子供たちは夏休みに入りました。
小学生・中学生の皆さんは夏休みの間も
十分、車には気をつけるようにしましょう。

お父さん、お母さんは、
「うちの子は大丈夫」という根拠のない考えは捨てましょう。
あらためて、お子さんに交通安全の心がけを伝えて下さい。

そして、ハンドルを握るドライバーの皆さんは
夏休み中は思いがけない時間に思いがけないところから
子どもが飛び出してくる可能性を頭にとめておきましょう。
どの立場にあっても、起きてしまった事故は取り返しがつきません。
  
     



子どもが被害者になった交通事故を月別に見ると、
全体としては7月・8月が突出して多いという訳ではありません。





しかし、やはり夏休みは気を引き締めるべきです。
根拠となるデータもあります。

【大阪府】 
平成25年〜27年の3年間、
交通事故で亡くなった中学生以下の子どもは20名。
そのうち5名、4割は7月・8月に遭遇してしまった事故によります。


【徳島県】 
去5年間の子どもの交通事故の月別平均発生件数は
7月が「18.2」件とダントツで1位。
しかも、夏休みに入ってすぐの7月後半に突出しているとして、
去年の今頃、注意を呼びかけています。

JAF 東京支部 事業課 交通環境係 高木孝さんによると
平成29年は7才〜12才の子どもの飛び出し事故が152件発生。
これは全ての飛び出し事故のうち約4割に相当します。
また、6才以下の子どもの飛び出し事故も92件あり
飛び出し事故は全体の7割が12才以下の子供となっています。





子どもは好奇心旺盛。
落ち着きがなくて、ジッとしていられない。 
よく考えて行動せず、衝動的に動く。

それが感受性を育むアンテナになったりしますが、
事が交通事故に至るのは避けなければいけません。
できるだけ彼らの頭に交通安全の意識を刷り込んでおくべきです。
    
子どもの頃を振り返ってみれば、
誰もが「あの時、大きな事故に遭わなくてよかった」
ということが1つや2つあるのではないでしょうか。
体験談を子どもたちに話しましょう!
よりリアリティをもって車の危険を感じるはずです。





前述の高木さんは「止まる」「見る」「待つ」
3つのことを子どもに教えることを提言します。
まずは止まり、見るというのも漠然と見るのではなく
しっかり自分の目で車がきていないかどうか確認する。
その上で、子どもは正確な判断ができない場面もあるので、
すぐ行動せず、いちど待つことを伝えてほしいと話して下さいました。

また、ドライバーに気をつけてほしいことは、
子どもは遠くのものを認識する能力が大人と比べて低いこと。
遠くから走ってくる車があっても何だかわからず
大人は横断しないタイミングで道路を横断し始めたりするもの。
そういう特性があるというのを念頭に置き
子どもを見たらいつでも止まれる運転を心がけましょう。





人間の「視覚」 には特性や限界があります。
それによってクルマの運転手が思ってもみない
事故を起こしてしまうことがあります。
その1つが「コリジョンコース現象」。 




    
「collision」は、英語で「衝突」という意味。
別名「十勝型事故」「田園型事故」とも呼ばれます。


▶︎ 北海道の十勝平野のように広く見通しの良いところ

▶︎ クルマを走らせていて視界を遮るものはない

▶︎ 前方には自分が走る道路と交差している道路

▶︎ 隣合う交差道路を交差点に向かい 同じ速度で車が走っている


これが「コリジョンコース現象」の事故が起こる典型的な環境。
見通しが良い道路環境なのに2台の車が衝突してしまうのです。





今年4月、山形県で交通事故がありました。
県道を走行していた大型ダンプトラックと
交差する市道から進入してきた軽乗用車が出会い頭に衝突。
軽乗用車側に乗っていた2人が死傷しました。
現場は畑の中を通る見通しの良い区間。
交差点に信号機は設置されていませんでした。
この事故は「コリジョンコース型」の可能性があります。





このタイプの事故が起こるのは、
我々の「目」の特性に起因しています。

同じ角度で何かを見ていると対象物が動いていたとしても、
人間は止まっているように錯覚してしまうもの。

人間の視界には「中心視野」と、その両側の「周辺視野」があります。
「中心視野」は物を細かく見ることに適しています。
「周辺視野」は、何かが動くのをとらえるのに適しています。

人間は「周辺視野」で異常な動きを感知し、
「中心視野」で、その詳細を解析・確認します。
この視覚の特性から「コリジョンコース現象」のような、
同じ速度で走り、ずっと同じ角度にあるクルマを認識できません。
ぶつかってしまうのです。

JAF 東京支部 事業課 交通環境係 園部拓海さんによると
コリジョンコース現象が起こりそうな道を走っている時は、
首を振って交差する道路に他の車両がいないか確認する。

そして、優先意識を持たない。
自分の方が優先だという意識のもと、
車も来てないから速度を落とさなくていいだろうと、
交差点に進入して、実は車が来ていて事故になってしまうので、
優先意識を持たず、しっかり速度を落とすことを心がけましょう。

コリジョンコース現象での事故は、広大な景色の中、
速いスピードで走っていることが多いため、死亡率が高いと言われています。
充分に気をつけて下さい。


もうすぐ夏休み。
運転免許証は持っている。
でも、ふだんは滅多にハンドルを握らない。
そんな人たちも車を走らせる時期です。

ペーパードライバーの方が運転する時。
十分と注意するようにしましょう。

今回はペーパードライバー出張講習を行っている
東京 神田神保町 株式会社 ウインクリエート
統括マネージャーの松原 圭一さんに
ペーパードライバーがハンドルを握る時の注意点
5つレクチャーしていただきました。


1)時間に余裕を持つ

夏休みは高速道路の渋滞なども多く発生する時期。
前の車と車間距離も長めにとって運転するように心がけましょう。
時間に余裕がないと気持ちにも焦りが生じてしまい、
落ち着いて運転していれば発見できるであろう障害物、
あるいは前方の車などの発見が遅れてしまう可能性があります。
運転操作を誤ってしまう可能性も高くなります。


2)姿勢を正しく 視界を確保する


ふだん運転いない人はどうしても少し前かがみになり、
極端にいうとハンドルにしがみつくような体制で運転します。
そのことで近くのものばかりを見てしまいがち。
できるだけ運転をする時は遠くを見て、
道路状況など早めに認識していくことが大切。
このことで急発進や急ブレーキ の危険性を大幅に削減できます。


3)危険予測を意識する

運転行動の3要素は「認知」「判断」「操作」。
このうち事故を起こした当事者のミスで最も多いのは「認知」のミス。
そして「認知」ミスを減らすために大切だとされているのが「危険予知」。
ところが、ペーパードライバーは不慣れなため「危険予知」がままなりません。  
夏休みは路地から急に子供が飛びたしてくる危険も十分考えられます。
常に危険を予測して、いつでも止まる準備をして走行することが必要です。


4)ウィンカーを早めに出す

右左折時はウインカーを早めに出して十分に減速しましょう。
大丈夫だろうと右左折するのではなく、対向車や歩行者を意識して、
安全確認を確実に行なってから右左折するよう心がけてください。



5)水分補給を忘れずに

車の中はエアコンが効きますが
直射日光でどうしても水分が不足しがち。
事前に飲み物を車内に用意して、
こまめに水分を補給するよう心がけて下さい。

以上のことをお忘れなく。
ただ、安全を考えると 株式会社 ウインクリエートのような
ペーパードライバー講習を受けることが、より良いでしょう。


株式会社ウインクリエート
TEL:03-3512-9896
URL:https://www.winwintool.com/paperdriver/

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