木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2024年10月13日Flow 第三百二十四回目「拓哉キャプテン × Perfume」Part2

今月のマンスリーゲストは、Perfume、あ〜ちゃん・かしゆか・のっちの3人!

木村:2005年にメジャーデビューになるんですけど、「リニアモーターガール」でメジャーデビュー。その時からですよね。中田ヤスタカさんが、プロデューサーとして、手がけることになるんですけども。

かしゆか:中田さんは、上京からずっとですね。

木村:いきなりテクノポップって大丈夫でした? 「はい、これね。やってみて。」っていうふうに。

あ〜ちゃん:いや、最初はもう「ゲームの中で流れてるお歌かな?」って思ってて。だから、「これを歌うんだ?」っていう。「歌なの?」って思いました。

木村:なるほど。

あ〜ちゃん:伴奏って言うか、ゲームをやってる時に流れてる歌。

木村:BGM的な。

あ〜ちゃん:本当にその感覚だったので、「これを歌うとは…」っていう感じで、メロディーも難しかったですし、衝撃的ではあったよね。

かしゆか・のっち:うん。

木村:歌詞とメロディーとテンポはもちろんあるんだけど、感情というものを削ぎ落として…。

あ〜ちゃん:フラットにね。

木村:そうそう。平面上の歌にしなきゃいけないっていう。僕はその作業をした経験がないので、「どうなんだろう?」っていう。だから、3人の作り上げたものを耳にした時に、「すっげぇレコーディング難しいんだろうな。」って勝手に思ったんですよ。

かしゆか:もうその当時は、本当に難しかったです。今は慣れてきたんですけど。

木村:やっぱ慣れるんですか。

かしゆか:慣れましたね。スクール時代の当時は、MISIAさんだったり、安室(奈美恵)ちゃんとか、小柳ゆきさん、みたいな、歌い上げて、どれだけ感情を歌に乗せるかっていう練習をしてきてたので、その真逆を急に求められて、もうできなくて、レコーディング中に泣いたりとか。

木村:そうだよね。だって、その当時の他のアーティストの方たちって、なんか断崖絶壁のグランドキャニオン的なところに、ロングドレスで立ち…。

Perfume:そうそう(笑)! 自然の風に吹かれ!

木村:空撮のブワーッていう絵の時に、サビの一番盛り上がるところで、グアーッていう。
そういう流れがあった時に、片足重心でもなく、もう本当に軸真ん中のまま、直立で…ちょっと表現が悪かったらごめんなさいなんだけど、あれあったじゃん。ちっちゃい頃のさ、昆虫採集だっけ? 捕まえた虫さんたちをピン止めでピッと止めていくような…。

Perfume:(笑)。

木村:なんか本当に、3人をピトッてピン止めしたような、そういう表現と言うか。で、歌も、「はい、動かなくていいからね。」っていう。「はい、そこで色んな光が来るから、動かなくていいからね。」みたいな、僕の印象はそういう。「Perfumeっていう人たち、すげぇ…!」っていうふうに思ってましたね。

Perfume:へぇ〜。

かしゆか:まさに、ですね。もうずーっと、座ってレコーディングしてますね。

木村:えっ?

あ〜ちゃん:椅子持って来られちゃう。

かしゆか:多分、途中まで「機械っぽく」、「冷たく」って言われてたのを頑張ってたんだけど、どうしてもアクターズ魂が抜けなくって出ちゃうみたいで、途中からもう椅子を用意されて、「座って歌って。」って言われて(笑)。

あ〜ちゃん:「喋ってる感じで」って。

木村:へ〜!

かしゆか:それ以降、もう何年もずっと座ってます。

木村:マジっすか?

かしゆか:はい、今も。

木村:すげぇ。座ってやってんだ。
そんなPerfumeに、追い風がビュンと、2007年の2月に吹くわけですけども。

Perfume:(笑)。

木村:木村カエラちゃんが、彼女自身のラジオ番組で「チョコレイト・ディスコ」っていうナンバーを紹介し、Perfumeを大絶賛したところ、色んな方にPerfumeの存在だったりとか、表現している音だったりとか、っていうものが届き、「ポリリズム」もCMに起用されて、初のトップ10入り。お茶の間と言うか、皆さんに3人の存在がちゃんと伝わったっていう。
やっぱこれは大きかったですか?

かしゆか:大きかったですね。「チョコレイト・ディスコ」をカエラさんがラジオで毎週流してくれてたお陰で、CMのプロデューサーが考えている時にカエラさんのラジオを聴いて、「あ、この子たち面白い!」ってなって、起用されたんですよ。そこで生まれたのが「ポリリズム」だったんで、カエラさんが「チョコレイト・ディスコ」を流してくれなかったら「ポリリズム」も生まれなかったし、今がなかったかもしれない、っていう。

木村:まぁ、今は今で、現行のPerfumeはあるけど、でもどうなんだろうな? そのカエラちゃんのラジオでの紹介がなかったとしても、絶対なんかしらの形でいるし…。

Perfume:えー! そんなこと!

