今日から9月5日まで防災週間です。
今朝も台風10号の情報をお伝えしていますが、
地震・台風・大雨など、このところ増える自然災害。
今回はクルマに常備しておきたい防災グッズについて。





クルマは室内スペースやトランクの大きさで収納空間が限られます。
どういう前提で防災グッズを常備しておくべきか。

All About「防災」ガイド 和田 隆昌さんによると
家庭における備蓄とは少し異なります。
移動が可能なので避難所か避難場所にたどり着くまで
一定の時間安全無事に過ごせることがポイントになります。
自宅の備蓄のように3日分の飲食物までは必要ありません。

ガソリンが常に満タン近くまで入っていることも重要です。
避難する状況ということは給油が困難なことが想像されますし
車内で過ごす時にバッテリーを取ることも可能になります。





クルマに載せておくべき物では、まず重要なのが水。
2ℓのペットボトル1本+500mlの小さいボトルも2本ぐらい用意しましょう。
あとは配給が手に入るまでやり過ごすための栄養補助食品やお菓子など。
通信手段が大切になるので、スマートフォン充電のためのモバイルバッテリー。
クルマのシガーソケットから充電できるようにコネクタ。
簡易トイレは渋滞や避難所にたどり着けない場合に必要になります。





そして、災害時には避難所に入れないなどの理由で、
車中泊避難という可能性も考えられます。

その場合に備えて用意しておくものは、まず車載用の湯沸かし器。
お湯が作れるのは重要で体を拭けて、食事にも使えます。
それから毛布やクッションなど車中泊をするためのグッズ。
また、給水用のウォータージャグがあると避難所に入れなかったり
避難所の環境が悪い場合に有効です。
家族に赤ちゃんやお年寄りがいる場合は、
おむつや常備薬も準備しておいて下さい。





クルマに備えた物は時々チェックし、水や簡易食は定期的に入れ替えます。
冬には毛布やダウンなどが必要で夏と冬では用意しておくべき物が違うので、
3月末と9月末に入れ替えるのが適切です。

万が一、避難場所がいっぱいなどの理由で車中泊避難をすることになった場合、
エコノミー症候群という病気になる可能性があります。
座った体勢で寝込まない、同じ体勢で長時間過ごさないといったことに気をつけて
運動やストレッチなどを定期的に行うようにして下さい。
そして、積極的に水分を摂取しましょう。

夜間はなるべくエンジンをかけたままにしないこと。
これは排気が車内に流れ込んで中毒を起こす可能性あるからです。

この機会に、クルマに防災グッズを載せていない方は常備を、
載せている方は現在用意している物のチェックをして下さい。
道路交通法で自転車は基本的には車道を走る車両。
そのため基本的な速度域が違うクルマが追い越そうとして
危険が生じてしまうことは珍しくありません。
今回は「車道を走る自転車を追い越す時」についてお送りしました。





今回、お話を伺ったモータリングライター  藤田竜太さんによると
自分のクルマの前を自転車が走っていて、追い越しを考えた時に確認すべきことは
まずは自転車がそのまま直進し続けられる状況かどうか。

前方の歩行者や障害物をよけるため車道側に膨らんでくる可能性を見極めます。
道の凹凸や段差にも気を配りましょう。また、年齢層や自転車に載せている荷物もチェック。
年配の方や荷物をたくさん積んでいるケース、子供と2人乗りをしているケースなどは、
道がまっすぐでもふらつく可能性があるからです。
あとは自転車に乗る人が自分の車に気がついているか推測しておくのも重要です。
耳にイヤホンをしていたり、スマホを持っている場合は、細心の注意が必要になります。





安全確認をしっかりして、いざ追い越しをする時は、
見通しが良い場所で対向車が来ていないタイミングが基本。

追い越す際は自分の車と自転車の間に十分安全な間隔が空けられる場所とタイミングを選ぶこと。
周囲の安全を確認して「行ける」と思ったら、十分な間隔をとって一気に追い越すのがポイント。
クルマと自転車の並走は両者ともに怖いので時間はできるだけ短くするのがお互いのためです。





追い越しをする時には、大きく2つの危険が考えられます。
追い越そうとした自転車と接触する。
対向車線がある場合は、対向車と接触する。
その危険を念頭におき、きちんと回避して、追い越しましょう。

それでは視点を変えます。
あなたが自転車に乗って車道を走っているという立場。
後ろを走ってきたクルマが追い越そうとしています。
その場合に取るべき行動は、道路交通法第27条に
「他の車両に追いつかれた車両の義務」という項目があり
追いつかれた車両は出来る限り道路の左端に寄って
これに進路を譲らなければならないとあります。

また、追いついた車両が当該車両の追い越しを終えるまで
速度を増してはならないと記されているので、できる範囲で道路の左端に寄って、
車が追い抜きしやすいように協力してあげるといいでしょう。

