ドライブが気持ちいい季節。
旅行先や、ちょっとした遠出に、レンタカーを使う機会があるかもしれません。
借りるクルマはレンタカー会社がきちんとメンテナンスしてくれるもの。
でも、いつも運転しているクルマではありません。
運転を「ふだんはあまりしていない」人も少なくないはず。
今回はレンタカーをはじめ、慣れないクルマを利用する時の注意点。
アドバイスをしてくださったのはトヨタレンタリース東京
葛西エリア エリアマネージャー 加藤さん。
まず、慣れないクルマを運転する時には、
車体の長さ・幅・高さを外からチェックするようにしましょう。
どのくらいの大きさかは乗った時と見た時の感覚で違います。
クルマのまわりを1周して感覚的に大きさを把握。
車体に対する感覚に実際とのズレがあると
クルマを擦ったり、ぶつけたりしてしまうかもしれません。
また、外から車体を確認する際には、
出発に備えてクルマのまわりに縁石や障害物がないかチェックします。
実は運転席から見えない「死角」はかなりあります。
車体の感覚をつかみ、クルマの周囲の安全を確認したら、運転席に乗り込みます。
運転席に座ったら、正しいポジションをとりましょう。
座高が高すぎたり低すぎたりしないか。
座席の位置が前すぎたり後ろすぎたりしないか。
注意してください。
その上でサイドミラーとバックミラーを見やすい位置にセット。
出発前にミラーをあわせるのを忘れ、
運転中に「あれ!? 見えない!!」と慌てないように。
事故の引き金にならないとも限りません。
次にクルマのさまざまな機能の操作方法も確認しておきます。
■ カーナビの操作(赤信号で止まるたびに設定すると危険!)
■ ハザードランプの位置 (急停止の時に位置がわからず点けられないと危険!)
■ エアコンのセットの仕方(走行中に悩みながらいじれば危険!)
■ ウィンカーとワイパーの位置 (逆を押して驚かないないように!)
そのほか「サイドブレーキ」「ヘッドライト」も。
慌てて運転に支障をきたすことがないよう出発前に把握しましょう。
ところで最近、増えているハイブリッド車。
音が静かなため、賑やかな場所では歩行者や自転車に乗る人が気づきにくいので要注意。
友だちからクルマを借りる時に、
格好つけて知らないクルマなのに判っている素振りをしてしまう。
レンタカーが借りる時に、クルマの説明をしてくれるのを、
面倒臭いと「はいはい」聴き流してしまう。そんな姿勢は危険です。
友だちを大勢でレンタカーで遠出といった時には、
慣れないクルマの中でで大はしゃぎしがちです。
それも、冷静な時に考えてみれば、だいぶ危険。
慣れないクルマは、よく理解して、安全運転に努めましょう。
万が一のことが起こらないように。
今週は「クルマの運転と災害の対処法」後編。
国際モータージャーナリスト 清水和夫さんのコメントでお送りしました。
燃料費節約とCO2排出削減のため、
ふだんガソリンを満タンにしない方もいるかもしれません。
しかし、災害に対する備えでは「満タンに近いほどがいい」のです。
元プロのレーシングドライバー、安全運転インストラクターをつとめる
清水和夫さんも燃料はできるだけたくさんある状態にしておくといいます。
自動車は動かなければ鉄の塊。
自分が乗れないだけでなく、まわりからすれば迷惑なもの。
いつでも動かせる状態であることが望ましいのです。
「クルマが走れるようにしておく」という意味では、
11月には冬用のタイヤに履き替えましょう。
最近の冬は、これまでは降雪がほとんどなかった地域に、
たくさん雪が降ることもあります。「備えあれば憂いなし」です。
そして、災害に対しては装備こそ重要。
SUVの四輪駆動に乗っている清水さんは、
他のクルマを引き上げるための牽引ロープ・懐中電灯、
怪我の応急処置をするための包帯・止血剤・ゴム手袋を積んでいるといいます。
それから水害に際して役に立つシートベルトカッターとフロントガラスを簡単に割るハンマー。