あ〜ちゃん:キムタクが言うならそうかもしれんよね。

木村:いるっしょ! いると思うぞ。

あ〜ちゃん:いやでも、ほんまにこのきっかけは大きかったよね。私らにとっては。もう衝撃的でした。
1ヶ月間、毎週流してくれたんですよ。その4週目に、「余りに流すから。」って言って、私たちも生で出させてもらって。で、「これがPerfumeです。」っていうのを明らかにしてくれて、それで本当に業界にも広まりましたし。
あと、やっぱ私たちは「アイドル」っていう枠組みの中にずっといたんで、それが、「木村カエラが“かっこいい”って言ったら、俺らも“かっこいい”って言っていいんだ。」、みたいなふうに、ロックの人たちとか、ヘビメタの人たちとか、色んなポップスな人たちとかも、「かっこいい」とか言ってくれるようになったんです。そこでどんどん広まってった。だから、大きかったよな。

木村:でもその伝わり方をする前は8年ぐらいあったと思うんですけど、その8年間は結構、割と皆、シビアでした? ひょっとしたら、広島に帰ることになるかもしれん、みたいな空気が流れたりもした?

かしゆか:そうでしたね。私たちとしては、インディーズでどんどんライブハウスも大きくなっていったりとか、目の前に見えるファンの人は増えていってて、どんどん成長していってたんですけど、会社としては、「なかなか芽が出んなぁ。」みたいな。「いつ広島に帰らせるか?」みたいな話にはなっていたらしくって、8年間はもうずっと崖っぷちでした。

木村:いや〜でもな〜…。

あ〜ちゃん:マネージャーに「いや、この後どうなるかわからないので、大学に行けるようでしたら大学行ってください。」って言われて、「よっしゃ。ほんならアミューズに繋ぎとめてもらうために、大学行くか!」(笑)。で、何とか大学入って、そしたらね、一応、契約続行。
それで、その春…夏ぐらいに「ポリリズム」が出て、バーンってなったんで。大学行っておいて良かったです(笑)。

木村:いやいや(笑)。

あ〜ちゃん:入ったことで(笑)。

木村:いやいや、それは今だから、笑って話せる。笑って話せちゃってるから、もうOKっすよね。本当にそう思う。

あ〜ちゃん:ありがたいです。

木村:そんで、Perfumeが世界に行くんですよ。2011年には、ディズニー/ピクサー映画『カーズ2』の挿入歌にも抜擢されて。
2012年には、アジア4カ国での初のワールドツアーっていう。ゴイスーですよね、これ。

Perfume:いやいや。ありがたいね、これも。

木村:世界最大の広告祭「カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル」で日本人初としてパフォーマンスし、ヨーロッパ3カ国のツアーも。すげぇ〜。

かしゆか:ここの4年間ぐらい、ちょっと怒涛ですね(笑)。

木村:ね! 2011年から2014年、もうゴイスーですよね。アメリカ、ヨーロッパ、アジア、ワールドツアー。

あ〜ちゃん:でも、この『カーズ2』の挿入歌は大きかったですね。監督さんが言ってましたけど、『カーズ2』の中の舞台が1つが日本だったんですよ。で、監督が想像する「日本の姿とは」っていうのが色々描かれていて、トイレとか出てくるんだよね。車たちがトイレするシーンにウォシュレットしてるシーンとかあって、「日本のいいところを」って時に、「日本のアーティストを使いたい。」ってなって、色んな日本のアーティストの曲を集めたものを聴いた、と。で、そこに「ポリリズム」がたまたま入ってて、「この歌が一番いい。」って言って選んでくれたらしくて。
だから、ほんま「棚からぼたもち」みたいな感じで。

木村:いや、「ぼた」ではないですよ。やっぱそういうクリエイティブをする人のアンテナに引っかかるんですよ。だから、これは「ぼたもち」とは言わないと思いますよ。
「棚からぼたもち」って、もっと落とし物を見つけてもらったみたいな。

あ〜ちゃん:私たちは落とし物の感覚です(笑)。

木村:違うって。

あ〜ちゃん:え〜、そうかなぁ?

