2020年03月08日Flow 第八十四回目「拓哉キャプテン × 及川光博」Part2
今月のゲストは、俳優でミュージシャンの及川光博さんです。
今回は、及川さんがどんな少年時代を過ごしてきたのか? 伺っていきますよ!
木村:ミッチーの、今までのFlowを確認したいんですけど、子供の頃ってどんなキッズだったんですか?
及川:どんなキッズかと言われるとキザなキッズだった(笑)。
これネタじゃないんだけど、小学校、中学校の時のあだ名が「キザオ」(笑)。
木村:……マジで?
及川:もっとウケると思ってた(笑)。
木村:どこからその命名になったの?
及川:キザだったんだろうね、とにかく女子と仲良く“キャッキャ”してて。
お父さんがPTA会長をやっていて、僕が小学校6年の時に生徒会長やってて、半ばキザオってあだ名はいじめだよね(笑)、藤子不二雄の世界みたいな(笑)。
木村:出木杉君みたいなね(笑)。
資料に書いてあってビックリしたんですけど、そのキザオ時代に全国模試で1位になったんですか?
及川:僕もびっくりしましたね。中学受験だから、小学校5年生、6年生と進学塾に通っていて、そこで模試を受けるじゃないですか?
そしたら、驚いたことに日本で一番になっちゃったの。
木村:キザオって言ってる奴らが、実際に結果を出してると、今までは嫌味でキザオって言ってたかもしれないけど
この結果出されたらリスペクトを込めたキザオになるよね?
及川:そうだよね、いじめられていたっていう感じから、だんだんキャラクターとして認められたっていうか。その時、僕、偏差値が81とかあったんだよね。
木村:マジで!?
及川:マジで(笑)。中学受かって、私立に行ってからはだんだん勉強しなくなって、バンドとか始めて成績が下がっていったんだけど。
木村:中学でバンド?
及川:中2か、中3くらいからバンドを始めた。
木村:その時に、きっかけをくれた音楽って誰だったの?
及川:当時80年代半ば、ハードロックが流行っていて……日本で言ったらEarthshakerとか、44MAGNUMとか、ジャパンメタルっていうのがあったのよ。ハードロックミュージシャンはテレビに出ない、BOOWYが流行る前だよね。
木村:そっかそっか。
及川:BOOWY、THE BLUE HEARTSが流行る前は、ハードロックが流行ってたのよ。
洋楽はマイケル・ジャクソンとかあったけど、洋楽のカバーなんてできる技術ないじゃない? 普通にエイトビートとか。
僕個人は、吉川晃司さんとかよく聴いていたんですけど、やっぱり憧れはマイケルジャクソン、そして何よりもプリンス!
プリンスが出てきちゃったから、これはもう人生変わっちゃったなって。
木村:プリンスが変えてくれたんだ。
及川:そうだね。マイケル・ジャクソンは当然ダンスがかっこいいし。
木村:僕はマイケル・ジャクソンなんですよね。
及川:それこそ、彼はPVをすべて作ってたじゃないですか? すごい楽しみに見てて。
その振り付け、マイケル・ジャクソンがどう動いているのかっていうのも、巻き戻し、一時停止、再生、一時停止……ってやっていましたね。
木村:VHSでね(笑)。
及川:たっくんさ、動体視力というか、観察眼というかさ、目で見たものをすぐ体の神経に取り入れるよね、模倣が上手なんだよね。
木村:このあいだビリヤードの先生にも言われた。
及川:見たものを、そのまま運動神経に伝えられる人だなって思う。
木村:僕、趣味でサーフィンとかゴルフとかもやるんだけど。
だからかもしれないけど、けっこう映像を見てますね。
及川:イメージしたものを実現するスピードが早いんだよ。時々、現場で僕が元気がない時とか、くたびれちゃってる時にさ
僕を元気づけようとアムロのモノマネとかしてくれるじゃん?
木村:(笑)(笑)
及川:このお方はね、僕がガンダムとかスターウォーズが好きだからってね、アムロの真似とかシャアの真似とか、終いにはダースベイダーの音出したりするよね(笑)。
木村:そうですね(笑)。
あるキャラクターが軸になる回ってあるじゃないですか?
及川:主役回みたいなね。
木村:こないだの「グランメゾン東京」で言ったら、相沢の元奥さんが急に現れて“アメリをフランスに連れて帰るわ”っていう回があったんだけど。
その時の集中しまくりのミッチーがね、スタジオで一緒にいるんだけど、“自分がその話を持っていかないといけない”っていう責任も感じつつも、“ぐわっ!”とやってるのを見て、“今、相当疲れてるんだろうな”っていう瞬間。
スタンバイし直す時に、ミッチーが前室に行く時に着いて行って…その時に共演者として一緒に作業してて、ミッチーは感じやすい人なんですよ。
及川:うんうん。
木村:「グランメゾン東京」に関しては、そういう人が勢揃いしていたと思うんだけど。
及川:感じるっていうのは、その空気を?
木村:空気もそうだし、思ってることだったりとか。“今、こうしてほしくないんじゃないかな?”とか、沢村さんも、京ちゃんもそうだったけど。
寛ちゃんとか、玉とか、やっぱちょっとジェネレーションが違うだけで、“どっちなんだ?”っていう…同じジェネレーションでいてくれる人達って、経験値もそうだし、聴いてきた音楽が共通してる人達って、倍率を上げなくてもその人のことを感じられるっていう感じがするんだけど。
及川:言われてみるとそうだね。
木村:ちょっとだけジェネレーションが違うと、倍率を“ガン!”と上げないと、寛ちゃんにしても、玉にしても、“どっちなんだ?”っていう。
及川:モードがね。多少お兄さんになるよね、逆に話しかけて聞いてあげないと、心を簡単に開かないというか。
木村:寛ちゃんなんて、あの前室のくぼみにずっと座ってたからね(笑)。
そういうところもひっくるめて、ミッチーって「アイムホーム」の時も「A LIFE〜愛しき人〜」の時もそうだったけど、感じることがすごくスムーズな人だよね。
及川:たっくん、僕たちそこはニュータイプだから(笑)。
たっくんはね、テーブルから何かが落っこちる時にね、床に落ちる前にサッと取れるんだよね。それを僕らの世代で言うと、機動戦士ガンダム用語で言う「ニュータイプ」(笑)。
M1. Q.I.D./及川光博