ドライバーのみなさん。
あなたは裏道や抜け道を、よく使うタイプですか?

渋滞を避けるため裏道・抜け道を走るクルマはたくさんあります。
混雑する幹線道路を利用するよりも短い時間で目的地に着くことが出来れば
満足感や優越感を感じるかもしれません。

ただ、裏道・抜け道には様々なリスクがあります。
今週は「裏道・抜け道に潜む危険」をお伝えしました。





今回、お話を伺った交通工学が専門の埼玉大学 久保田 尚 教授によると
裏道、抜け道は多くの場合住宅地の中にある生活道路。
潜在的に歩行者や自転車に乗る人や遊んでいる子どもがいて
いつ物陰や交差点から急に出てくるかもしれません。

それが初めての道だと行き止まりがあったり
右折や左折が出来ないなど様々な規制や制限がある可能性もあり
安全に注意を払う集中力が削がれてしまうことも考えられます。

裏道・抜け道を使う時というのは急いでいる事が多いもの。
速度規制違反やあ運転注意義務違反に繋がりってさらに危険は高まります。
つまり、基本的に薦めることは出来ません。





ですから、毎日通る道でも交差点で一時停止しないなどは絶対にしないで下さい。
いつも大丈夫だから今日も大丈夫という保証はありません。
毎回、初めてのつもりで注意してえ運転しましょう。

「20」や「30」といった速度制限の標識がない場合もあり
そこは速度規制の対象にはなっていませんがドライバーは常に注意運転義務があります。
スピードはなるべく落としましょう。





そして、いまカーナビの普及やスマートフォンをカーナビとして使うことによって
ドライバーの意識と関わらず、裏道・抜け道を走行することが増えているといいます。
ドライバーがその道に入るつもりはなくても一番早い道という選択の結果
知らないうちに知らない道を走らされているのです。

これは非常に危険な状態。
ドライバーもその道がどんな状況かわかりません。
保育園があって子供たちが遊んでる道かもしれないし、幅が3mしかないかもしれない。
そこで、裏道・抜け道のような道路をガイドされた時は、注意深くその道に入らないことが大切。
つい入ってしまった場合には運転に集中して、早めに幹線道路に戻るようにしましょう。





交通工学が専門の久保田教授によると道路は
「幹線道路」「補助幹線道路「生活道路」と別れていて、それぞれの役割があります。
裏道・抜け道となる生活道路は近隣に住む人たちが日常的に使う道であるべき。
自動車にとっては幹線道路に出るための道。
極力、利用はやめてほしいとのことでした。





裏道・抜け道で目的地に早く着いたとしても、それはごく僅かの時間。
そのために大きなリスクを負うのはやめましょう。
約束、待ち合わせがあっても1人1台スマホを持つ時代。
クルマを安全な場所に停めて、遅れる旨を連絡して、
安全運転で幹線道路を走っていきましょう。

後悔先に立たず。
事故を起こしてしまったあとに悔やんでも、時間は元に戻せません。

警視庁は10月31日から自転車の悪質な交通違反に対して取り締まり強化に乗り出しました。
これは東京都の話ですが、自転車が関わる交通事故は地域に関わらず注意が必要です。
自転車利用の安全性への意識を高めましょう。





警視庁が摘発強化の対象とした自転車利用は「信号無視」「一時不停止」
「車道の右側通行」「徐行せず歩道通行」4つの法令違反。
悪質なケースには刑事処分の対象となる「赤切符」交付の運用を始めました。

警視庁 交通部 交通執行課 管理官 石毛 康晴さんによると
自転車の指導取り締まりはこれまでも進めてきた中で
最近の交通事故の実態や取り締まりへの意見や要望を踏まえて検討した結果
重大交通事故に直接結びつく恐れのある交通違反については
重点を置いた取り締まりを行うことにしたとのことです。





健康志向の高まり、コロナ禍の影響、
電動自転車の普及から自転車を利用する人は増え、利用時間も伸びています。
その結果、交通事故全体では数が減少する中、自転車が関与する事故件数は増えています。

去年2021年(令和3年)まで6年間の自転車関係の事故の推移は
2016年の11,218件が2018年は12,865件、2019年は13,094件。
2020年は減少して11,443件ですが、新型コロナウイルス蔓延で外出を自粛したからでしょう。
去年2021年には過去6年で最多13,332件となっています。





最近はどんな自転車が関わる交通事故が都内で起きているか。
9月に信号機がない十字路交差点で一時停止をしなかった自転車と乗用車が衝突。
自転車の運転者が死亡する交通事故が発生しています。
10月には飲酒して自転車に乗り,
ブロック塀に衝突して自転車の運転者が死亡しています。
これからの時期、お酒 を飲む機会が増えると思いますが、飲酒運転は絶対やめましょう。

石毛さんによると重大な事故に繋がりやすい自転車の違反としては
信号無視、一時不停止、車道の右側通行などがあります。
これらの交通違反で取り締まりを受けた場合
都内居住者であれば指定された場所へ出頭しなければならず
略式裁判等によって罰金が課されることがあります。