木村:間違いなくそうだと思う。

あ〜ちゃん:え〜、ありがたかったですね、これ。ほんで、レッドカーペットを歩いてね。
で、なぜか私たちのことを知ってくれてるアメリカの方がいっぱいいたんですよ。「ア〜チャン、ノッチィ、カワイイ!」とか言ってて、「カシユカ、マタキテ〜!」みたいな日本語で言われて、「え〜?」って。世界に発信したことない、私たちのCDはずっと徳間ジャパンレコードから出てたんで、「なんで知ってるん?」って本当に驚いて(笑)。今みたいにこんなインターネットが色々広まってるような時代じゃなかったんで、驚いて、「ほな、これ世界に発信せないかんわ!」って言って、翌年、ワールドツアーやるためにレコード会社変えて、これをやったんですよ。

木村:いやでも、やっぱそれだけ皆に届いてるっていうことは、だから、さっき言ってた「落とし物」じゃないということですよ。

あ〜ちゃん:ありがたいね、こんな振り返って、こんな褒めていただけるなんて。

かしゆか:ありがたい!

あ〜ちゃん:これも棚からぼたもち(笑)。

木村:違うって!

Perfume:(笑)。

かしゆか:当時の私たちに教えてあげたい(笑)!

あ〜ちゃん:「キムタクさんが言ってくれるよ!」って(笑)。

木村:自分も、それこそ久々にライブをやってて、前回がコロナ禍だったんで、客席の方たちもマスクしなきゃいけないし、声も出しちゃいけないしっていう状況の中で、自分はステージに上がらせてもらったんですけど。
今回、それ以来にちょこっとやるんですけど、「やるぞ!」っていうモチベーションがある今の自分が、ポってテレビに電源を入れた時に、3人が映っていて、ステージをやってたんですよ。そのステージを見た時に、「すっげぇ!」って、もうなんか無条件にやられてしまって。

Perfume:え〜。

木村:それで、「いやいや、この3人、半端ねーな。」っていう。もう、なんかね、もちろん女性としての美しさだったりとか、キュートな感じだったりとかっていう、「色んなカテゴリーで並べなさいよ。」って言われたら、箇条書きでいくらでも書けると思うんだけど、なんか普通に見てて、「すっげぇ〜」って、もうなんか無条件に思った瞬間がこの間あって。

Perfume:嬉しい〜。ライブですか?

木村:ライブ。で、その時に、「ん? どうやってんの、これ?」ていう。それこそ、バックダンサーもいない。バンドもいない。僕らで言ったら、セットっていうか、そういうものもなく、3人がいる。要は、3人がパフォーマンスするだけで、あの巨大な空間がゾンってそこに集中できてるっていうのが、「うわ、すっげぇな、この人たち。」って、この間を思ったばっかりなんですよ。

あ〜ちゃん:そこすごい意識してるもんね。意識してMIKIKO先生が作ってくれたもの。

木村:MIKIKO先生っていうのは、ずっとその方なんですか?

あ〜ちゃん:そうです。9歳の時から。

木村:え!?

あ〜ちゃん:アクターズスクールのダンスの先生だったんですよ。だからダンスを始めた一番最初の先生がMIKIKO先生で。

木村:じゃあその先生が今でも「こうしよっか?」って言ったら、「はい」って言う感じで。

あ〜ちゃん:そうです。もう一緒に作ってるみたいな感じだよね?

かしゆか:振り付けと演出と、総合演出みたいな感じですね。

木村:じゃあ、「ライブやります!」ってなった時は、そのMIKIKOさんが…セトリとかはどうすんの?

あ〜ちゃん:一緒に決めます。「こんなんがやりたくって。」みたいな、お互いに持ってって。

木村:もう存在的には括弧なのかな? あ〜ちゃんがいて、かしゆかがいて、のっちがいて、括弧MIKIKO「(MIKIKO)」ぐらい。

のっち:まさにそうです…!

あ〜ちゃん:すごいですね、やっぱり木村さんって!

木村:何が?

あ〜ちゃん:真髄を見抜く…。

木村:真髄?

あ〜ちゃん:はい。「Perfume=MIKIKO」だし、「MIKIKOはPerfume」だし、っていうのが、私たちの中にあるんですよ。でもそう話したことなくて、「何で知っとんじゃろう?」って今…。

木村:いやいや(笑)、知ってるって言うか(笑)。

あ〜ちゃん:もう「見抜かれちゃった。」みたいな。

木村:あれを見てたら、なんかそういうふうに伝わってくる。

あ〜ちゃん:嬉しいです。

[OA曲]
M1.Spring of Life/Perfume

[BGM]
M.リニアモーターガール/Perfume
M.チョコレイト・ディスコ/Perfume
M.ポリリズム/Perfume

[後TM]
M.Yellow Summer/Kenichiro Nishihara
レーベル:IntroDuCing! / 規格品番:FAMC-091

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