今月ご乗船いただいているのは、日本を代表する雅楽師の東儀秀樹さんです。
篳篥(ひちりき)を中心に様々な楽器を演奏されますが、海外での音楽活動もさかんで、旅の経験も豊富でいらっしゃいます。
最終日となる本日は、東儀さんが2003年の第1回目から出演されている、「世界遺産コンサート」について、お伺いしていきます。
干場「東儀さんが、「世界遺産」に深い関わりを持つ事になったきっかけは何だったんですか?」
東儀「雅楽というのは「無形文化遺産」として登録されているジャンルなんです。歴史的な価値を大事にするというのは、どの国でも自分のものを誇りに思っている気持ちが大切です。それを皆で理解し合おうよという事で、この世界遺産コンサートをやろうという事なんですね。僕が各地でコンサートを開くのは、目で見える世界遺産の場所で、目で見えない音の世界遺産を一緒に味わう事で、歴史の流れの価値を膨らませながら、感じてもらえるコンサートが出来ると思ったんです。コンサートをやる時は、必ず現地の民族音楽とコラボレーションする部分を作るんです。この国だったらどんな音楽が大事にされているのかとか、リサーチをするのもすごく楽しい作業ですね。この曲をこういう風にアレンジして、一緒に出来ないかなとか、そういう事をやって当日を迎えるんです」
干場「それまでは、全くセッションしてないわけですよね。頭の中ではこんな楽器だろうなとか、そういうイメージを持ちながら、ぶっつけ本番みたいな感じなんですか?」
東儀「前もって資料を交換していて、だいたいの編曲をして、こういう事をお願いすると思うから、練習しといてねくらいなんですよ。よくあるのが、それ以上のものが出てくる事もあれば、「なんだ、何も練習してないじゃない」という事もあるんですよ(笑)。すごくラフな雰囲気ですね」
干場「それはそれで、面白いですよね」
東儀「それがまた国民性で、そういう面にこちらもキリキリしないで、それがこの国民の特徴なんだと思ったら、その瞬間で出来る最大の事を、瞬発力で何かしちゃおうじゃないかと、逆にこちらがチャレンジャーになれるんですよね。「困るじゃないか」ではなくて、そこで出来る最高の事を見つける楽しさっていうのも、けっこうワクワクするものですよ」
干場「それは、ドキドキですよね。今まで、このコラボレーションは面白かったなというのはあるんですか?」
東儀「例えば、ウズベキスタンのイスラム楽器、イスラムの女性の踊りを、僕の音楽とコラボレーションしてもらった事、言葉が出来なくても、音を奏でると相手がニコニコっとして、「俺たちも」という感じで、自分の楽器を演奏してくる。そうするとこっちも嬉しくなるんですよ。楽器というのは、言葉を越えてコミュニケーションを簡単にさせてくれるツールになってますね」
干場「フランスやタイの親善大使に任命されるなど、国際的な舞台で活躍されていらっしゃいますが、世界遺産を理解することで、世界に対する物事の見方も変わっていくのでしょうか?」
東儀「世界遺産というものに限らず、世界遺産というのは象徴的で歴史的な重みがあるんだけど、同時に僕が大切にしてるのは、その国に旅に出た時、まず食事をする時に僕は観光客が行くような用意されたものとか、日本から雅楽の演奏家が来たから、丁寧にVIPルームに、みたいな事も時々あるんだけど、そういうのは全部断ります。普通の庶民が、普通に生活している中のレストランに行って、食べる事を楽しみにしてるんですよ。それが例えば、東南アジアの、日本人から見たら不衛生なんじゃないかと言うような、道ばたの屋台とかが僕は特に大好きで,真っ先にそういう所に行きますよ。旅に出て、新しい所に降り立った時、その瞬間に覚える、ちょっと不安と、ちょっとワクワクって、必ず誰にもあると思うんですよ。その不安というのが、ワクワクに転じられるかどうかというのは、全部自分にかかっている、だったらワクワクの方に、重点を置いた旅にしようじゃないかと思います。その降り立った瞬間の心の揺らぎは、いつでも新鮮で好きですね」

「クルーズの路線が一番多い国と、これから春夏にかけて、おすすめはどんな路線でしょうか?」
・クルーズの路線が一番多い国は?
一年中クルーズが行われているのは、アメリカ・マイアミから発着するカリブ海のクルーズ。
一年中気候が良いこの地域は、とても人気があるんです。
年中温暖のバミューダ、メキシコ湾は、大きな船が多く、クルーズ会社が所有する島もあります。
船会社が自分の島でお客さんを降ろして、そのままビーチで遊んでいただくような事も出来るんです。
・春夏のおすすめは?
これから、アジアは桜の季節。
気候的にも、とても良い季節なので、船はアジアの地域へ向かって来ます。
アジア、シンガポールへ降りていき、地中海の方へ移動します。
春夏のおすすめは、なんと言っても地中海!
温かい地域というのは、良いですね。
保木さんによると、夏のアラスカもおすすめだそうですよ。
クルーズ情報
「クルーズの路線が一番多い国と、これから春夏にかけて、おすすめはどんな路線でしょうか?」
・クルーズの路線が一番多い国は?
一年中クルーズが行われているのは、アメリカ・マイアミから発着するカリブ海のクルーズ。
一年中気候が良いこの地域は、とても人気があるんです。
年中温暖のバミューダ、メキシコ湾は、大きな船が多く、クルーズ会社が所有する島もあります。
船会社が自分の島でお客さんを降ろして、そのままビーチで遊んでいただくような事も出来るんです。
・春夏のおすすめは?
これから、アジアは桜の季節。
気候的にも、とても良い季節なので、船はアジアの地域へ向かって来ます。
アジア、シンガポールへ降りていき、地中海の方へ移動します。
春夏のおすすめは、なんと言っても地中海!
温かい地域というのは、良いですね。
保木さんによると、夏のアラスカもおすすめだそうですよ。