木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2025年03月23日Flow 第三百四十七回目「拓哉キャプテン × ONE OK ROCK Taka」Part3

今月のマンスリーゲストは、結成20周年を迎えるロックバンド、ONE OK ROCKからボーカルのTakaさん!
今週は、さらにディープに語り合います!


木村:コロナの時とかどうだった?

Taka:あれはさすがに、周りの友達もなかなか大変な状況でした。ただ、やっぱり「ずーっとこれはないな。」と思ってたんですよ。

木村:へー。確信があった?

Taka:はい。「絶対明るくなるし、辛いことがあった後は必ず楽しいことがある」っていう、そのモチベーションではいたので。
ちょうどあの当時、自分たちで独立したばっかりだったんですけど、無観客ライブっていうものを初めてやらせてもらって。でもそこには自分の今思ってる気持ちみたいなものを全部ぶつけたので、結果的に自分の中では、ああいう思いをぶつけてライブができて良かったなと思ってますし、やっぱりどっかで希望はあったような気がします。

木村:あ、俺、それも観たな。すごいテンションで、ステージで着てる衣装とかも白っぽかったよね。スタッフにすごく怒ってた(笑)。

Taka:Taka:ありがとうございます。何かああいう、作品を作ってる時はめちゃくちゃガチモードなんですけど。でも多分、同じ感じじゃないですか? そんなことないですか?

木村:ガチモード…ですね。

Taka:ですよね。木村くんは、勝負事めっちゃ強いじゃないですか。ダーツとか、ゲームやったりとか…。

木村:でも、たぶんそれは運だよ。

Taka:そうなんですか? あんな勝ち続けられます?

木村:「そこにそんな本気になる?」って言われるぐらい(笑)。「お前、なに今本気になってんの?」っていうぐらい、本気になります。

Taka:なるほど(笑)。すげえ! それはもう、勝手になっちゃうんですか? 勝負師の心が騒ぐんですかね?

木村:勝負師っていう感覚はないけど、何か嫌なんですよね。

Taka:「負けたくない」みたいな?

木村:いや、負けてもいいけど、「負けるかどうかは、今自分が本気でやるかどうかだろう?」っていう…。

Taka:それは絶対「ロックンロール」ですね(笑)。それは超ロックンロールですよ、マジで。

木村:(笑)。いや、それだけっすよ。

Taka:いやいや、もうめっちゃいいです。そういう精神力は大好きです。僕も、まさにそうだと思ってるんで。

木村:マジですか。

Taka:はい。やっぱり僕はどう考えても世代なので、ドラマももちろん観てましたし。学校に行って話題になることって、その当時は今みたいにYouTubeとかTikTokもないのでテレビが中心で、テレビとか雑誌の影響力もすごいんですよね。
僕らの世代は、雑誌…ファッション雑誌、アイドル雑誌、ドラマ、もちろんCMもそうですけど、映画、そこがやっぱ僕の中ではエンタメの中心だったので。自分の家庭がエンタメにあるということもあるんですけど…。

木村:それはもう特殊だと思う。マジで。

Taka:(笑)。なので、たぶん見方が普通の人達とは違ったのかもしれないんですけど。
でもやっぱり、アイコンとか、憧れたりとか、木村くんが来てるジャンパーを街に探しに行ってみたりとか、っていうのは、あんまり他にいなかったですね。

木村:マジですか。

Taka:はい。お金貯めて買いに行こうとしてましたもんね。APEの茶色のジャケットとか。
だから僕も、「もし自分がこの後バンドをやってったら…」みたいな、もしくは「芸能界で何かをやってったら…」、っていう想像を子供の頃に何となくした時に、「やっぱ影響力ってこういうことなんだな。」みたいな。良くも悪くもですけど、でもいい方向に持っていけて、それで周りの人たちを助けることができるってすごい素敵だなって言うか。それを持てるかどうかは、この世界にいる以上はすごく大事なことなのかもしれないなと思いながら、いつも見てました。

木村:ありがとうございます。

Taka:本当に。何で今日これが実現してるのかも、僕はちょっとまだ分かんないんですけど(笑)。

木村:いや、だから、TakaがTakaだったから、実現してるんですよ。
今のやり返しで言うわけじゃないですけど、ライブで着てるやつを見て「何これ?」って思って、自分で買い物に行った時に「これ、あれじゃない? ワンオクのTakaがこういうの着てたよね?」って言って、俺はオフホワイト買いました。

Taka:ヤバ! ヤバ過ぎ!

木村:(笑)。やり返してやる。そういうキャッチボールは、多分見えないところでしてるんですね。

Taka:うわ、嬉しい。本当にありがとうございます。

木村:いやいや。

Taka:(YouTube番組は)ロスでも観ますし、あと普通に移動中とか…。海外でもバチバチ観てます。

木村:何で海外で観てんだよ(笑)。
逆に、Takaだったり、ワンオクのメンバーとかでは、そういうのはやらないんですか?

Taka:いや、僕らって結構そうやって皆さんに「いつも音楽を聴いています。」って言って頂いたりとか、声掛けて頂くことって、嬉しいんですけど、普段あんまり自分たちがその人たちだっていう自覚がないんですよね。ステージの上に立ってる時は「やってやるぞ!」っていう気持ちはあるんですけど、いざ降りると、なんかもう普通過ぎて。
今日も僕、自分がゲストっていうより本当にインタビュアーの気持ちで来てるんで、何かあんまりそういう感覚がないんです。

木村:そんなTakaが…、これはもう今更なんだけど、ちょっとだけやるよ? 「Takaがどう人生をFlowしてきたのか?」っていうことを、それだけちょっと確認でポロっと行きます。

Taka:OKです!

