恒例の苗場からお届けする今日のコードは、今年の「SURF & SNOW」コンサートのタイトル、「Woman in the moon」です。
■今週のChordは“Woman in the moon〜Yuming SURF & SNOW in Naeba Vol.41”
VOYAGER〜日付のない墓標〜
松任谷 由実
ウィンターリゾートシーズン恒例のライブ、「SURF & SNOW in Naeba」。
40回目のメモリアルイヤーだった昨年、華々しく10公演を終えて東京へ戻ったら、世界は一変していました。
ご存知、withコロナ時代の始まりです。私自身も含めて、立ち止まることを余儀なくされてしまいました。
コンサートでも、いらしてくださったみなさんに伝えたんですけど、この1年は、本当に長い道のりでした。
でも、その分、苗場のステージに立てたこと、そして番組をお送りできることへの感謝と喜びは格別です。
そこで、今日のコードは今年の「SURF & SNOW」コンサートのタイトル、「Woman in the moon」です。
毎年、雪の舞う風景を眺めながらお送りしている「SURF&SNOW in Naeba」。でも、今年は、当初予定していた日程をスライドして、初日を迎えたのは3月29日でした。いつもなら2月の初旬にスタートしていたので、約2か月、日程がずれたことになります。
そんなわけで、今、苗場プリンスホテルのユーミン部屋から見える景色はというと、お部屋から見えるゲレンデに、雪はありません。遠く離れた山の峰に、ほんの少し残っている程度で、こんな風景を見るのは初めて。
当然、スキーをする人の姿もないんですけど、実はスキー営業は4月13日、来週の火曜日までやっていて、私もオフの日にゲレンデへ行ってきました。(去年新調したノースフェイスとHYKEのコラボスキーウェアと、迷彩柄の板で!)
とにかく、今年は何もかもがこれまでとは違う「SURF & SNOW in Naeba」。
まず何よりも、感染対策にはかなり気を使っています。最新機器も導入、収容人数も半分以下の600人ほど。会場で配るフェースシールドも、視界を妨げずクールなデザインと評判!
感染対策も演出のうち、逆境に立ったからこそ、遊び心が大切です。
そもそも、今年は本当に、こんな状態で「SURF & SNOW in Naeba」なんてできるのか?そこから出発して、協議が重ねられてきました。延期を決めてからも残る不安と闘いつつ・・・。
そんな中、リハーサルをスタートしたのは1月半ばくらいから。
この「SURF & SNOW」は、氷点下の雪山に泊まり込みでやるコンサート。
運命共同体、“クルー”という意識はずっとあったので、「宇宙飛行」「宇宙船」というシチュエーションはすんなり、腑に落ちました。
そこで、このあとはお話できる範囲で、これまでのステージの模様を振り返ります!
Blue Planet
松任谷 由実
『Yuming Chord』、今日のコードは「Woman in the moon」。
「SURF & SNOW in Naeba Vol.41」の全8公演中、6公演を終えたばかりの苗場プリンスホテルからお送りしています。
先程からもお話している通り、これまでとは全く違うフェーズで開催されたこのコンサート。
例えば、苗場名物の「リクエストコーナー」。その場で観客の方に手を上げてもらって、その中から私が指名した人にステージへ上がってもらって、直接トークをしてリクエスト曲を歌う、というものなんですが、これも、コロナの感染リスクを考えたら、やるべきか、やめるべきか悩みました。でも!“やっぱりこれは外せない”ということで通常3名のところを2名にして決行。
私の友人や、有名人の方がサプライズで登場する演出もおなじみでしたが、今回はリスクを避けて、それも基本的にはナシ、ということにしました。(ただし、4月3日には私が注目している芸人「ZAZY」登場!)
ステージの話からはそれますけど、今回は感染リスクを避けて、オフの日も基本的には「STAY ROOM」の日々。
そしてステージに立つと、テーマの「Woman in the Moon」にあわせて、私はみなさんを宇宙飛行へ誘う宇宙船の船長になります!
「SURF & SNOW」お約束ナンバーも今年ならでは、のアレンジで。
当然、衣装もそれにあわせて。ブルーのスーツは宇宙戦艦ヤマト風!
センターステージのセットは月の上に居る気分で、会場中にきらめく星たち・・・。
実は、明日、10日(土)の公演の模様が生配信されます。
2021年・宇宙の旅に出かける気分が味わえると思います!
SAVE OUR SHIP
松任谷 由実
今日は、苗場プリンスホテルの一室から、「Woman in the moon」というコードでお話してきました。
残り2公演となった「SURF & SNOW in Naeba Vol.41」。
今の心境は、“とにかく最後まで、無事、安全に、ステージをやり遂げたい!”という想いのみ。
そして、何度も中止を考えたこのコンサートを、こうしてやれていることに、感謝です。
なんといっても、「JAPAN LIVE YELL project」のエール・アンバサダーを務める私。
コロナ禍で失われたライブ活動をはじめ、文化芸術の鑑賞や参加の機会を取り戻す活動を後押ししている立場でもあります。
だから、万が一のことがあってはいけない!というプレッシャーと闘いながら、“このコンサートを成功させたい”と強く、思っています。