木村拓哉 Flow supported by Spotify - TOKYO FM 80.0MHz - 木村拓哉

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2019年02月24日Flow 第三十回目「拓哉キャプテン × TOKIO・長瀬智也」Part4

今週ゲストにお迎えしたのは、TOKIOの長瀬智也さん!

1ヶ月に渡ってお送りしてきた、長瀬くんとのトークも今回がラスト!
今回は長瀬くんの「音楽への想い」もたっぷり伺いました!


神奈川県 ラジオネーム<キース> 20歳 男性
キャプテン、こんにちは!
僕は現在、大学の軽音楽サークルに所属していて、先輩たちとバンドを組んでいるのですが、
先日、先輩に「お前のギターにはブルースが足りない!」と言われてしまいました。
確かに人生経験の浅い僕に深みが足りないのは分かるのですが、
どうしたらブルースを得ることが出来るのでしょうか?
もっと高いギターを買うべきなのか?悩んでいます。
男のブルースってどうやったら身に付くのでしょうか?


木村:これ、智也の引き出しが開きますね。

長瀬:もう、B.B.キング聴いておけばいいんですよ(笑)。B.B.キングにはブルースの凄みは詰まってますからね。

木村:あ、そう(笑)。

長瀬:僕はそう思いましたね、僕もギターが大好きでそれこそスティーヴィー・レイ・ヴォーンとか、ジミヘンもそうですし。
いわゆるブルースギタリスト、エリック・クラプトンもそうですよね。

木村:うんうん。

長瀬:やっぱりブルースの凄さって僕はリズムにもちょっとあるなと思っていて。
どこかこう、黒人のリズムって独特なリズムがあるじゃないですか? ファンクとかもそうですよね、どこかそのリズムも大事だったりとか。
ブルースってどちらかと言ったら、お金がない人たちがやる文化のイメージがあるんですよね。

木村:そもそも、僕のブルースに対する認識の仕方は要は労働をずっと強いられた、そういう黒人で連れてこられた人たちが労働してる中で、自分達の置かれてる境遇を歌にしてストレスを発散していた、っていうのが根源じゃないですか。

長瀬:そうですね。結局、そのお金とか、好きな女性のために歌うとか、魂の叫びみたいなところがあるじゃないですか?
ブルースなんて言ったってコードを3つか、4つですからね。

木村:多くても4つですからね。

長瀬:それをずっとループしてるだけの、そこに魂の叫びの歌が入ったりとか。
そんなに難しいことではないんですけど、それを勉強していくとブルーノート コードEに対してのブルース、ブルースになるスケールっていうのがあるじゃないですか?
そのスケールの中で、ブルースって音程とかも一音とか半音とかあるじゃないですか?

木村:はいはいはい。

長瀬:ブルースってクォーターっていうのがあるんですよね。そこってニュアンスでしか出せないじゃないですか?
ギターで言ったら、チョーキングですよね。だから、ニュアンスが大事な音楽だと思うんですよ。
何で勉強するかって言ったら、聴くしかないっていうことだと思うんですよね。やっぱり言葉じゃ伝えられないことのほとんどが、このブルースには詰まってると思うんすよね。
だから、今、木村君が言ったように、時代が生んだみたいなところもあると思うんですよ。

木村:うんうん。

長瀬:あとは、自分が生きてきてどんなギタリストとか、どんな音楽を聴いて、自分が好きになったブルースが何なのかっていうところだと思うんですけどね。

木村:あとさ、これ俺の持論なんだけど。今、智也が言った半音でもない、クォーターがあるって言ったじゃん?
関西の人って、俺らが話す標準語ってあるけど「何言うてんの?」とか、「なんでやねん」とか、それってブルーノートバリバリ入ってない?

長瀬:確かにそういうのもあるかもしれないですね。

木村:でも、松田優作さんみたいに体現できる人もいるし。
ある意味、矢沢さんのロックだって「アイラブユー オーケー」とか、プレイスタイルを変えればブルースだもんね。

長瀬:そうですね。あとやっぱり、歌と歌の合間に入れる、僕が思うのはB.B.キングの手が欲しいんじゃなくて、脳みそが欲しいと思うんですよ。
“そこにそのフレーズ入れる!?”っていう、たった一発のワントーンだけでも胸がキュンとするっていうのは、シンプルなのにグッとくるっていうのが言葉で説明できない部分なんですよね。

木村:さすが自宅にレコーディングスタジオを持つぐらいの人間ですからね、B.B.キングの手じゃなくて脳みそが欲しいっていう、そっちの頭になるんだね。

長瀬:音なんていくらでも近付けることはできると思うんですけどね、やっぱりフレーズは絶対出てこないですからね。

木村:スタジオとか、自宅で曲とか作詞とかはいつからしてるの?

長瀬:仕事的に公表はしてなかったけど、20歳ぐらいからそういうものに興味を示して。
まだ20年前って、ちょうどギリギリ、スタジオにPro Toolsとかが入る前だったので。それこそ8トラとか、テープで録る時代を僕らギリギリ経験してるじゃないですか。
で、90年代半ばぐらいから音とかがデジタルになっていって変わっていったんですけど。

木村:うんうん。

長瀬:自分で音楽を作るにあたって、音を作れるっていう事が大きく力となってくれたというか。それがあったからこそ、自分のスタジオで音楽ができるようになったんだなって思っていますけどね。

木村:今ギターは何本くらい持ってるの?

長瀬:メインで使うのは10本くらいですね。ギブソンのレスポールっていう形をずっと昔から使っていて。
それに付いている独自の音があるんですけど。やっぱりその楽器のいい音の鳴らし方みたいなことをどんどん追求していくんですよね。やっぱバンドって、楽器の音が良ければ何でもいいんじゃねえかなって思い始めて。
自分も音楽作るにあたって、かっこいいのとか、派手なものとかを意識して作ってた部分もあったんですけど。最終的にはやっぱりメロディーとか楽曲の本質みたいなところにやっぱ目がいくんですよね。

木村:はいはいはい。

長瀬:グッと来ないんだけど、音がめちゃくちゃ派手な音楽もあったりとか。音はめちゃくちゃ地味なんだけど、何か言ってることが胸に来るなっていう曲とか、音楽のいい所って人それぞれ違うんですけど。僕が音楽に対していいなって思ったところってそこなんですよね。別に大したことやってないのに感動するっていう。
僕が音楽を作る時に大事にしてるのって、料理で言ったらメインを美味しく食べさせるための前菜だったりするんですよね。
でも、音楽作る人によっては、全部を美味しく作っちゃおうとする人もいるなと思っていて。でも、僕はそのメインが美味しくいただけるように考えられたAメロとかBメロとか。
だから、どこか自分が作る作品っていうのは、あんまり言っちゃいけないかもしれないけど(笑)どこかダサさがあるんだけど、どこかの一瞬ではカッコよく感じるっていうところを永遠のテーマにしてるというか。
そういう引き算するカッコよさと言いますか、そういうものを自分の音楽勉強する時間で見付けていったというか、レコーディングスタジオっていう大層なものではないんですけど。そこでの時間というのをそういう風に過ごしてたような気がしますね。

M1.Lover Man / Jimi Hendrix
M2.クモ / TOKIO

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