの皆さん。
夏休みのお出かけで慣れないところを走ることもあるでしょう。
子どもの「存在」に常に注意するべきです。

例えば路上に子どもがいない状況であっても、
飛び出してくる可能性も考えられます。
見通しの悪い交差点だったり、公園があったり、
ポイントを見極めて子どもが飛び出してくるかもしれない、
そう考えて運転していることが大切です。

予測しながら運転していれば、なるべく速度は落とすことになります。
いつでも止まれる状態なので危険が訪れても
落ち着いて対処できることに繋がります。
      
2020年の夏休み。
全国で子どもが事故に遭う交通事故を1つでも減らしましょう。


多くの警察や自治体では自転車の安全利用促進に取り組んでいます。
今週はそのうち1つ、京都府警が発行している自転車運転免許証を紹介しました。

お話を聞いたのは、京都府警警察 交通企画課
交通安全教育センター 交通安全教育係 主任 前田尚子さんでした。

対象としているのは、京都府内の4年生以上の小学生。
自動車の免許証のように学科テスト、実技テストがあります。
免許証は受けた子どもはみんな手にできて
結果をもとにABCのランク分けされ
氏名、学校名、公布日と合格証名文が書かれたカードとして授与されます。
免許証を手にすると子供たちは非常に喜ぶそうです。





京都府警の自転車運転免許がスタートしたのは平成18年。
自転車に乗る子どもの交通安全意識を高め、
事故を防止することが目的でした。

学校の授業や地域の交通安全教育の場で行われ、
府内およそ380ある小学校のうち、
9割ほど経験したことがあるそうです。





もうすぐ夏休み。
子どもは自転車に乗る時間が増えます。
夏休みは気分が高揚して、飛ばしたり、危険な運転をしがち。
交通事故に遭わないよう、また歩行者、特に小さな子どもやお年寄りを相手に、
交通事故を起こさないよう、注意してほしい・・・ということで
今回は学科の問題をクイズ形式で3つ出題してみました。



Q1)自転車は、夜ライトをつけなければならない。マルかバツか?


A1)答えは○
   車両等は夜間、道路を通行する時は灯火を点けなければならないと
   道路交通法でも定められています。


Q2)警報機や遮断機のある踏切では、自転車は一時停止をしなくても良い


A2)正解はX
   車両等は踏切を通過しようとする時は、  
   踏切の直前で停止し安全確認をした後でなければ、
   進行してはならないとなっています。
   子供達に実際に教える時には、踏切では必ず手前で一旦降りて、
   右、左の安全を確かめて自転車から降りて押して渡ると教えて下さい。


Q3)自転車で歩道を通る時、歩行者がいる場合は、
   ベルを鳴らして歩行者によけてもらう。


A3)正解はX
  歩行者の通行を妨げることとなる場合は、
  一時停止をしなければいけません。
  歩道はあくまで歩行者のためのもの。
  歩行者が優先であるということを忘れてはいけません。






クイズにすると、頭ごなしに「こうしなさい」というより、
子ども自身が考えるから、頭に残るでしょう。
交通安全について何かを教えたい時はクイズにしてみるといいと思います。
      
自転車で特に危ないのが信号や横断歩道がない、見通しの悪い交差点。
そのままのスピードで進むと交差している道路から自動車が出てくるケース。
「自転車でいちばん危ないのはどんなところだと思う?」
という問題を出してみては、いかがでしょう?


前田さんは保護者のみなさんに
こんなメッセージを発信して下さいました。

子供にとっては遊具の延長のような自転車でも
交通場面の中では車両となります。
自転車に乗ることはドライバーの一員という自覚を持って
ルールやマナーを守らなければなりません。
そのことを繰り返しお子さんに伝えて
交通事故の被害者にも加害者にもならないようにして頂きたいと思います。

また、万が一事故にあった時の対処法についてもご家庭でお話し下さい。
子供は事故にあった時の驚きでいっぱいになって、痛いという感覚も感じられず、
相手の運転者から大丈夫か尋ねられても大丈夫と言ってしまいます。
後から骨折していたなどの被害が分かることも珍しくはありません。
自転車で人や車とぶつかった時には、近くの大人の人に知らせる、
相手の人が怪我をしていたら救護する、また警察への届け出が必要
といったことも子ども達が理解できるようにお話いただきたいと思います。



今では自転車保険が条例で加入義務となっている都道府県も多数あります。
子どもは分からないことですので、お父さん・お母さんがきちんと把握して
加入義務となっていれば必ず入るようにして下さい。
義務になっていない地域でも、最近は自転車に乗っていた人が
歩行者にぶつかり、歩行者が亡くなってしまった事故で
多額の損害賠償請求が認められています。
万が一のために、自転車の保険には入っておくようにしましょう。

最後に自転車に乗っていて事故に遭ってしまった時、
多くのケースで頭を打ちます。ヘルメットは必須です。






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