みらい図鑑

Vol.33 「無添加せっけん」 兵庫県

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今回のタカラモノは、無添加石鹸。
60年以上のあいだ天然素材にこだわって、無添加の石鹸を作り続けているのが
兵庫県にある「丸菱石鹸」です。

無添加石鹸とは、防腐剤や品質安定剤、合成香料、合成色素などを配合しない石鹸のこと。
「丸菱石鹸」では、オリーブやファーム、ヤシ、米ぬか、シアバター、アーモンドなどの植物油で、熱かけず、油とアルカリの反応熱で仕上げていくコールドプロセスという製法で石鹸を
作っています。
製造時に火を使わないので、二酸化炭素の排出も抑えられるんだそうです。



「昭和の大量生産・大量消費の時代を過ぎて、昔ながらの手作り無添加石鹸を、
今また、お買い求めになられる時代になってきたと感じていますね。」

と語ってくれたのは、「丸菱石鹸」の二代目、代表の西垣壮南(にしがき・そなむ)さん。

もともとは、粉石鹸を中心に製造していた「丸菱石鹸」。
合成洗剤の台頭により粉石鹸が衰退していく中で、
合成洗剤による環境汚染や肌トラブルなどの問題を抱える人が出始めたことから、
粉石鹸に再び需要が集まるようになり、家庭で使いやすい固形石鹸の製造にシフトしていきました。



肌のトラブルに悩んでいる人だけでなく、
なるべく環境負荷の少ないモノを選びたい、という人も増えているんだそうです。
西垣さんに、未来に向けての想いを伺いました。

「石鹸って、そう難しいものじゃないと思うんです。
産業革命でどんどん“作り手重視”の物になってしまい、
差別化しないと売れなくなってきたために余分なものを入れたり。
そうではなく、シンプルなものづくりを続けて、
人の肌はそんなに昔も今も変わらないですから。
昔ながらの、優しい洗い上がりの石鹸作りを目指してやっていきたいと思っています。」

シンプルなものは、使う人、本来の美しさを磨きます。
自然な輝きで満ちている肌の美しさを100年先の人にも伝えるために、
無添加石鹸をこれからも作り続けてほしいですね。

Vol.32 「曽爾高原のススキ」 奈良県

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日本の秋の原風景のひとつ、ススキ。
あたり一面が金色に輝いている、そんな風景がこの時期、奈良県で楽しめます。

場所は、奈良県と三重県の県境に位置した国立公園、「曽爾高原(そにこうげん)」。
倶留尊(くろそ)山から亀山を結ぶ西麓に、約40haのススキの草原が広がっています。



成長時期によって美しさが変化するというススキ、
9月下旬から11月下旬ごろまで、2か月近くにわたっていろんな表情を見せてくれます。

9月中旬ごろは、紫のほうきのようなススキが秋風になびき、
10月になるとススキの穂が開き、秋の日差しを浴びて銀色の輝きへ。
そして、10月後半から11月中旬にかけては、夕日に穂が乱反射して、
キラキラと黄金色に輝きます。

曽爾村観光協会、木治千和(きじ・ちかず)さんにお話をうかがいました。

「曽爾高原自体が野球場10個分の広さがありまして、そこ1面にススキが広がっています。そこから、鎧岳、兜岳、屏風岩といろんな山々が見えるんですが、
それが、昔ながらの風景がそのまま残っているというのが魅力ですね。」

野球場10個分の高原に広がっているススキ。
1000年前から同じ景色が広がっているんだそうです。
木治さんのオススメは、どんな風景なんでしょうか?

