Yuming Chord
松任谷由実
2022.06.24.O.A
全国各地のﾎｰﾙへ､宿泊先のﾎﾃﾙから移動するとき､送迎の車から見上げては､街の歴史に想いを馳せたくなる建造物がありました｡
ちょっと大げさなﾌﾘですが､今日のｺｰﾄﾞは｢Castle｣です｡
■今週のChordは“Castle”
あなたと 私と
松任谷 由実
『刀剣乱舞-ONE LINE-』の主題歌として制作した1曲｡お城の雰囲気にもぴったりかも｡
お送りしているのは､最新ｱﾙﾊﾞﾑ『深海の街』から｢あなたと 私と｣｡
そんな1曲でｽﾀｰﾄした､『Yuming Chord』｡
現在､｢深海の街ﾂｱｰ｣の真っ最中｡昨年の秋からｽﾀｰﾄしたこのﾂｱｰですが､残すところ､あと7公演になりました｡
ｺﾛﾅ禍での開催だったので､ﾂｱｰの合間に空き日があっても､観光ｽﾎﾟｯﾄへ出かけたりすることはまったくなかったんですが､それでも､全国各地のﾎｰﾙへ､宿泊先のﾎﾃﾙから移動するとき､ 送迎の車から見上げては､街の歴史に想いを馳せたくなる建造物がありました｡
ちょっと大げさなﾌﾘですが､今日のｺｰﾄﾞは｢Castle｣です｡
今回のﾂｱｰでは､お城の名前がついたﾎｰﾙは｢熊本城ﾎｰﾙ｣だけだったんですが､ｺﾝｻｰﾄﾎｰﾙは街の中心地､つまりは城下町や城跡の近くにあることが多いですよね｡
そんなわけで､これまでは､ﾂｱｰ中にお城を見学に行ったりすることも､よくありました｡
お城ｽﾀﾝﾌﾟﾗﾘｰがあったら､けっこう集まっているはず！
調べてみたら､全国100名城ｽﾀﾝﾌﾟﾗﾘｰというのが実際にあるようなんですが､御朱印帳ならぬ､｢御城印帳｣っていうのもあるんですって｡
お城が発行している｢登城記念証｣を集めるものなんですけど､あらかじめ書かれたものを購入するのが一般的｡一枚300円前後だそうで､城主の家紋入りだったり､地元産の和紙や城主にちなんだ色の紙を使ったりしています｡
実は､｢お城の日｣っていうのもあります！
日本城郭協会という公益財団法人が､1974年度に4月6日を｢城の日｣と決めて､各地のお城の天守閣を無料開放したり､ｲﾍﾞﾝﾄを企画しているそうです｡
また､兵庫県姫路市が1991年に姫路城を中心とした市の復興の為､4月6日を｢城の日｣に制定｡1912年に国宝に､1993年に世界文化遺産に指定されました｡
で！これまで行ったことのあるお城､思い出してみると･･･
いわゆる三大名城､というのは時代や定義によって諸説ありますが､名前があがるところは､網羅しているかな｡
｢名古屋城｣･･･天守閣･本丸御殿の復元工事が2018年に完了｡金のしゃちほこ！
｢大阪城｣･･･日本有数の巨大城郭｡
｢熊本城｣･･･｢武者返し｣の石垣が圧巻｡熊本地震後､改修中｡
徳川家の居城だった｢江戸城｣と世界遺産で国宝の｢姫路城｣は､別格扱い｡
｢江戸城｣は､完成当時は世界一の城郭と言われていましたが､現在は天守台のみ｡
｢姫路城｣（別名｢白鷺城｣）は､建物の容積と配置のﾊﾞﾗﾝｽが絶妙なことや､白漆喰の城壁も特徴的で､世界遺産に選ばれました｡
では､今日のｺｰﾄﾞ｢Castle｣にちなんだこの曲を｡
残火
松任谷 由実
お送りしたのは､映画『真田十勇士』の主題歌で､2016年11月ﾘﾘｰｽのｱﾙﾊﾞﾑ『宇宙図書館』から､｢残火｣でした｡
『Yuming Chord』､今日のｺｰﾄﾞは｢Castle｣｡
日本のお城は､お城そのものだけじゃなくて､その周辺地域も楽しめますよね｡
たとえば､桜の名所が多い！城そのものがなくても､城跡が桜名所という場所もあります｡
