You'd Be So Nice To Come Home To
Helen Merrill & Clifford Brown
「ニューヨークのため息」と言われる歌声のヘレン・メリル。
14歳からニューヨーク・ブロンクスのジャズクラブで歌い始めて、1954年、25歳で録音したアルバム『ヘレン・メリル・ウィズ・クリフォード・ブラウン』は、クインシー・ジョーンズがアレンジしました。この曲はそのアルバムに収録されたもので、彼女の出世作になりました。
お送りしたのは、Helen Merrill & Clifford Brownで「You'd Be So Nice To Come Home To」。
では再び、「冬の日はJazzyな音楽を」というコードで選んだ1曲を。
お送りするのは、Nina Simone「The Other Woman」。
The Other Woman
Nina Simone
ニーナ・シモンは、アメリカ合衆国のノース・カロライナ州出身で、アフロアメリカンのジャズシンガー。
1957年、“アイ・ラブ・ユー・ポーギー”のヒットによって音楽活動が順調になったのち、ジャズのみならず、ロック、シャンソン、クラシックにゴスペルなど、さまざまなジャンルを取り入れていきます。
60年代には、黒人解放をめざす歌なども歌って、黒人公民権運動にも参加しますが、黒人で、女性のミュージシャンである彼女の社会的なメッセージは当時の音楽業界において疎まれたりもしました。
でも!ソウルフルで、優しさがにじむ彼女の歌声は、いつの時代も心に響きます。
今、こんな時代だからこそ、求められるシンガーかもしれません。
お送りしたのは、完璧なのに、愛に恵まれず孤独のうちに年をとってゆく。そんな女性のためにNina Simoneで「The
Other Woman」でした。
『Yuming Chord』、「冬の日はJazzyな音楽を」。
続いて私が選んだ1曲は、ビル・エヴァンスの演奏です。
アルバム『Everybody Digs Bill Evans』から「Peace Piece」。
Peace Piece
Bill Evans
1950年代後半、黒人ミュージシャンばかりだったジャズのシーンに現われた、アメリカ・ニュージャージー州生まれのビル・エヴァンス。
幼い頃からクラシック教育を受けて、サウスイースタン・ルイジアナ大学で音楽教育を専攻したビルは、洗練された優美なプレイで多くのプレイヤーに影響を与えたといいます。