木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2024年06月23日Flow 第三百八回目「拓哉キャプテン × 久保田利伸」Part4

6月のマンスリーゲストは、久保田利伸さんです!
久保田さんとのトークセッションも今週が最後!久保田さんの人生の1曲も伺います。!


木村:これはちょっと伺っておきたいなと思うのが、同時多発テロあったじゃないですか。あの時、ニューヨークに拠点を構えてた兄ぃ的には、やっぱり色々変わりました?

久保田:あの時俺はね、日本でレコーディングしてたの。日本でレコーディングしながらスタッフがスタジオからいなくなって、エンジニアが1人だけ残ってやってて。なんでいなくなっちゃったの?相当、俺の歌つまんねーんだなと思って。一瞬休憩になって、「久保田さん、来て来て!」ってテレビモニターを見て、ニューヨークでそういう事が起こってる。飛行機突っ込んでる、みたいな。
そこから3か月くらい渡航禁止になったから、ニューヨークに帰れなくなっちゃったんだよ。その後帰ったんだけど、もちろん街は戦々恐々としてるし。住んでるエリアも割とマンハッタンの下の方だから、あのエリア。人が緊張感を持っちゃってるのもそうだし、これは何が悪い?何故こうなった?みたいな事でいろんな思想がワーッと生まれちゃってるのもあるけど、リアリティーとして3か月後に自分の部屋に戻ったのに、部屋がまだ煙臭かったっていうのが。(日本にいた3か月間)俺がニューヨークで住んでた部屋は空いてたわけじゃない。窓の隙間から入っちゃった匂いがずーっと残っていて、テロの日の燃えた匂いってのが。それがずっと残ってる。すっげーなと思って。
でもニューヨークは強いね。テロですごい事になっちゃったからニューヨークの街自体が終わると思ってたんだけど、物価が上がっていって、物がどんどん売れて、ぶっ潰れちゃった街がどんどん高くなっていって。すごい力だなと思って。
ただ、実際にテロが起こった3か月は分かんないんだけどね。デカい事件です。

木村:ほんとデカいっすよね。でも、その事件の後2004年に『Time to Share』っていうアルバムをリリースをされていたりとか。あとこれ、ビックリなんですけど「ソウル・トレイン」っていう音楽番組があるんですけど、それに出てるんですよ。

久保田:これ、なかなか出れないんだよ。

木村:いや、普通出ようと思う番組じゃないんじゃないですか。

久保田:でも俺にしてみれば、中学校に入った頃に色々洋楽を聴き始めたのと同じくらいのタイミングでテレビをつけたら「ソウル・トレイン」っていうのをやってたんだよ。むっちゃくちゃノリのいい、オールドスクールファッションの黒人の人たちがデッカいアフロして。それを13〜4歳の俺は観ちゃうわけだよ、テレビで。なんだこれ?と思って。これ踊り?オリンピックの床運動?みたいな。同時にそこでかかってる音楽がむちゃファンキーだから、もう憧れの番組になっちゃうわけで。
どうせアメリカでやってるんだったらいつか(出たい)と思っていて、そんな話をしてたんだよ。そしたらアメリカのレコード会社の人が、「ちょっと話をしたら面白がってるよ。再来月出れるよ。」みたいな話になったから、「出る出る出る。」って言って。嬉しい番組だったね。

木村:すげーなー!だって、日本人として初ですよね。

久保田:厳密に言うとね、坂本さんがYMOで俺の前に出てるんだ。でもYMOはファンキーミュージックでもないしさ。でもダンスミュージックとして、堂々と俺の何年も前に出てるんだよ。この番組は、ある時終わっちゃったのね。だから、“歌うたい”は俺だけだね。

木村:すげーぞ、これ。

久保田:これ、嬉しいね。日本(のテレビ)でもずっとやってたから。

木村:僕の認識では日本でやってたアメリカの番組っていうよりかは、ヤバい番組っていうか。選ばれるべくして選ばれた人しか、そこに呼ばれないと思うし。アメリカの番組だから、その人たちが受け入れてくれる、盛り上がってくれる人しか行けないからな。

久保田:俺もそんな認識はあるから、余計に「出れるよ」って聞いたときに、「マジ?出させてくれるんだ!」みたいな。
実際にスタジオに行って、「うわー。ソウル・トレインだー!」って。ソウル・トレインって、お客さんが客席でいかに楽しんで踊るかっていうものなんだけど。俺の曲でお客さんがこんな上手いダンス踊ってるって。
1曲目と2曲目の間にステージの横でインタビューがあるんだけど、小っちゃな頃からソウル・トレインを観ていて、俺はソウル・トレインに育てられたんだ、俺はここに居て嬉しいんだみたいな事を、興奮して唾ペンペン飛ばしながら司会者に伝えた。

木村:最後に、いつもゲストの方に「人生の1曲」っていうのを伺ってるんですが、兄ぃの人生の1曲って何になりますか?

久保田:多すぎるんだよ、俺。人生の1曲ってのが。
でも多感な中学生の頃に初めてボブ・マーリーをテレビで観て、ドレッドなんて言葉も知らないから、このぐにゃぐにゃの縄みたいな髪の毛でギター1本持って、「ウンチャ、ウンチャ、ウンチャカ、ウンチャ」ってやってる。なんか特殊な音楽だなと思いながら時間を忘れたんだよ。トランス状態になって、2時間ボブ・マーリーのライブを観てたんだよ。
そこからレゲエミュージシャンになるわけじゃないんだけど、すげーな(と思った)。それがボブ・マーリーとの出会いで。これが後々、自分の音楽に直接繋がっていくわけじゃないけど、音楽ってこんなに力があるんだっていう出会いです。持ってかれた1曲。

木村:色んな楽曲がありますけど、どの曲になるんですか?

久保田:実を言うと、俺が観たものは曲のタイトルも全く分からないんだよ。初めて観たんで。その後、自分で買ったのかな。ボブ・マーリーのライブ盤。ライブ盤じゃないのもいっぱい出てるんだけど、ライブ盤を買ったら、むちゃくちゃ良くて。それを毎日聴くことになるんだけど、そのライブ盤の1曲目に「Positive Vibration」っていう曲があって。やっぱりライブアルバムって途中から聴いてもつまんないから、1曲目を一番覚えてる。繋がりだから。ジャマイカに行ったこともないし、自分がステージに立ってるつもりでもあるんだろうね。なりたいな、やりたいなの始まり。

木村:今回も「No Night, No Starlight」そして「‘Cause I love you」っていう2曲を兄ぃから頂いて。

久保田:いい感じで歌ってくれてありがとうございます。

木村:いえいえ、ハードル上げないでください。

久保田:いやいや、本気でやってくれましてありがとうございます。

木村:本気の人なんで本気で返さないと怒られます。

[O.A曲]
M1.Positive Vibration (Live At The Pavillon De Paris, 1977)/Bob Marley & The Wailers

[後TM]
M.No Night, No Starlight/木村拓哉

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