また、場合によっては一旦停車して車をやり過ごすのもひとつの手です。
停車中の車両であれば、その側方を通過して右側部分にはみ出したとしても、
追い越しのための右側部分はみ出し禁止規制の違反にならないからです。
さらに、自転車は車道を走ることが原則ですが、安全性を優先するのなら、
歩行者のいないときに限り、一時的に歩道を走るのも現実的な自衛策だと考えられます。





自分の身を守るためにも、
後ろのクルマが追い越せないような運転をすることなく、
安全に、スムーズに、追い越してもらうような行動をとって下さい。

車道を走る自転車。
これはきちんと道路交通法上のルールに則っての利用で正しいことです。
ただ、自転車が車道を走れば危険が多いのも事実。
そもそもの注意点を最後にお伝えしておくと
車道は車、バイク、自転車などが共存するスペース。
自転車もフラフラ走らずにキープレフトでできるだけまっすぐ走り続けること。
2台以上の自転車同士で並走したり、片手運転などはやめましょう。
信号など基本的な交通ルールを守ることは言うまでもありません。
スマホを操作しながら、音楽を聞きながら走るなど、ながら運転も危険です。
また、タイヤに空気をきちんと入れて、チェーンに油をさしておくなど、
基本的なメンテナンスも重要で暗くなったらライトをつけることも忘れないでください。
クルマを運転していて狭い道路から交通量が多い広い道路に合流する時、
特に信号がない場合は、くれぐれも慎重に行いましょう。
見落としが原因で他のクルマや二輪車との衝突事故、
歩行者との接触事故になってしまうこともあります。





信号がなく、狭い方の道から広い道へ合流する場合、まずはいちど停止すること。
これは法令で定められています。

運転を科学する(株)ディ・クリエイト 代表取締役 上西 一美さんによると
合流地点は効率化を求めてしまうと事故率が高い場所。
そして、「停まって確認する」目的を間違える人が多いといいます。
実は一時停止線は多くの場面で正しく停車しても安全確認は出来ません。
それは建物を全く考慮してないから。

では、どうしてそういう位置に停止線が引かれているかというと
確認のためではなく、歩道を走る自転車や歩行者と当たる可能性を防ぐため。
だから歩道の手前にあるのです。安全確認のために停車をしようとすると
どうしても停止線を越えることが起こってしまうので、まずは無条件で停まること。

その後、見通しの悪い交差点は法令上で徐行なので徐行して合流していく。
その時に歩道の前でいちど停まるのは、これも法令上の義務。
次に車道の前で停まり、合流する道路を走行する車を確認します。
いわゆる「2段階停止」や「多段階停止」と言われることを実行します。
この時の前者の停止は歩道にいる歩行者や自転車との出会い頭の事故を防ぐため。
その後の停止は車道にいる車との出会い頭の事故を防ぐためです。





合流しようという時、他の車との距離感は、
自分は余裕があると思っていても意外となかった・・・
もしかするとヒヤッとした経験がある方もいるかもしれません。
これは、人間は突発的に焦ってしまい、都合がいいように物事を捉える傾向があるため。
まずは停止した状態でしっかりと落ち着いて距離感を判断して下さい。

また、合流時は起きやすい事故パターンもあります。
左折して合流する場合も、右折して合流する場合も
自分の向かう方向から来るクルマと衝突する確率が高いというのが共通点。

ドライバーは合流できるタイミングを伺っているので車が来る方向に注意が偏ります。
左折して合流しようとする時は右から来るクルマ。
右折して合流しようとする時は左から来るクルマ。

左折して合流しようという時には、右の確認・左の確認・もういちど右の確認をして出る。
その時に確認をしながらクルマを徐行させない。
確認は停まった状態で行い、しっかり確認した後でクルマを動かしましょう。




夏の行楽地への長距離ドライブの途中では、長いトンネルを通過する機会が多くなります。
外と中では大きく環境が変化するトンネル。運転中にどの点を注意するべきか、
きちんと認識しておくことが必要です。今週はJAF東京支部  JAF認定セーフティアドバイザー
杉本実さんにお話を伺い「長いトンネルの走行」についてお伝えしました





トンネル進入前の注意点は③つあります。

① 交通状況をチェックする

トンネルの入口付近は渋滞が発生していることもあります。
渋滞が発生しているようであれば、適切に減速して、ゆっくり入っていきましょう。


② 信号・情報板を確認する 

トンネル入り口には信号・情報板が設置されている場合があります。
赤信号や進入禁止などのメッセージがあれば、それに従います。


③ 忘れずにヘッドライトを点灯する 





外と中では環境が大きく変わるトンネル。
それによって生じる、私たち人間の感覚への影響があります。
1つ目は明順応と暗順応。

目が暗さに慣れるのが暗順応。明るさに慣れるのが明順応。
ともに時間がかかります。

クルマを運転する方は、経験があると思いますが、
明るいところから暗いトンネルに入ると、慣れるまでは暗くてよく見えません。
反対に暗いトンネルから明るい外に出ると、慣れるまでは眩しくてよく見えません。