ちなみに､お城の桜はほとんどがｿﾒｲﾖｼﾉ｡そもそも､桜とお城がｾｯﾄになったのは明治維新以降のことで､ｿﾒｲﾖｼﾉは､江戸末期から明治初期にかけて､江戸の染井村で育てられた新しい品種ですよね｡
実は､明治政府が廃城令というのを発令した際､城を管理していた陸軍省が､全国の200以上のお城を民間に売却｡多くの城が大雨で土塁や石垣が崩れたので､それを防止するためにｿﾒｲﾖｼﾉが植樹されたそうです｡
桜の名城といわれるのは､弘前城や姫路城､高遠城､松前城など｡
そして､忘れちゃいけない江戸城跡､半蔵門の千鳥ヶ淵も､お城にまつわる桜名所です｡
それと､城郭には庭園があったりして､散策を楽しんだり､お茶をたしなんだりできます｡
大名たちが宴を催したり､武術鍛錬する場としてつくった回遊式庭園が多いです｡
そんな大名庭園は､水戸の偕楽園や､金沢の兼六園､岡山の後楽園などなど｡
城下町散策も､忘れちゃいけません！かつての面影が残るのは武家屋敷跡｡
秋田の角館､島根の津和野､金沢が｢小京都｣､埼玉の川越や､滋賀県の彦根が｢小江戸｣と呼ばれています｡
ところで､今日のｺｰﾄﾞは｢Castle｣｡海外のお城へも､出かけたことがあります｡
印象深いのはﾄﾞｲﾂ･ﾛﾏﾝﾃｨｯｸ街道の終点にある､ﾉｲｼｭﾊﾞﾝｼｭﾀｲﾝ城｡
ﾊﾞｲｴﾙﾝ王､ﾙｰﾄｳﾞｨﾋ2世によって19世紀に築城されました｡
ﾃﾞｨｽﾞﾆｰﾗﾝﾄﾞの｢ｼﾝﾃﾞﾚﾗ城｣のﾓﾃﾞﾙになった､という説は有名｡
｢古きﾄﾞｲﾂの騎士城の真の姿を再現したい｣という王の希望を反映して､ﾛﾏﾈｽｸ様式･後期ｺﾞｼｯｸ様式を採用｡｢王座の広間｣｢歌人の広間｣は豪華絢爛｡
その後､ﾙｰﾄｳﾞｨﾋ2世は､築城を含めて散財をしたため､精神鑑定にかけられ､ﾉｲｼｭﾊﾞﾝｼｭﾀｲﾝ城を追われて､謎の死を遂げています｡
｢吸血鬼｣のﾓﾃﾞﾙとされるﾜﾗｷｱ公ﾌﾞﾗﾄﾞ3世と縁がある､ﾙｰﾏﾆｱのﾌﾞﾗﾝ城も｡
ﾌﾞﾗﾄﾞ3世は､権力を手にするため､冷酷な手法で政敵を殺害｡
他国の兵士への拷問や処刑も残酷だったので､｢吸血鬼｣と結び付けられました｡
ﾌﾞﾗﾝ城には､拷問の器具や武器も展示されています｡
西洋のお城も含めて､お城は美しければ美しいほど､悲劇をはらんでいる気がしますけど､だからこそ､魅かれてしまうのかも｡
ではここで､今日のｺｰﾄﾞ｢Castle｣にちなんだ私の曲を｡
ｻﾝﾄﾞｷｬｯｽﾙ
松任谷 由実
お送りしたのは､1991年11月ﾘﾘｰｽのｱﾙﾊﾞﾑ『DAWN PURPLE』から､｢ｻﾝﾄﾞｷｬｯｽﾙ｣でした｡
今日は､｢Castle｣というｺｰﾄﾞで､国内外のお城めぐりを脳内で楽しんでみました｡
いわくつきのﾖｰﾛｯﾊﾟ･お城巡りの旅もいいですけど､私の自宅も､小さなお城｡
ﾂｱｰ中の今は､なかなかゆっくり過ごせない日が続きますが､女王のように優雅に暮らせるよう､時間を見つけて整えていきたいと思います｡
『松任谷由実ｺﾝｻｰﾄﾂｱｰ 深海の街』も､残すところ7公演！
7月5日（Yumingﾃﾞﾋﾞｭｰ日！）は姫路公演なので､姫路城参りに行こうかしら｡
そして､7月9日には千秋楽を迎えます｡ひとつひとつ､心をこめて､お届けしていきますね｡
そして何より､最後までｺﾝﾌﾟﾘｰﾄできるよう､感染対策を講じていきます！
みなさまも､どうぞすこやかにお過ごしくださいね｡
そのほか､私の最新情報や近況は､私の公式ﾎｰﾑﾍﾟｰｼﾞやﾂｲｯﾀｰ､ｲﾝｽﾀｸﾞﾗﾑなどでお知らせしています｡
ぜひ､ﾁｪｯｸしてみてくださいね｡
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