木村:ONE OK ROCKのボーカルのTakaなんですけど、1988年、東京都の渋谷区に生まれ。ちびっこだった時、それこそくるくる回ったり歌ったりとかする前は、どんなちびっこだったんですか?

Taka:結構サッカー少年で。小学校2年生から6年生まで…厳密に言うと、中学校1年生の夏までですね。それまでは、サッカーをずっとやってる少年でした。

木村:それで、なりたかったのは?

Taka:でも僕はその当時、親には「歌手になりたい」とかっていうのは恥ずかしくてちょっと言えてなくて。

木村:だからあれだよね。僕らがイメージすることしかできない、実際の家の状況だよね。

Taka:そうっすね。何とも言えない家庭で育ったんで(笑)。

木村:(笑)。いや、そうだよな。

Taka:そうですね。「歌」っていう家族なんで、例えばちっちゃい時からサッカーをやってたんですけど、親には「サッカーを辞めろ」って言われたりとかしてたんですよ。大声出すのが喉に悪いから。だから、周囲の発言レベルがちょっと異様と言うか。

木村:待って。でもさ、「喉に悪いから、お前サッカー辞めた方がいいよ。」っていう、そのアプローチがあったってことは、「それが大事なんだぞ。」っていう、「1つの才能、1つのギフトなんだから。」っていうアドバイスだったわけじゃん。

Taka:そうです。やっぱりそれは、子供の時にはちょっと理解できなくて。夏場も、僕は2段ベッドで、クーラーの送風口が近めだったんですけど、子供なんで暑いとつけっ放しにして寝ちゃったりするじゃないですか。よく消されるんですよね。

木村・Taka:喉に悪いから(笑)。

Taka:「それも分かんないけどな。」と思いながらも。そういうプレッシャーがあったんで、最初の頃はとにかく「歌を歌う」っていう職業を言うともっと厳しく怒られるんじゃないかっていう。鼻歌歌ってても注意される、みたいな感じだったんで。

木村:「そこ、ピッチ違うよ。」って(笑)。

Taka:そうなんですよ。何か気まずいんですよね。

木村:えぐ(笑)! 鼻歌を指摘されるって、結構切ないですよね。

Taka:切なかったです。なので、それも経て、とりあえずは小学校から中学校1年生までは、大人しくサッカーしてたんですけど。それで、あんまりクラスの子たちとも馴染めなかったので、中学校1年生で部活を辞めることになり。そこからですね、芸能界と言うか、踊ったりとかし始めたのは。

木村:そこで実際、歌と言うかステージングっていうことを経験し、「俺、そっちじゃなくてこっちかも。」っていうふうになって、ワンオクになったわけじゃん。それが17?

Taka:それが17歳の時です。
「こっちだな。」って思ってから、飲食店でバイトしたりとか、同時に学校も辞めて、お家も出ちゃったんですよ。もういわゆる非行ってやつですよね(笑)。それをし始めて…。

木村:その後に書いた歌があの歌だもんね(笑)。

Taka:はい(笑)。そうです、ありがとうございます。

木村:へー! じゃあ、割とガチでワンオクっていうものを立ち上げたと言うか、もう「ワンオク」っていうゾーンにTakaがグンッて入ってったことに対して、それこそすごくギフトを気に掛けてくれていたご両親っていうのは、その当時は、ウェルカムではなかった瞬間もあったんだ?

Taka:そうですね。今父親とお話しすると、あの時は「ここで人生の厳しさを教えないと、こいつは駄目になってしまう。」って思ってたってことを言うんですけど。でも確かに、その当時はまだ16歳とか17なので、さすがに家から出してそのままほっとく、っていうことは、多分僕でもしなかっただろうし。
まぁ見守ってくれてたっていう感覚ではあったと思うんですけど、僕は「やっと親の十字架を降ろすことができた!」っていう喜びのが強かったんで、「何者でもない自分を初めて経験する」っていう、それも自分的にはちょっとどっかでドラマを見てるような感覚で、その時は結構楽しく生きてました。

木村:今Takaから「十字架」というワードがポロッて出てきたけど。でも今になって、これが正解かどうかは分からないけど、今こうやって話してみて、冷静に考えた時に、その当時は十字架だと思っていたものだけど、今はもうむしろ「自分」っていう生活スペース…Takaが落ち着くプライベートスペースの、リビングなのかエントリーのスペースなのか、そこにパッて飾ってもおかしくないようなものだよね。

Taka:そうですね。もう僕からしたら、本当に感謝でしかないと言うか。まあ辛かった部分ももちろんあったんですけど、それを乗り越えた暁には、本当に色んなことに感謝できると言うか、今はもうむしろ「これのお陰で」っていう気持ちなんで、めちゃくちゃ両親をリスペクトしてますし、ありがとうという感謝の気持ちです。

木村:だって、Takaしか背負うことのできない十字架と言うか。多少その時には色んなガチガチしたものがあったかもしれないけど、今現在の立ち位置で今までのことを笑えてたら、「問題ないっしょ。」っていうものの典型的な例ですよね(笑)。

Taka:そうですね。本当に典型的な例だと思います。

[OA曲]
M1.Puppets Can't Control You/ONE OK ROCK

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