円滑に安全に交通社会を機能させるための装置「信号機」は
渋滞が起きないよう「オフセット制御」されていることがあります。

時に先を急ぐあまりスピードを出して
信号で止まらないようにというクルマを見かけますが
「オフセット制御」されている幹線道路の信号機を相手に
そうした運転をしても無意味で交通事故の危険が高まるだけ。

今回はJAF東京支部 認定セーフティアドバイザー 杉本実さんにお話を伺い
オフセット制御についてお伝えしました。





まず、信号機のオフセット制御は
幹線道路を走る車が信号により停止することなく
各交差点をスムーズに通過できるよう
隣接する交差点の青信号開始時間にずれを持たせること。

制限速度を守って走れば次の信号も青でスムーズに走行できます。
しかし、速度超過で走ると赤信号に引っかかりやすくなってしまいます。
こうした取り組みは、各都道府県警察によって全国の主要幹線道路で
約30年前から行われていて、交通事故死者数減少に貢献しています。





法定速度で走っていれば止まらずに進行できるのに、
急ごうとスピードを出すと赤信号に引っかかってしまう。
法定速度で走る他のクルマにも追いつかれます。
特にクルマが少ない夜間でやりがちですが、
こんなに危険で無意味なことはありません。

オフセット制御されている信号機にその旨が表示されてはいませんが
このことを覚えておいて制限速度を守って走行していれば
認知判断操作に関わる時間に余裕が生まれて安全で確実な運転できます。

さらに車は停止状態から発進することに一番燃料を使いますので、
信号で停止することなく走行すつことは環境と財布にも優しいと言えます。





実は、オフセット制御については、大阪府警が10月1日から、
死亡・重傷事故が多い大阪府内6路線の一部区間で
土・日・休日の午前9時ごろから午後5時ごろまで導入しています。

速度の出し過ぎによる重大事故を減らすことが目的で、
夜間の幹線道路では同様の制御が30年ほど前から行われていますが、
昼間は初めてだということです。

信号をはじめ、交通社会を動かすさまざまな装置は、
交通ルールを前提に設定されています。
安全のためはもちろんですが、快適性のためにも、
交通ルールに則った運転がいいということを覚えておいて下さい。
先月23日、自動車評論家のまるも亜希子さんと
カーライフ・エッセイスト吉田由美さんによる
交通安全応援ユニット「OKISHU(オキシュー)プロジェクト」が、
「今日からできる交通安全〜お肌も美しく〜」を開催しました。 
今週はまるも亜希子さんにお話を伺い、
お2人のプロジェクトについてお伝えしました。





OKISHUプロジェクトの結成は3年前の9月27日「女性ドライバーの日」。
女性ドライバー応援プロジェクトの一環で始まったといいます。

結成当時はペダルの踏み間違いによる事故が目立った時期。
高齢者運転の危険が指摘される中、実は若い世代と
ハイヒールやサンダルを履いて運転する女性にも多く、
事故に繋がりやすいとを知って欲しということで
車内に運転用の靴を置き、運転前の履き換えを呼びかける活動として
OKISHUプロジェクトをスタートしました。名称は置きシューズの略になります。





交通安全には、少し堅苦しさがある。
そこで、楽しく学び、考え方とやり方を変えるだけで、
すぐに交通安全に繋がるアクションはたくさんあることを伝えているそうです。

先月のイベントでは「交通安全トリビア」のトーク。
タイヤの空気圧チェックや車庫入れを実践レクチャー。
さらにタイトルは「今日からできる交通安全〜お肌も美しく〜」なので
料理研究家の方が“美しい肌”をテーマに食についての話などがありました。

交通安全トリビアとして話したのは、
例えば実は運転事に一番大切なのは感情のコントロールだということ。
これは国際交通安全学会の報告書にもあること
イライラを運転にぶつけると事故に繋がる行動が出てしまうので
アンガーマネージメントしましょうという話など。





これらは男女ドライバーともに通じる話なので覚えておいて下さい。
その上で「OKISHUプロジェクト」は女性向けの交通安全啓蒙ユニット。
女性が運転する時の注意点についてお聞きしたところ

女性は男性に比べて一般に小柄なので前がしっかり見えてない状態や
ペダルがきちんと踏めるような位置に足がない状態で
運転している人っていうのが多い傾向にあるため
適切な位置に座ることが大切という指摘でした。

シートの高さ / シートの前後の位置 / 背もたれの角度
ヘッドレストの高さ / ハンドルの高さと遠さ
さらにシートベルトの位置 / ミラーの位置といったところを
次にクルマに乗る時にチェックしてみて下さい。




今回のテーマは「一般道路での追い越し」に注意。
追い越す場合にはスピードを上げることになり、
追い越したクルマの前に出るので接触の危険が伴います。
その注意点をお伝えしました。





本論に入る前に交通ルール上の「追い越し」の定義をお伝えしておきます。
「追い越し」は、車線を変更して前のクルマを追い越して、そのクルマの前に出ること。
これには明確なルールが存在します。

そのルールの前に追い越しに関してはどんな事故が起きているのか?
日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本自動車連盟 交通安全委員会 委員 菰田 潔さんによると
上り坂で加速が思うようにできず追い越しできずに対向車が来てしまうケースや
追い越しを前の車に並んだところで、その前の車が右折するケースがあります。
また、右側から追い越している時に前方右の道路から左折する車が出てきて
そのドライバーは自分が入ろうとしている道路を走ってくるクルマがあるとは思っていないので
衝突してしまうことがあります。





そして、教習所で運転免許証を取得するための講習で習った
道路標識がなくても追い抜き禁止とされているところがあります。
どんなところか覚えていますか?

● 道路の曲がり角やカーブ
● 勾配が急な下り坂
● 車両通行帯がないトンネル
● 交差点とその手前30m以内(優先道路を通行している場合を除く)
● 踏切とその30m手前以内
● 横断歩道とその手前から30m以内の場所
● 自転車横断帯とその手前から30m以内の場所  

覚えておいて下さい





そして、多くのドライバーが把握していないかもしれない追い越しのルール。
黄色のセンターラインが追い越し禁止と思ってる人が多いですが、
これはセンターラインをはみ出しての追い越しが禁止。
逆に言うとはみ出さなければ追い越しは問題ありません。
その上で、黄色いセンターラインに加えて追い越し禁止の標識があれば
車線の中でも追い越しはできません。

それから白線と黄色線が2本が平行に引いてある場合
自分側に黄色線がある場合は、はみ出して追い越しは不可で
自分側が白線で対向車線が黄色の場合ははみ出して追い越しも可能です。





追い越しする時の注意点は先行するそのクルマとの車間距離を少し空けること。
そうすると、その先の道路はカーブが続くのか、直線があるのか、対向車が来ないか
視界が広くなって確認することができます。

一般道での追い越しについて、理解は深まったでしょうか。
追い越しをする時はルールに則って無理をしないようにしましょう。

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