今日から12月。地域によっては雪が積もり始める時期になりました。
冬場は雪道や凍った道路結の走行に気をつけなければいけません。
今週はモータリングライター 藤田 竜太さんにお話を伺い
その注意点についてお伝えしました。





一言で雪道といっても「新雪」「圧雪」「シャーベット」と路面上が異なる状態と
凍結路の『アイスバーン』があって、さらにはそのアイスバーンにも
積雪がタイヤで押しつぶされた「圧雪アイスバーン」
交差点付近で停車した車の熱で雪が解け、タイヤの摩擦で路面が磨かれ再凍結した「ミラーバーン」
路面が濡れたような状態で表面が薄く凍ってる「ブラックアイスバーン」の3種類があります。
一様に同じではなく、路面の状態も様々。タイヤの滑り方も状況で違うと覚えておきましょう。





「圧雪路」や「凍結路」がどのくらい滑りやすくなるのか?
路面の摩擦係数で比較すると乾燥したアスファルトの摩擦係数は0.7〜0.9
圧雪路では0.2から0.4なので約3.2倍滑りやすくなります。
さらに凍結路では5.4倍も滑りやすくなり、
ミラーバーンやブラックアイスバーンのようにツルツルの凍結路になると
8倍以上も滑りやすくなっているのでかなり危険です。

そして、路面状況で変わってくるのが、
ブレーキが作動してから車が停まるまでに走る「制動距離」。
スタッドレスタイヤを履いて時速40キロメートルで走っていた場合、
乾燥いた路面だと7.9mの制動距離が圧雪路では21m、
凍結路に至っては79mにもなってしまいます。

従って、路面の状態にいつも気を配って
できるだけ凍結路面にタイヤを乗せないように走るのが基本。
雪道に強いとされるスタッドレスタイヤでも、
凍結路面ではそれほどグリップしてくれないので過信しないこと。
特にブレーキが効きづらくなるので、凍結路面を見かけたら速度を落とし、
車間距離を広げて、急ハンドル、急ブレーキ、急発進は避けて下さい。





道路が凍結しやすい場所としては・・・

⚫︎ 陽が当たらないところ
⚫︎ 交差点付近
⚫︎ 橋の上
⚫︎ トンネルの出入り口

などが挙げられます。
また、坂道やカーブも滑りやすいので細心の注意が必要です。





今年は秋になっても暑いぐらいの日が続いたので、
もしかするとタイヤを冬用に履き替えていない方もいるかもしれません。

しかし、積雪時にノーマルタイヤで走ることはそもそも法令違反。
沖縄県以外で雪の日にノーマルタイヤで走ると普通車で反則金6000円です。

そのことを抜きにしても圧雪路でも凍結路でも
ノーマルタイヤはスタッドレスタイヤより遥かに制動距離が伸びてしまいます。
また、少しの傾斜があるだけで発進できなくなったり、
カーブでも曲がり切れない可能性が出てくるので、
雪道や凍結路をノーマルタイヤで走るのは絶対にやめましょう。

冬に雪が降ることが想像される地域にお住いの方は、
愛車を冬タイヤに履き替えた上で、
これからの時期はスピードを出さず、車間距離を空け、慎重の運転を心がけて下さい。




そろそろ雪が積もり始める本格的な冬。
雪や凍結など、いざという時の備え、していますか? 
あるのと無いのとでは安心感が全く違うアイテムについて
A PIT オートバックス東雲店 マネージャー 八巻さんにお話を伺いました。





まずはタイヤの備え。
例年、かなりの雪が降る地域にお住まいの方は、
スタッドレスタイヤに履き替えなければ、
日々の運転に支障をきたしてしまうので準備は整っていると思います。

問題は微妙に積雪があるか? ないか? という地域の方。
昨今の気象は、これまであまり雪が降らなかったところにも、
大雪が降るといったこともあるので、
できればスタッドレスタイヤに変えておいたほうがいいかもしれません。

ただ金額もそこそこかかります。
ご自身のクルマの走行環境を熟慮してスタッドレスタイヤ
あるいはスプレーチェーンや布製チェーンの準備を考えてみて下さい。





そして、冬の運転はフロントガラスが曇りがち。
視界が悪いと“危険”を視認できなくなってしまいます。
フロントガラスまわりの備えについては、
内側の曇りはスプレー状の曇り止めを吹きかけ、
それを布製品のもので吹いて曇りを止める。
あるいは薬剤が入ってるウェットティッシュ状のものを塗り込んで曇りを止める。