こうしたことからトンネルの出入り口で起こる事故もあります。
前のクルマとの車間距離をしっかりとってスピードを出し過ぎていないことが大切。





トンネル環境の私たちの感覚への影響の2つ目は「視覚吸引作用」。
これは、魅力的なものや危険なものを無意識に見つめて近づこうとする人間の習性。

トンネルで隣のクルマを意識するあまり、無意識にその方向に車を寄せてしまう。
壁を意識するあまり、壁の方に車が寄ってしまう。
そういったことに気をつけて、前方の白線を意識して真っ直ぐ走ることを心がけましょう。

加えて、いくつか情報を・・・

トンネルに入ると、遠くにあった景色はなく、近くに壁が迫っていて、視界は暗い。
すると心理的な圧迫を感じ、スピードを落とすドライバーがいます。
前のクルマがブレーキを踏む可能性を頭に入れておいて下さい。

さらに、片側2車線の高速道路で、他のクルマと並んでトンネルに入った時、
横のクルマが「幅寄せしてきた?」と思った経験はあるでしょうか?

この時は「壁にぶつかるかもしれない」と思う心理から、
自分のクルマが無意識に壁と反対側、もう1台のクルマの方に寄っている、
相手のクルマが無意識に壁と反対側、自分のクルマの方に寄っている、
あるいは2台とも互いのクルマの方に寄っている可能性があることを覚えておいて下さい。





トンネル環境の私たちの感覚への影響。3つめは「追従静止視界」。
同じ速度で一定の距離を保って運転し、前の車との距離感も変わらないと、
自分のクルマも含めて周囲の環境が静止しているかような錯覚に陥ることがあります。
それが「追従静止視界」。この現象の怖いところは前の車が速度を落としても、
認知するのが遅れ、対処が遅れ、追突すると大事故になりかねないこと。
止まっているように感じると自覚したら、速度を少し落として視野を広げるなど、
適切な刺激を自分に与えるようにしましょう。

トンネルの走行をする時は、
今日お伝えしたポイントに気をつけて下さい。



住まいが駅から遠いため、あるは雨が降った時などに家族を、
また、遊びに来てくれた親戚を、クルマで送り迎えする時に、
駅のロータリーを利用する機会があるでしょう。
人とクルマが行き交うロータリーは安全に気をつけたいところ。
ルールも把握しておかなければいけません。





今回、お話を伺った日本自動車ジャーナリスト協会 会長で
日本自動車連盟 交通安全委員会 委員 菰田潔さんによると
駅のロータリーも道路交通法に則って利用します。
いくつか例を示すと

■ 一方通行を逆走しない

■ 駐停車禁止のところではもちろん駐停車禁止

■ バス停から10m以内は駐停車禁止

■ タクリー乗り場での駐停車もしない
     
■ 駐車禁止の場所では人待ち・人の乗り降り・荷物の積み卸しのため
  停車はできますが5分以内と規定





ちなみに駐停車禁止」と「駐車禁止」の道路標識の違いを把握していますか?
以下の違いを覚えておいて下さい。



   <駐停車禁止標識>



   <駐車禁止標識>


交通ルールー上、OKなところで安全に停車と駐車する時のポイントは、
ロータリーでも左側通行なので、左側に寄せて止まることが原則です。
右に寄せて降ろすというケースもあるかもしれませんが、
いずれも他にもクルマがいるのでウインカーをつけて左や右に寄ること。
自分の行動を周囲に知らせることが大事です。

運転席でも後ろの席でもドアを開ける際は
後方から車などが来る可能性があるので注意しましょう。
ドライバーが降りる場合は、エンジンを止めてから降りる癖をつけると
安全で経済性も良くて環境にも良いということがあります。
Dレンジのままエンジンを止めずにドライバーが降りて
車が走り出して事故になってしまった例もあるので気をつけて下さい。





駅のロータリーは構造上、クルマはさほどスピードを出せないせいか、
歩行者は、かなり自由に移動する傾向にあります。
前進するにしてもバックするにしても、しっかり安全確認が必要です。

歩行者は自分の行動が事故を呼び込まないよう気をつけなければいけません。
ロータリーはクルマが人が来ないと思って走っているので危ない場所。
バス、タクシー、一般車の前と後ろの近くを歩くのは危険です。
ロータリーをショートカットして歩いていくのもやめましょう。

夏休みシーズン。
不慣れな駅のロータリーを利用することもあるかもしれません。
その時は十分注意して下さい。