クルマに乗っていて水に飲まれてしまうと水圧でドアが開かなくなります。
右ハンドル車で左腕を骨折してしまうと、シートベルトを外せなくなります。
そんな時でも、フロントガラスハンマーでガラスを割り、
シートベルトカッターでシートベルトを切って脱出するためです。
さらに2年前に山梨で大雪が降り、
中央高速で車の中に2、3日留まらなければいけない人たちが出た、あの時以来、
毛布と暖をとれるものを積んで置くようにしているそうです。
車のタイプとしてはプラグインハイブリッド車は電源の供給元となることができます。
しかし、普及しつつある電気自動車は、充電できなければ動かすことができません。
クルマは災害時に危険から逃げる手段。
でも、それだけではありません。
生き延びるための道具を積んでおける倉庫替わりになり、
動けない時や、動かないほうがいい時に、避難所になります。
そうしてイメージを持って、必要なものを備えておきましょう。
災害が起こった時をシミュレーションして、
どうしておくべきか? いちど、よく考えてみて下さい。
あなたはクルマを運転しています。
その時、突然、災害に見舞われました。
どのくらい身を守る行動をとれるでしょう?
自然災害が多い日本。
正しい知識を持ち、頭の中でシミュレーションしておくこと。
それが万が一の時、危険を回避する助けになります。
今週と来週のこの時間は、地震が起こった時を中心に、
「クルマの運転と災害の対処法」を追跡します。
コメントは国際モータージャーナリストの清水和夫さん。
清水さんは野毛印刷社発行『災害発生時におけるドライバーズ ハンドブック』を監修しています。
経験ある方が多いでしょう。
クルマに乗っている時は地震に気づきにくいもの。
運転時に揺れに気づいたとしたら、それは大きな地震です。
そのとっさの時に、まず気をつけるべきはハンドルとブレーキ。
急ハンドルは地震の揺れと同じ方向に力がはたらくと危険!
急ブレーキは後ろのクルマに追突されてしまうかもしれません!
急ハンドル、急ブレーキをしないように気をつけてください。
もし、高速道路を走っていたとしたら。
トンネル、橋、山沿いを走行していた場合は
できるだけ速やかにその状況を抜け出るようにしましょう。
周囲が安全な環境、状況の場所にきて、後続の車が停まっている場合は、
そこに車を止めて、ラジオやスマートフォンで、情報を集めましょう。
しかし、後続の車が走ってくる場合は、自分だけ止まると危険です。
スピードを落とし、止まる意思を示すため、ハザードランプを点灯させ、
止まれないならばSAやPAに入るまで走りましょう。
そこで、情報収集です。
一般道を走っていたとしたら。
ビルや電信柱など倒れてくるものがない場所に車を止めるよう心がけてください。
揺れが激しく、そこまで走れない場合は、できるだけ道路上に停車しないようにしましょう。
それが無理、道路上に止めざるを得ない時には、左端に寄せます。
車から出るか、留まるか、それは状況を冷静に判断する。
出てしまって危険なこともあり、留まっても危険なことはあります。
クルマを止めたところは危険。
降りて避難する時の大切なポイントは・・・
♡ できるだけ道路ではない場所に移動する
♡ やむをえず道路上に止める時は左に寄せる
♡ サイドブレーキをかける
♡ エンジンを止める
♡ 窓を閉め切る (この2つは 車両火災による二次災害を防ぐため)
♡ エンジンキーはつけたままにする
♡ ドアロックはしない(この2つは緊急車両の通行時に移動できるよう)
クルマを運転していて災害が起こった時、
一連の行動で基本となるのは冷静で落ち着いた行動。
それを忘れないでください。
「もしもクルマを運転している時に災害が起こったら」と
シミュレーションしてみてください。
それが自分や家族、友人の身を守ることにつながります。
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