もう一つの安全性として、冬の時期、外側の窓が凍ってしまうので、
それを溶かすような解氷剤、冬用ワイパー、不凍液のウォッシャー液などが対策になります。
フロントガラスの外側の霜の対策としてはメガホン型のスクレーパーがあります。
通常のスクレーパーだと一方向しか削ることができませんが
このメガホン型のスクレーパーは360度スクレーパーになっているので
ぐるぐると回すように霜が落とせて素早くフロントの視界が良好になります。





朝夕の冷え込みが厳しくなった時の寒さ対策で
八巻さんのお薦めはBONFORMの「速暖ヒータークッション」
これはただのクッションではなく、USBを挿してスイッチを入れると
暖かいヒーターが中に入っていて徐々に温かくなる製品。
車が温まっていない状態でもスイッチを押すとすぐ暖かい風が流れ
小さいお子様や年配の方に非常に人気がある商品だということです。

それから、例えばパンクしてしまったとか、
タイヤがはまってしまって動けなくなったとか、
車外で何かしなければいけない時もあるかもしれません。
そんな時に手が凍えないためのアイテムもあります。

cretomの「ビニール手袋 サーモ発泡」。
一般のビニール手袋と違い、中に熱を逃がしづらい素材が入っていて、
いつまでも温かい状態かつ通常のビニール手袋よりも33センチほど長くなっていて
冬用チェーンを取り付けや雪を下ろす際の作業の時に袖が濡れずに作業できます。





そして、雪道にハマってしまって、寒空の中、クルマが動かない!
という緊急事態が起こらないとも限りません。
そんな時に使えるのが「スノーヘルパー」と言われる脱出のためのアイテム。
これは、タイヤの下側に板状のものを差し込み、
安全を確認して車をゆっくりと前進させて安全な場所に移動する商品。

今は様々なクルマとドライバーのためのグッズがあります。
いちどオードバックスのようなカー用品のショップに足を運び、
ご自身のクルマのことを考えつつ、冬の備えとてどんなアイテムがあるか? 
何か持っておいた方がいいものはあるか?
考える時間をつくってみて下さい。





コロナ禍の自転車ブームを経て
自転車を日常的に利用するようになった方もいるでしょう。

車道では軽車両として扱われる二輪車を
自動車が追い越すシーンも当たり前となった今
車道を同じ方向に走る二輪車と自動車において
お互いの接触事故を避けるためにどんな配慮ができるのか?

今回は安全な追い越しのために必要な心構えや運転について
日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本自動車連盟 交通安全委員会 委員も務める
菰田潔さんに話を伺い、お伝えしました。





同じ方向に走っていて車が自転車を抜く時にもリスクあります。
自転車がまっすぐ走っていればスムーズに抜くことができますが
車道側に出てくると危険。

ドライバーは自転車が右に出てくることを想定して
間隔を空けて、抜くようにする必要があります。

「自転車の前方に何があるのかをチェックする」
「前方のさらに遅い自転車を抜くために右に寄る」
「路面の凹凸をよけるために右に寄るかもしれない」と想像力を働かせます

その上で自転車がふらついてもぶつからない程度に横のスペースを取って抜きましょう。
自転車の前方を見て、こちら側に来る可能性を見極めることも大事なポイント。
自転車は「後ろから車が来たな」と気配を感じ、こちらを見て、
そのことによって車道の中方向にフラっと出てしまうこともあります。

自転車はゆっくり走るほどふらつきやすいという特性があります。
クルマ側はドライバーが急ブレーキを踏んだつもりでもすぐには止まりません。
さらに思い切り急ブレーキを踏めたとしても
時速30キロで走っていた時でさえ止まるまでに3mから4m進みます。
ドライバーは、そのことを意識しましょう。





自転車に乗っている時は、車道を右に膨らむなら
右手を横に出して車道側に動く意思表示することが自分の身を守るために大切。

そして、逆走や信号無視は絶対にしない。
自転車も軽車両であることを意識してルールを守って下さい。
命を落とさないためにはヘルメットもかぶりましょう。

全国の自転車を利用する皆さんは、利用時のルール、
いま一度、自身の“姿勢”を見つめてみて下さい。
それが、交通安全に繋がるはずです。



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