また、自転車には講習制度があり、
自転車を運転中に信号無視などの一定の危険行為を行い
3 年以内に2 回以上交通違反として取り締まりを受けた人や
交通事故を起こして送致された人は自転車運転者講習を受けなければいけません。





ちなみに警察庁によると令和 3 年に自転車側が
第1当事者または第2当事者となった事故で死亡した 359 人の自転車利用者のうち
法令違反がなかったのは 24%にとどまっています。

法律で自転車は車両として位置づけられています。
歩道と車道の区別のある道路では車道通行が原則。
車道を通行する際は道路の中央から左側部分の左端に寄って通行して下さい。
例外として、歩道を通行することができる場合もありますが、あくまで歩行者優先です。
歩行者の通行を妨げてしまいそうな場合は一旦止まってください。

自転車に乗るときはヘルメットを着用しましょう。
保護者の方は子どものヘルメット着用にも留意して下さい。
夜間はライトの点灯を忘れずに。
傘をさしながらの運転や携帯電話を使用しながらの運転は禁止されています。

罰則を避けるためという部分もありますが
自分を守るため、また歩行者を事故に遭わせてしまわないため
交通ルールを守って自転車を利用して下さい。




12 月に入り、全国的に冬に突入。 これからの季節は、雪にタイヤがはまり込んで
クルマを動かせなくなる危険があります。

今回は自動車ジャーナリスト 鈴木ケンイチ さんにお話を伺い
「雪道でのスタック」について注意喚起しました。





今週火曜日の夕方、秋田市の県道で横転など車 12 台が絡む事故がありました。
道路の凍結によるスリップと見られています。

一昨日の夜8時から昨日の朝8時にかけて
宮城県では道路凍結が原因で89件ものスリップ事故が相次ぎました。
道路の凍結によるスリップと見られています。

冬の道路を甘く見てはいけません。
ウィンタースポーツのシーズン。
運転に不慣れな人は特に気をつけましょう。





まず、積雪がある地域にクルマで向かう時には
大前提として夏タイヤで何も準備をせずに出かけてはいけません。
必ずスタッドレスなどの冬タイヤを装着しチェーンも携帯しましょう。
夏タイヤの場合は道がうっすらと白くなっただけで走れなくなる可能性があり
少しの凹みで立ち往生する恐れもあります。





それでは本題の雪道での「スタック」。
タイヤを然るべき装備にしても雪道にハマってしまうことはあります。
起こりやすい状況・環境は、新しい雪がどんどん降っている時や
雨が降ってその前に積もった雪が溶けている時など。
天候に気をつけて下さい。

また、圧雪路を走行中に脱輪して道の脇の雪に突っ込んでしまったり
溝に落ちてしまった時にスタックすることもあります。
運転にも注意を払いましょう。

そして、必要なところでは早めにチェーン装着。
走るルートや時間帯を考え、急なハンドル・急なアクセルは避ける。

ただ、それらに気をつけていたにも関わらず
タイヤが雪にはまり込んでしまうこともあります。





もしも、雪道でスタックしてしまったら
タイヤが雪に埋もれて路面に接していない場合はスコップで車の周囲の雪をかき出します。
除雪できない時はタイヤ周囲の柔らかな雪を踏み固めるという方法もあります。
なんとかタイヤを路面に接地させて動かせるか試してみて下さい。

地面に設置しているにも関わらず、タイヤが滑って抜けられない場合は
滑る部分に布を敷く、ヘルパーと言われている樹脂を入れる、砂を撒くなど
グリップを効かせられるようにして試して下さい。

クルマを動かそうとする時はアクセルをぐっと深く踏み込むと
さらに滑って穴が大きくなってクルマがもっとはまり込んでしまう恐れがあります。
前に行こうとすると失敗することが多いのでバックに入れてゆっくり下がる。
少し後ろに下がったら今度はまた少し前に出るというように少しずつに踏み固めながら
動ける範囲をだんだんと大きくしていき、最後に反動を大きくして脱出します。
脱出は前ではなく後ろ、今まで走れていたところに戻るというのが基本です。





頑張って自力で脱出を試みたもののクルマが動かない時は
JAFやロードサービスに救助を求めましょう。

電話が繋がらない、他の車も通りかかからないという場合は
人がいる、電話が繋がるといった所まで歩いていくしかありませんが
夜中や豪雪・強風など悪天候の時は無理をせずに車内にとどまって
雪がやみ、太陽が昇り、暖かくなって道に迷わず歩けるようになるまで待ちます。





長時間、車内で過ごさなければいけない時は
排気ガスが車内に入って起こる一酸化炭素中毒に気をつけて下さい。
なるべくエンジンを切る。頻繁に排気口部分を除雪する。
ワイパー下の外気導入口の雪も除く。定期的に換気するなどの対応が必要です。
一酸化炭素は色がなく無臭、目に染みるなどの刺激もないのでなかなか気づきません。

これからの季節は雪道ではスタックする危険があることを想定して、
クルマに乗るようにしましょう。
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