「夕陽がススキに当たって逆光を浴びてキラキラと輝いた後に、
山の稜線沿いに夕陽が沈んでいる景色を見たら、誰もが感動するような景色ですので、
ぜひ、見に来て頂きたいと思います。」



見頃の期間中に行われる、曽爾高原の中腹にある「お亀池」の周囲900mを、
灯籠のやさしい光で飾る「曽爾高原山灯り」も圧巻。



1000年前から変わらない贅沢なこの景色を、100年後のみらいにも残していきたいですね。
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今回のタカラモノは、無添加石鹸。
60年以上のあいだ天然素材にこだわって、無添加の石鹸を作り続けているのが
兵庫県にある「丸菱石鹸」です。

無添加石鹸とは、防腐剤や品質安定剤、合成香料、合成色素などを配合しない石鹸のこと。
「丸菱石鹸」では、オリーブやファーム、ヤシ、米ぬか、シアバター、アーモンドなどの植物油で、熱かけず、油とアルカリの反応熱で仕上げていくコールドプロセスという製法で石鹸を
作っています。
製造時に火を使わないので、二酸化炭素の排出も抑えられるんだそうです。



「昭和の大量生産・大量消費の時代を過ぎて、昔ながらの手作り無添加石鹸を、
今また、お買い求めになられる時代になってきたと感じていますね。」

と語ってくれたのは、「丸菱石鹸」の二代目、代表の西垣壮南(にしがき・そなむ)さん。

もともとは、粉石鹸を中心に製造していた「丸菱石鹸」。
合成洗剤の台頭により粉石鹸が衰退していく中で、
合成洗剤による環境汚染や肌トラブルなどの問題を抱える人が出始めたことから、
粉石鹸に再び需要が集まるようになり、家庭で使いやすい固形石鹸の製造にシフトしていきました。



肌のトラブルに悩んでいる人だけでなく、
なるべく環境負荷の少ないモノを選びたい、という人も増えているんだそうです。
西垣さんに、未来に向けての想いを伺いました。

「石鹸って、そう難しいものじゃないと思うんです。
産業革命でどんどん“作り手重視”の物になってしまい、
差別化しないと売れなくなってきたために余分なものを入れたり。
そうではなく、シンプルなものづくりを続けて、
人の肌はそんなに昔も今も変わらないですから。
昔ながらの、優しい洗い上がりの石鹸作りを目指してやっていきたいと思っています。」

シンプルなものは、使う人、本来の美しさを磨きます。
自然な輝きで満ちている肌の美しさを100年先の人にも伝えるために、
無添加石鹸をこれからも作り続けてほしいですね。

Vol.32 「曽爾高原のススキ」 奈良県

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日本の秋の原風景のひとつ、ススキ。
あたり一面が金色に輝いている、そんな風景がこの時期、奈良県で楽しめます。

場所は、奈良県と三重県の県境に位置した国立公園、「曽爾高原(そにこうげん)」。
倶留尊(くろそ)山から亀山を結ぶ西麓に、約40haのススキの草原が広がっています。



成長時期によって美しさが変化するというススキ、
9月下旬から11月下旬ごろまで、2か月近くにわたっていろんな表情を見せてくれます。

9月中旬ごろは、紫のほうきのようなススキが秋風になびき、
10月になるとススキの穂が開き、秋の日差しを浴びて銀色の輝きへ。
そして、10月後半から11月中旬にかけては、夕日に穂が乱反射して、
キラキラと黄金色に輝きます。

曽爾村観光協会、木治千和(きじ・ちかず)さんにお話をうかがいました。

「曽爾高原自体が野球場10個分の広さがありまして、そこ1面にススキが広がっています。そこから、鎧岳、兜岳、屏風岩といろんな山々が見えるんですが、
それが、昔ながらの風景がそのまま残っているというのが魅力ですね。」

野球場10個分の高原に広がっているススキ。
1000年前から同じ景色が広がっているんだそうです。
木治さんのオススメは、どんな風景なんでしょうか?

「夕陽がススキに当たって逆光を浴びてキラキラと輝いた後に、
山の稜線沿いに夕陽が沈んでいる景色を見たら、誰もが感動するような景色ですので、
ぜひ、見に来て頂きたいと思います。」



見頃の期間中に行われる、曽爾高原の中腹にある「お亀池」の周囲900mを、
灯籠のやさしい光で飾る「曽爾高原山灯り」も圧巻。



1000年前から変わらない贅沢なこの景色を、100年後のみらいにも残していきたいですね。
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